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異世界ハーレム飛行~アマゾネスの星ってアリですか?~  作者: 印朱 凜
第13章 廃墟都市
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デジャニラ

  第十三章 廃墟都市


 湖賊の女リーダー、ビルショウスキーの降伏により、我々は完全な勝利を手にした。

 スケさんとカクさんは武装解除に応じた湖賊に集合をかける。


「やったわね。思わぬ所で武器を調達できた感じ」


「ちょうど、こういう武器が欲しかったんだよね」


 ……湖賊からAK-47自動小銃とロケットランチャー(RPG-7)を全て没収してやった。


 湖賊は改めて見たが、ビルショウスキー一家と称する集団は、珍しく生き生きとした男達で構成されていた。

 装甲殻類カルキノスの甲羅を利用したプロテクターを装着する脱走兵が二名。

 蛇顔で気味の悪い高身長の男は鉱山で働く鉱夫だったらしい。

 胸付きズボンに上半身裸の筋肉マンはビワ湖で漁師をしていた者。

 中年太りでコロコロした小さいオッサンはKR線の元鉄道敷設員。

 眼鏡をかけたジャケットの物静かな男は無資格の闇医師。


 どいつもこいつも、ひと癖ありそうな顔ぶればかりだった。

 街のB級奴隷は地下室に閉じ込められていたり、ひたすら肉体労働、単純作業に従事していたりするが……奴隷根性が骨の髄まで染み込んで、目が死んでいる家畜のような人間の印象が拭えない。

 ここにいる連中は盗賊まがいの事をやっている、お世辞にも褒められたような奴らではないが、少なくとも自由な人間らしい生活を送っており、地球の男達に近いメンタルの持ち主だとは思う。


 僕は湖賊どもを一通り見回した後、咳払いして言った。


「お前ら、こんな所でグダグダやってるとカルキノスに食われてしまうぞ。命だけは助けてやるから、どこへでも行くがいい!」


「……て言うか、お前ら真面目に働け。心を入れ替えろ」


「今に俺がデュアン総督を倒して奴隷制度をぶっ潰し、男女平等の理想社会を実現してやるから!」


 最後の部分は特に強調して宣言した。ついに植民惑星査察官の最終目標を発表したぞ。


「おお~~!?」


 野郎どもの間から歓声のようなどよめきが起こった。



「男女平等? 奴隷解放? そいつはいただけないね! 何様のつもりだい!」


 ワイルドなアフリカ系美人、ビルショウスキーが髪を逆立てて怒鳴った。


「あんた、地球人の理屈をここにまで持ち込むんじゃないよ!」


「今まで、これで私らはうまくやってきたんだ。ケプラー22bは地球に対して独立を宣言する。今更になって色々と口出しなんかされる筋合いはないね!」


 廃墟が一瞬静まり返った。


 スタリオン高機動車から降り立ったグループ……。シュレムやアディー、マリオットやブリュッケちゃん、それにパリノーにも聞こえたのかな。



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