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No.17 屍

どうも鬼無里です。

なんか毎回毎回思うのですが、さくっと終わらせるはずがやたらめったらボリュームが増えていくんですよね。

どうやってこの章を終わらせるか今更ながら不安になってきました。


それはそれとして、今回はテーブル―トークです。

取り立てて何かを言うことはありませんがいつも通りの描写があります。


屍と食卓。

酸っぱいらしいですけれどね。

戦時中はよくあることだったらしいですけれど。

まあ、どうでもいいですかね。

 俺はナイフをしっかりと握り締め正確に刃を入れる。

 手には肉を割くときに生じる独特の感触が伝わり、紙や植物を切断した時にはまず鳴り響かないであろうズルリという質感と抵抗のある音が俺にだけ届いた。

 最早作業と言っていいほどに、刃物を初めて掴んだ頃から続けてきたこの作業はとっくの昔に慣れてしまい、今では答えの解っている解答用紙にひたすら決められた答えを書きづづけるかのように黙々と手を動かしていた。

 

 ふと気になって目をやれば、待ちきれないように殺人鬼の姉妹であるナルとクルそして二人の姉貴分のような存在であるシテンが俺の作業の一挙一動を逃さんとばかりに目を凝らしていた。

 ギラギラとした獣の目が此方を見やるのはまるで自分が捕食者にされたように思えるがそれはただの錯覚だろう。


 正確でそれでいて慎重に刃を入れていた俺は一旦そこでナイフを布で拭う。

 随分とこってりとした脂が刃にはこびり付いており連続で切り続けると直ぐに切れ味をなくしてしまう。


 気が付けば身に着けていた前掛けにべっとりと内臓が付いていた。

 しまった。

 最近機会がなかったために怠っていたことが自分の着ているものを汚す原因となり、もう二度と使用できないことを考えると僅かに落胆した。丸々一個体を処理するのはかなり久しぶりだ。

 一番最近やったのでも半年以上前のことだし、致し方ないと言えばそれまでだが不覚を覚える程度には悔しさが残る。

 

 気を取り直して関節と骨と肉質の筋に沿って今度は切り離すようにナイフを差し込んでいく。

 手は汚れ既に酷い有様であり、このヌタヌタ・ズルズルとした感覚から早く解放されるために手を拭う或いは洗いたくなったがそれは叶わない。時間は有り余ってあるがさっさと終わらせてしまいたい不快感の残る作業である。

 

 両腕、両足、胸部、皮。


 バラバラにした部位はそれぞれ違う台に置いていく。


「ふう、取りあえず一息か……。」


 俺はナイフを持ったまま額の汗をぬぐった。


「あのさあ、見ていれば分かるけどよお一応聞くよ、“ヨウ”の旦那。アンタ何してんの?」


「お察しの通り解体作業だよ。今日締め上げてもらったばっかりのクルック鳥のな。」


 本日の昼飯はスパイスを効かせたフライドチキンもどきである。



 さて、久々に行った鳥の解体作業と料理が終わり暗殺ギルドの長テーブルを二つほどつなげてシテンが何処からともなく取り出したテーブルクロスらしき布を敷き埃被った皿を綺麗に洗浄した上に作ったフライドチキンもどきを載せていきナルとクルが全員に堅いフランスパンもどきを手渡し着席が完了したところで俺は静かに手を閉じた。


「いただきます」


 俺がその一言を発すると同時に一斉に食事が始まった。

 暗殺ギルド主要メンバーによる会議を合わせた昼食会。

 明確な序列やルールは基本的に無いがあくまでも俺がこのギルドのマスターであるため上座に俺が座り、俺が食事を宣言してからメンバーが食べだすという暗黙の了解がそこにはある。

 破れば折檻シテンのが待っているため、品がない奴等でも特に躾という言葉聞かないまま幼少期を育ったナルとクルはこのルールや最低限のマナーは守って食べている。

 前に姉妹が待ちきれずに料理を摘み食いしたときはいつの間にか姿を消し、三日程経って虚ろな目をして『私は飼い主(ヨウ)様のいいつけ守ることのできない意地汚い雌犬です。嬲るなり弄ぶなり踏みつけるなりどうぞ存分にしつけてください。』と書かれ木の板を何時着けたのかわからない鉄製の首輪から鎖でぶら提げるようにしてギルドの真ん中で放置されていた。

 隣には似たような姿をした熊が目隠しをして鉄球が付属している枷を手足に装着した状態で尚且つどのようにして縛ったのかわからない荒縄の拘束を体に喰いこませながら正座していた。

 ……俺にどうしろと?

