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異世界ハーレム飛行~アマゾネスの星ってアリですか?~  作者: 印朱 凜
第7章 装甲殻類、現る
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ヘカテ

 スケさんと交代しニヤニヤしながら運転していると、間抜け面を撮影されている事に気付いた。

 僕のすぐ後ろに座っているアディーの仕業だ。いつの間にか古い型のビデオカメラを構え、僕の運転する姿をつぶさに撮影している。


「おいおい、無許可で撮影するのはよせよ。マネージャーを通してくれ……」


 マリオットちゃんの言葉についつい嬉しくなって、デレっとした顔を録画された。どうせなら化け物(カルキノス)と戦っているカッコいい所を撮影してくれればいいのに。

 シュレムは助手席でM4カービンの手入れをしながら冷たく言い放った。


「マネージャーって誰よ? スケさんかカクさん? 中学生の言葉にニヤついてるんじゃないわよ」


 しっかりと見られているんだな。何だか5.56mm弾を撃ち込まれそうな雰囲気だ。彼女には危ない所を助けてもらったので何も言い返せない。


「まあまあ……旅の記録を残しておいた方がいいと思います。こんな貴重な体験は滅多にありませんよ。後から楽しめるように私が編集しておきます。もちろん、オカダさんの戦っている姿もバッチリ撮影しておきましたので、安心して下さい」


 アディーが前列の我々にカメラを向けながら話した。何もシュレムにたしなめられている場面まで録画しなくても……別にいいけど。


「私も撮ってくれているの? カメラを持ってくればよかったな」


 マリオットちゃんは画面に何とか入ろうとシュレムと僕の間に割って入ろうとする。彼女は携帯を持っていないのかな? もう大人だと宣言していたが。


「マリオットちゃんも入っていいわよ。でも、あくまで主役はオカダ査察官という事で!」


 アディーはそんな事を言ったが、頼んでもいないのに、そこまでしてもらわなくてもいいのだが。


 

 珍しくカクさんが真面目な事を言った。


「オカダ君、ギター・ライフル(レスポール)のスペアはシャトルに積んであったのだが、10丁ほど持ってかれたぜ」


「ああ、デュアン総督の手に渡ったな」


「今後もし対立するような場面があったら、厄介な事になりそうだぜ」


「そうだな……」



 ビワ湖北部にある砂漠を目指して進路を変更した。湖岸に沿って北上し、オーミハチマン市を越えてオーミナガハマ市を目的地付近にセットする。

 湖の反対側は赤茶けた風景で、ちょっとアメリカ西部に似た感じもするが、クラゲのような透明な木が生えていて植生が全く違う。ケプラー22bの植物は、ほとんど全て透明だ。やっぱりここは地球じゃないんだな、と実感する。


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