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異世界ハーレム飛行~アマゾネスの星ってアリですか?~  作者: 印朱 凜
第10章 数%の可能性
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ヘルタ

 我々は予約したホテルに、程なく到着した。これから朝までは大した事件もなく、旅行気分の呑気なホテルライフレポートとなってしまうだろう。

 巨体のスタリオンでエントランスに乗り付けると、ホテルの車係が大いにビビっていたのが印象的。多分B級奴隷だろうか、口を大きくあんぐりと開けたままで固まっていた。まさか、こんなので乗りつけてくるとは思わなかったのだろう。前方に駐車したタクシーなどは踏みつぶさんばかりの迫力だ。


「うわ~! さすが観光地。キレイなホテル! オーミモリヤマ市には、意外とないよね」


 マリオットちゃんがフロントロビーに続くエントランスに降り立つと、まずホテルの外観に目を丸くした。


「そうね、オカダ君……奮発したのかな?」


 シュレムが余計な詮索をする。


「ボクもここに宿泊するのは初めてだな……」


 ブリュッケちゃんは市内に住んでいるので、当然泊まる必要もなかったと思われるぞ。


「皆さん、荷物をお忘れなく」


 アディーは、ここぞとばかりにビデオカメラを取り出して撮影を開始する。


「イエーイ! ピース、ピース!」


 まさに修学旅行。マリオットちゃんとブリュッケちゃんは、ビデオカメラに向かって火照ったツルツルの湯上がりホッぺをニンマリと上げた。すっぴんでも輝いてるよ君達は。それから二人で手をつないで土産物屋に突撃していった。ヒコヤングッズもあるらしい……。


「あの子達、大量の荷物をほったらかしにして!」


 シュレムが怒るのも当然だ。さすがにM4カービンとかH&KG3SG/1 のような銃器類はスタリオンに置いてきたが、スーツケースやら鞄やら赤いヘルメットまでも放置したままなのだ。赤いメットは父の形見だったはずだぞ!

 チェックインを僕が済ませた後は、ポーターがそれらを部屋まで運んでくれた。

 

 ……何だかロビー方向から、ただならぬ殺気を放つ人影を感じた。振り返ると女が、柱の陰に確かにいたような気がしたが……気のせいかな? まさかホテルに巣食う女幽霊なのか?


 後は四人でホテルバイキングで食事をしたり、四人部屋のベッドでマクラ投げ大会が開催されたとのこと。シュレムとアディーはその後、大浴場で温泉に入りなおしたりと、各々大いに楽しんだようだ。

 なぜ伝聞口調かと言うと……スケさんやカクさんは、目立つので当然スタリオンにて、お留守番。

 僕は特別に風呂だけ入れてもらい、後は二頭に付き合って車中泊を計画したのだ。食事もルームサービス的に持ってきてもらった。いい仕事するね、コンシェルジュ。

 我ら査察団はいつも一緒。スタリオン高機動車の中で、仲良く眠りについたのだった。


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