 手遅れであることは間違いない。

 それ以来確固たる暗黙の了解として場にいる全員は守っている。

 俺が指示したことではないことは確かである。

 まあ、逆らう奴がいないことの表れでもあるのだが。


 俺は木の枝を鑢で磨いて作り出した箸を使ってフライドチキンもどきを一つ掴み、歯で食いちぎる。

 基本的にこの辺りの土地では手づかみか汁物に使う匙が主流で、箸はおろかフォークも見ない。

 だが俺は手が脂で汚れることを嫌って持ち運びしやすく様々な料理適応し壊れても材料や技術的に問題がない箸を凡そ常時持ち歩いている。どこぞの探偵を思い出すがそれはそれ。

 

 味はそこそこ。スパイスが効いているためただ焼いて肉を食うよりは余程旨い。もちろん、店で売られているようなちゃんとした料理には程遠いが自分で食べるには十分な美味しさだった。


 俺はその食いかけのフライドチキンもどきを箸で掴んだまま離さずに頭の上に挙げていく。

 するとそこで口を構えていた俺よりもかなり背が高いシテンがパクリと箸ごと食いついた。

 箸を支えている感覚から舌で舐る様な振動が伝わってくる。

 俺は特に気にせず箸を抜き、テーブルクロスで箸に付着した唾液を丁寧に拭き取り、そして新しい箸と交換して再び皿に載っている別のフライドチキンもどきに手を伸ばした。

 

「ハァ、ハァ//」


 頭の上から興奮した獣のような――実際熊なのだが――の吐息が漏れ出し、背中から早鐘が鳴りだしたように響く心臓の音が響いてくる。


「“ヨウ”様、ありがとうございます。大変、美味しいです。」

 

 俺と椅子に挟まれて座っているシテンは、文字通り俺の椅子となって、物理的に俺の椅子になっているシテンは興奮を押し殺すように淡々と告げた。

 

 着席の際、密林に隠れた肉食獣が獲物に襲い掛かる様な異常な俊敏さで無駄に洗練された無駄のない無駄な動きによってあっという間に俺の座る椅子と俺の間にその身を滑り込ませたシテンは俺のことを膝に載せ、自ら椅子となった。


 いちゃらぶカップルでもしねーよこんなこと。

 しかも、女性側が文字通り尻に敷かれているという状況。


 気のせいか、若干俺の尾てい骨辺りが湿っているような気がするが今は取り立てて騒がないことにした。


 食事中はお静かに。


 俺は改めて食事の席を見渡した。


 座るのは錚々たるメンバーばかり。脛に傷どころか全身傷物、もしくは致命傷を他人に残すことが得意な連中しかいない。殺人鬼、人殺し、化物、犯罪者、虐殺者、兵器、悪魔。魔物なんてものより恐ろしい奴等しかここにはいない。

 そんな奴らを集めなきゃいけない程度にこの度の争い事は厄介を極める。冒険者も動かしたから金もかかる。

 はあ、避けられないこととは言えここ三カ月の貯金は全て消え去った。今回の騒動が終わったら王都にでも行って大きな仕事でも受けてこなければならないだろう。

 何処かに王族を殺して欲しいという仕事でも転がっていないだろうか?大商人でもいい。何ならギルド一つ潰しても構わない。

 金が減るとナイフが自由に投げられないことが俺の目下の悩みである。この世界で切れ味のいい戦闘用の対人に特化した使い捨てナイフを大量に扱っている鍛冶屋や武器屋は存在しない。

 精々金物屋や雑貨屋に錆びついたナイフが商品に混じって細々と置かれているのみである。

 行きつけの【ドルガーノ】の村にある小さな鍛冶屋の子供店主に特注で作ってもらうという手段もあるのだが、あいつは俺を凄腕剣士とでも思っているのか、それとも需要が少ないものを売れるほど資金や素材がないのか知らないが、骨ごと肉を断つロングソードや首を一撃で切り離すショテールや二メートル近い大剣などといった伝説の勇者や救国の英雄がお伽話の世界で扱う様な暗殺からかけ離れた武器と、やたら装飾に凝った鞘やホルダーを渡してくる。いらないからそんな無駄な機能。装飾も森の木々に引っかかるから邪魔。頭に来ることにあの子供が作る刃物は異常なまでに切れ味が鋭く曲がりにくいため長持ちする。有能であることほど厄介で人をイラつかせるものだなと思った。


