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異世界ハーレム飛行~アマゾネスの星ってアリですか?~  作者: 印朱 凜
第12章 湖賊ビルショウスキー
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メデューサ

 街道周辺の廃ビルと茂みから、いかにもといった格好をした盗賊が現れた。正確にはビワ湖の沿岸を荒らし回っている湖賊が陸に上がった連中だが。

 大まかに見積もっても五人以上はいる。珍しく男ばかりだ……男なのに所持禁止であるはずの銃で武装していた。

 ここまでの辺境ならデュアン総督の影響力は相当弱まり、奴隷身分から逃亡した男達が徒党を組んで盗賊として生きていける。ただし自由を得た引き換えに、いつ装甲殻類(カルキノス)に襲われて命を落とすかもしれない明日をも知れぬ身だ。

 アディーを始めとする警察組織も手を焼く無法地帯のアウトロー達は、毎日をギリギリに生きている。


 装甲殻類(カルキノス)のキチン質の殻をボディアーマーにしているヒゲ面の男は兵隊くずれの脱走兵。


「へへへ、双眼鏡で見たか? 乗っているのは女ばかりだった。それもとびきりの上玉ばかりな」


 鉄道敷設員用KRマークのヘルメットを被っているのは、太ったずんぐりむっくりの作業服男。


「ここがどういう所か分かっていないようだな。全部ひん剥いてやる!」


 何とリーダーはライオンのような髪形をした野性味あふれるアフリカ系の女だった。金回りがいいのか、ポンチョの下のスーツっぽい服には金銀財宝を散りばめている。


「あんた達、久しぶりの獲物だよ。こいつ一台で数週間は遊んで暮らせそうね」


 上半身ほぼ裸の筋肉男は、漁師風の船乗りらしい格好をしていた。


「あの車は俺の物にする。今まで見た事もないような、スゲェ車だ。絶対に奪って俺が運転してやる」


 蛇顔の異常に細長い高身長の男は舌舐めずりした。迷彩のズボンに穴だらけのTシャツというラフな格好。鉱夫のヘルメットを脱いで不気味に呟く。


「ヒヒヒ……文字通り身ぐるみ全部剥がして骨までしゃぶり尽くしてやるぜぇ……」


 男達は多種多様のなりをしていた。年齢も元の仕事もバラバラといった感じがする。ラフな荒くれ者もいれば、眼鏡の薄気味悪い冷酷そうな男まで混じっているのだ。

 共通の武器は、いかにもなAK-47自動小銃を多数装備、それにどこから入手したのかRPG-7ロケットランチャーも何人か持っているから火力的には侮れない。

 アディーによると指名手配中の有名窃盗団にして湖賊のビルショウスキー一家とのこと。女リーダーのビルショウスキーの首には多額の賞金がかけられているらしい。

 ある意味装甲殻類(カルキノス)よりも凶暴・凶悪でタチの悪い相手だと思われた。


 

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