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異世界ハーレム飛行~アマゾネスの星ってアリですか?~  作者: 印朱 凜
第12章 湖賊ビルショウスキー
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アタラ

 僕はコンタクト・ドライブシステムにアクセスして、インディペンデンス号からの衛星画像を分析した。

 スケさんから脳内通信(テレコミュ)が入る。


『オカダ君、カクさんと協力して二人倒したわ』


『ご苦労。熱線映像情報から湖賊は全七人なので、残りは五人だ。ビルショウスキーは市役所から見て10時の方向にあるビルの路地に、護衛と一緒にいる。そいつはRPGを持っている』


『微弱だが熱線反応からみて、パリノーはガソリンスタンドのトイレの中だろうな』


 僕とスケさん、カクさんはコンタクト・ドライブシステムによって戦闘情報を共有している。二頭が見たリアルタイムの視覚情報も皆で脳内共有できるのだ。


「シュレム、アディー、それにマリオットとブリュッケちゃん、今度は俺が出てパリノーを回収してくる。催涙弾と煙幕弾を風上に発射するから、窓やハッチは閉めておいてくれ」


「オカダ君~、無事に帰ってきてね」


 恐怖に怯えるマリオットちゃんは僕の手を握った。


「心配すんなよ。ほら、ブリュッケちゃんの方が落ち着いてるぜ」


「いや、カルキノスは怖くないけど、湖賊は本当に怖いよ」


 ブリュッケちゃんはマリオットちゃんにぴったりと寄り添った。


「アディー、君の拳銃を貸してくれないか? 武器はなるべく軽いほうがよくてな……」


 彼女は何も言わず9mm拳銃を渡してくれた。


「シュレム、皆を頼むぜ」


 僕はシュレムに握手するとガスマスクを装着した。すると何と、ガスマスクのゴーグル越しにキスしてくれた。彼女の意外な行動にびっくりしたが、幸運のおまじないのつもりらしい。


「こんな所で武器の無駄遣いはしたくないんだがな……」


 グレネード弾の爆発を合図にスタリオンから飛び出した。アディーがすぐにドアを閉める。




「フン、どこを狙ってんだい。爆発なんて威嚇にもならない」


 双眼鏡を覗くビルショウスキーは、偶然捉えたアディーの婦警姿に酷く反応した。嫌悪感で顔が歪むくらいだ。


「あたしの大嫌いな警官も乗っているよ。母親は警察に殺されたんだ! 絶対に許さないね」


 ビルショウスキーは護衛のヒゲの兵隊くずれに命令した。


「RPGを奴にぶち込んでやれ」


「そんな事すると、車はスクラップになるし、積み荷も女もパアになりますぜ!」


「気が変わったんだよ……うっ!」


 催涙ガスと灰色の煙幕が、風上から波のように湖賊を包み込んできた。



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