 話は続ける。

 

 シテンが醜態というか痴態を晒し出しているにもかかわらず静にギルドの面々は食事を続けている。

 その様子は様々で、我関せずと言った表情で黙々と食事をする男性陣。何をしているのかシテンの行動を不思議な表情で見ている双子の姉妹。表情どころか姿形の分からないままグラスを傾けている影。最後にあからさまに敵愾心の籠った視線を送ってくる細身の女性。

 

 その女性は見た目が他とは、いや例外として影を除き、異なっていた。

 肌が異常なまでに白く更に光沢を放っていた。

 それはアルビノのような色素の欠落とは違い完全に種族からしての人間との体色の違いであり、傍から見たそれはまるで外骨格を光らせる蟲。

 もっと分かりやすい外見の特徴を挙げるのならばその四本の腕だろう。

 機用巧みに四本の腕を使いこなし食事をとりながら扇子で顔を仰いでいる腕。

 白い体色に合わせることはなく髪は上品さの漂う深い紫色。

 人間族ヒューマン獣人族ビースト龍族ドラゴノイドとも違う、そもそも人間として人種として認識されていない魔物扱いの種族。


 蟲人族インセクト――蝶類バタフライ


 エリカを除けば恐らく最強の化物、名前をタフラという。


 彼女は忌々しげな視線をシテンに向かって送っていたが俺と目が合うとにこりと蝶のような笑顔を自然に綻ばせた。

 

 余談であるが蝶だけでなく蛾もチョウ目に分類されている。

 そして多分タフラは蛾の種族である。

 本人は蝶と自称していたが、この世界に来てからとある森林の奥地のせいで無駄に植物と昆虫を調べ詳しくなった俺だから言える、タフラお前は蛾である。







「――シテン、暑苦しいからいい加減離せ。」


 ま、食事が終わったらおいおい依頼の話をしていくとしよう。急ぐ話でもない。もう既に詰んでいるのはあちらの方なのだから。俺はテーブルの花瓶(シテンが置いた)に行けてある花に止まる蝶を見ながらそんなことを考えていた。


 ≠


 体感時間で二十数分程経って各々の食事は終了した。

 テーブルの上にはジョッキやグラス以外の食器は残っておらず、後片付けも大方済んでいる。

 机上は沈黙を作り出し、殺風景なギルド内に僅かばかりの緊張感と得体のしれないチリチリとしたざわつく空気を生み出している。

 位置は変わらないまま俺は上座に座っている。

 

 他のメンバーはそれぞれ静寂を保ちながらも個人個人違う様相で席についている。


 シテンは俺の席の後ろに立ち、無表情に指示を待っていた。

 ソウガは目を瞑り腕を組んで、どっしりと構えている。

 ナルとクルは自分のグラス飲み物をちょっとずつ飲んでは止めを繰り替えし、何処か落ちかない様子でピョコリと飛び出した尻尾を左右に揺らしていた。

 

 タフラは憎悪の視線を絶やすことなくシテンに向けつつ肘をテーブルについている。

 他の二人はと言うと、興味なさげに頬杖をつくものが一名、関心がなさげに形無く漂う影が一名。

 

 さてと、取りあえず依頼内容を説明するとするか。


「シテン、先に“アレ”を連れ出してきてくれ。下手に口で説明するよりも見てもらった方が早いから。」


「かしこまりました。」


 シテンは一礼をすると一歩後ろに下がってからギルドの奥へと歩いていく。

 俺はシテンの方を確認することもなく話を始めようとした。


「待てい!!シテン、何故貴様が“ヨウ”の補佐をしておる!貴様のような大熊が“ヨウ”の隣りにいては鬱陶しいではないか!」


 タフラが溜まっていたものを破裂させるように糾弾した。


「――“ヨウ”様より任命を承ったので、命に代えても務めさていただく次第です。」


「弱い奴が“ヨウ”の隣りなど務まるか!!あからさまに貴様では足を引っ張るに決まっておる。今直ぐに辞退せい!」


「お断りします。」


「云うて分からぬのか!!貴様は“ヨウ”から見れば使えぬ奴なのじゃ。当然並び立つほどの力がない。比類する何かを持っているわけでもおらぬ。所詮ただの熊の獣人でしかない貴様に何ができるという?精々“ヨウ”の壁になることしかできぬであろう。そんな木偶の坊が“ヨウ”の補佐を務められるわけがなかろう。」


