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異世界ハーレム飛行~アマゾネスの星ってアリですか?~  作者: 印朱 凜
第7章 装甲殻類、現る
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ヘレナ

「う~ん、お腹すいたなぁ……」

 

 マリオットちゃんが後部カーゴスペースに移動して積み荷から食べ物を捜す。


「オカダ君、これ食べてもいいのかな?」


 しょうゆ味・しお味カップ麺にフリーズドライ味噌汁、レトルトカレー、コンビーフ、ランチョンミート、サバ缶、モモ缶、ビスケット、チョコレートバーまで両腕一杯に持ってきた。保存食なのだが彼女達にとって、どれも地球製の珍しい物ばかりだ。

 シュレムもアディーも一緒になって初めて見る貴重な食品に目を丸くする。情報として知ってはいるが、本物を食べるのは初体験になるのだろう。

 パッケージを見て看護師さんも婦警さんも子供のように、はしゃいでいるのが微笑ましいな。バナナジュースだけでもかなり盛り上がったから、他の食べ物にどういった感想を述べるのか少し興味がある。


 マリオットちゃんがまず食べたのはチョコレートバー。カカオ豆はバナナ以上に貴重品で、デュアン総督以外に本物を食べた人はいないのでは? とのこと。


「うっわー! 甘苦い! 何だこれはー!」


 チョコが体温で溶ける事を知らないので、彼女の指はチョコだらけ。

 アディーも言う。


「この世で一番おいしい物が更新された~」


 シュレムはぶっきらぼう。


「確かに美味しいけど、太ってしまいそうね。直感だけど」


 

 他の食べ物についても、スケさんとカクさんが丁寧に説明している。

 オーミモリヤマ市にあるスーパーの太平和堂に行けば大抵の物が手に入るが、味を似せた合成物も多いという。しかも生きていく上で必要のない物は贅沢品とされ一般人には手に入りにくいらしい。それにしてもチョコレートを知らなかったなんて意外だな。

 アマゾネス達はオヤツ? として色々食べて、その度に感動しているみたいだが、夕食が入らなくなっても知らないよ。


 あまり休憩せず運転していると、お尻が痛くなってきた。道が悪いので尚更だ。全自動で走行することも可能だが、未開の地でのリスク低減を考慮し、自分の感覚を信じて操縦した方がいい。

 振り返ってアディーに訊いた。しょうゆ味のカップ麺を食ってやがる。車が段差を越えるたびスープも揺れるが、婦警の制服を汚してもいいのか。


「サバクオニヤドカリの生息地は、もっと北のオアシスなんだろ?」


「一日で到達するには、とても無理な距離だと思われますよ」

 

 アディーのナビゲーションによると、まだコロニー都市のオーミハチマン市近く。半分を少し過ぎた程度の距離だ。


「仕方ない、クルーズコントロールがあるとはいえ疲れた。今日は、この辺りでキャンプする事になりそうだな……」


 

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