「いえ、私は薬を混ぜることしか能がない貴方よりは使えますので。暗殺者としても、“ヨウ”様の駒としても二流以下である貴方には少なくともこの座は務まりません。そして貴方以外の他の方にも譲るつもりは毛頭ありません。」


「……貴様、獣人の分際で儂より使えると申すか?」


「ああ、事実だろう。」

 

 俺はある程度二人の言い合いを眺めてから横やりを入れた。


「“ヨウ”、今なんと申した?」


「タフラ、お前は少なくともシテンよりは使えない。そして、今現在このギルドに所属しているメンバーで俺の補佐が務まるのはシテンを置いて他にはいないだろう。」


「儂がこの熊娘に劣ると!?笑えぬ冗談じゃな、このような図体がでかいだけが取り柄の獣人の何処に儂が劣ると言うのじゃ!」


 俺の言葉に対してタフラは言葉に憤慨を籠めて返す。目線はシテンから俺へと変わり、こめかみに青筋が浮かびそうな表情をしている。


「お前が劣っているや優れているは関係がない。単純に俺から見て使い物になるか否か。それだけだ。」


「――っ!!わ、わしは使い物にならないと申すか!儂ではお主の側に仕えることは出来ぬと!!」 


 怒りから、動揺からか、声を震わせながらタフラが訴えるように声を荒げる。

 

「俺は基本的に単独で仕事をする。もし、チームを組むとしてもそれは気に入った奴以外他ならない。物静かで理解力があり、決して無謀なことをしない――俺はそんなシテンのことが気に入っている。だから使う。」


 使い込む。使い潰すかもしれないが、そのときはそのときだ。

 一応シテンは奴隷なのだから、そうまでして着いてきているのだからそれぐらいは覚悟の上だろう。

 裏切ったり、邪魔になったときには直ぐに処分する予定ではあるし。ノープログレムだ。


「わ、わしだって――」


「今の現状から言ってお前は使えない。実力云々ではなく、お前の性質は俺とチームを組むのに適してはいないだろうし、そもそも実績から言ってこのギルドに入って間もないお前とシテンならば間違いなくシテンを補佐に選ぶ。」


「――使えなくなんかない!!実績だって儂ならば一月もせずに此奴より数段上の結果を示して見せる!!」


 そろそろ本気で面倒になってきた。タフラを使うのは正直ない。シテンが死んだら別の奴に頼むだろうし。ていうか、別にシテンもそこまで必要という訳ではないんだよな。これはいっそのことシテンを補佐から外してしまうおうかな。軋轢ができるかもしれないからやめておくか。ああ、でもシテンは役職に関係なく俺のために働くとか何とか言っていていた気がするから補佐であろうとなかろうと関係ないか。


「――タフラ、……それ以上は“ヨウ”の迷惑。……我が儘もいい加減諦めて。」


 適当なことを言ってタフラを断ろうと思っていた俺よりも先に、いつもはこの様な言い争いでは我関せずを決め込んでいる姿なき影が高めのハスキーボイスで淡々とタフラを非難した。

 

「ミラには関係なかろう!」


「……でも、“ヨウ”の迷惑になっているのは事実。……それにいつまでたっても話し合いが始まらない。……邪魔。」


「ぬっ!……ぐ、ぬぐぐ……。」


 タフラはミラの言葉を受けて押し黙った。タフラも流石のミラにはあまり逆らわないようだ。

 反論のポイントがないのかもしれないが、言い返さないのは妥当な判断かもしれない。


 姿なき影であり、極端に目立つことを嫌う魔人族デーモンそれも種として個体数が少ない影鬼種シャドウ。名前をミラ。此方も人間族ヒューマンからは魔物扱いされている種族であり、まずもって人目に出てこないし、生まれ持っての特性としてほんの少々本気を出せばたとえ人の目の前にいたとしてもその姿を完全くらまし気配を断つことができるため、ギルドにいてもまず気が付かない。流石に昼間に堂々と街中を出歩いたりはしないが、時を選ばず人目を気にせず彼女は人を殺せる。暗殺者としてこれほど恵まれた種もいないだろう。シテンが唯一処分できなかった俺がギルドマスターになる以前のギルドの幹部の一人であり、現在集まっているメンバーの中では最も古株でもある。


 普段、このような人が集まる場所では姿を見せることなく無口で言葉数が少ないミラだが、俺と一対一で話すときなどは姿を見せ口調が変わりよく一人で喋り方言やジョークまで遣うという情報は完全に余談である。性格も馬鹿に近いからな。意外とそういった素性はシテンでさえ知らないようだが。


 このまま終わると思っていた不毛な言い争いは、次のタフラの一言で更に激化することになる。











「……のう、ミラよ。ついさっき聞いた話なのじゃが――どうやらこの仕事の報酬としてシテンは“ヨウ”の夜の相手をするそうじゃぞ。」


「――!!」


 話の雰囲気が一気に変わった。

 殺気の籠った権力論争から、殺伐とした痴情の縺れになった。

 言うなれば刑事ドラマのドロドロから昼ドラのドロドロにチャンネル変更したようだ。

 

 この時ばかりは既に静かに動き出していたシテンがその足を止めたぐらいである。

 

 因みに他の面々はというと、男性陣は興味がなく、俺は飽きていて、姉妹はハラハラとした落ち着かない表情で眺めていた。


「……ならん、」


「じゃろう?」

 

「そないなことは認められへん!!」


 あ、素が出た。


「えっ?」


「あ、――と、とにかくっ!それは聞き捨てならない。詳細を求める。」


 いつもより声のボリュームが五割増してミラは話を続けた。タフラも先程の言葉遣いが少しばかり気になったようだが言及することはなく話を続ける。


「話しは決して難しいことではない。そこの獣人が自身の醜い傷物の体に身分不相応にも“ヨウ”の寵愛をこの度の仕事の報酬として受け取ろうとしておる。実に甚だしき事態じゃ。大した魅力もないくせに誘惑を“ヨウ”の側に居座ろうとしておる。」


 女子というものはこの手の話になるとこうも妄想が膨らむものだろうか。

 シテンみたいな奴がそんなことを考えられる気は毛頭しないのだが。

 アイツにとって側にいるいないは問題じゃない。

 使われるか使われないか、恐らくはそれを求めている。

 奴隷故に顕著に。


「……因みに、タフラ。俺はその話を全くもってシテン以外に話した覚えもないが誰から聞いたんだ?」


 疑問に思ったので聞いてみることにした。


「“ヨウ”、否定をしないということは事実なの?」


 ミラがいつもの静かさが何処かに行ってしまったかのように、動揺を隠せずに聞いてきた。


「ああ、それがシテンの報酬だから別に問題はない。その代り、いつも以上に働いてもらうし、依頼の難易度をシテンのものだけ引き上げたものを考えてはいるがな。」


 死んだとしてもおかしくはないぐらい。

 俺とシテンが初めて組んだあの時の依頼とは比べ物にならないくらいには厳しい条件と目標でシテンには動いてもらう。

 本来は俺がカバーする予定だったがシテン本人の要望もあって単独での任務となっているし。

 まあ、死んだら死んだで次善策は考えているから、失敗しようとしまいと一先ずは安心できるようにしてある。最悪、この街から出て行けばどうとでもなるからリスクは基本考えなくてもいい。幸い行く当てもあることだし。別の国に逃げ込めばそこでまた働くことだってできるだろう。どの国でも表沙汰にできない汚れ仕事は存在しているからな。

 ただ、シテンが完璧に任務をこなせばこれ以上楽なことはない。

 完璧でなくても七割がたこなせば十分お釣りがくる。

「な、なら私も――」


「残念だが、ミラたちにもやってもらうことはあるがあまりそちらにはリスクを掛けられない。寧ろ、ミラとタフラには簡単な仕事になってしまうだろうからな。シテンの任務とお前ら二人の任務の報酬を同じ天秤に掛けることはできない。暗殺者ならばリスクに応じた報酬をもらうのが基本だ。過不足なしでなければ成立しない。それはお前らも分かることだろう?」


 凡そ予想できたミラの言葉を遮って俺は一方的に言いくるめた。

 理不尽なことではあるが汚れ仕事に就くものには当たり前のことだ。

 

 仕事の報酬として一晩閨を共にすることを要求する。

 一般的に考えればとんでもないことだ。

 人によっては貞操というものは何よりも尊く犯されてはならないモノなのだから。

 インモラルなことだし、蔑まれて当然。

 しかし、死地に向かう者の報酬としては妥当だろう。命を懸けるのならば、相応の対価は渡すべきだ。

 尊く重要なものならば或いは金に匹敵するどころかそれ以上の報酬と為り得る。

 俺だって何も軽い気持ちでシテンに許可をしたわけではない。前の世界どころかこの世界に来てから一度たりとも貞操を売る様な真似はしたことが無い。暗殺者や工作員としてはそういう性的なスキルや交渉は必要となることもあるが、極限られたことで、性に奔放となるのとはわけが違う。

 故に意味を持ち価値を持つ。

 愛や恋などといった感情から生まれる行為なんかよりずっと重んじられる貴重な付加価値が付くわけだ。

 死のリスクと引き換えるというのはつまりそれだけのことということ。


 現実的な面から見ても、俺の私財の消費を抑えられるということは大きい。

 貯蓄をするのは暗殺者なんかじゃかなり難しい行為だからな。

 金庫なんて盗まれるし、ギルドに詳細不明の大金を預けるわけにもいかない、自身で保管するのも厳しい。

 泡銭あぶくせんは身に付かないのが相場。

 仕方がないので現時点では物に変えるか、小さな村の共同墓地の地下深くに埋めていたりする。


 話を戻す。


「それでタフラ、誰から聞いたんだ?別に秘密にしていたことではないが情報の流出源が気になる。」


 俺はタフラの方に視線を向けて割とどうでもいいような口調で問いただした。

 実際、気になってはいるがそこまで興味はない。


「……そこにいる雌犬からじゃよ。」


 タフラはテーブルの一番の末席に座る姉妹を指さした。


 姉妹はグラスから口を離して唐突に話を振られて困惑している。


 二秒後、黒い大きな影が音もなく姉妹の背後に出現した。


 あれほどの巨体と質量がありながらも気配を消し音をたてずに瞬時に移動するという離れ業をした片耳の熊は既に幾つかの物理法則を逸脱している存在となりつつあった。


 姉妹の断末魔が流れつつ、一応は修羅場的な状況は収まったわけだ。


 いい加減話を進めたい。

 

 ≠


「――一先ず、簡単な概要を話しておこう。」


 程なくして、場が落ち着き、お仕置きが終わり、シテンがアレを取ってくるために席を外れた辺りで俺はそう口火を切った。

 

「今回はギルドマスターとしてメンバーに緊急要請をかけたのは他でもなく、ギルド全体に危機が及ぶことであるからだ。俺一人で事が済めばよかったがどうもそうはいかない。無視していればいずれはこのギルドが解散に追い込まれる事態と判断したこともありメンバーに依頼を出した。」


 事務的に淡々と話していく。


「“灯の旋律(ラスト・レクイエム)”の置かれている立場は割と安定していた。先代のギルドマスターの死後このギルドは様々な組織が取り込もうと躍起になっていたが、つい二ヶ月前に“狡猾な牙(ガイル・ファング)”という北側区域で一際巨大な勢力を誇っていた組織が壊滅したことにより情勢は変貌した。このギルドなど既に気に掛ける組織はほとんどいなくなり、未だに“狡猾な牙”の財産や縄張りをめぐって闘争が繰り広げられている。この機会に乗じて俺はギルドマスターに就任し、このギルドを整え、ある程度敵対組織を潰し、この街における地位を確立して独立したわけだが、このギルドを敵視している組織がゼロになったわけではない。」


 まあ、ほとんどいないけどね。

 不可侵を結んだから。

 暗殺ギルドなんかを攻めたところで手にはいるものなんてたかが知れているから、どの組織もあまり興味関心がない。金さえ払えば依頼をこなすし、もともと暗殺ギルド自体中立にある組織なのだから対立する理由がない。

 それでも敵視するのは余程このギルドを危険視しているのか、若しくは個人的な怨嗟によるものか。

 後者だとしたら心当たりが多すぎて絞り切れないが。寧ろ、心に当たらないところがない。いや、そもそも俺には心なんていう高貴で高価な代物は初めから存在していない。心の贋作ならある。

 自分を四字熟語で表せば正に疑心暗鬼といったところか。

 漢字が違うな。

 正確にはこうか、


 “偽心暗機”。


 


「近頃、この街を騒がしている殺人鬼がいる。恐らくこれの正体は組織的な抗争による作為的なものだと思われる。Aランク冒険者が二人も殺されたとなれば組織だって犯行でしかも一流の殺し屋かそれに次ぐ実力者の仕業と多くの者が考えるはずだ。――そして、間違いなくこのギルドは真っ先に疑われる。どこかの組織に手を貸しているのではないか、と。要人の暗殺や貴族や大商人の暗殺とは違う。Aランク冒険者を殺したとなれば、他の組織も流石に危機感を感じるはずだ。」


 そして、これは俺の推測だが殺されたAランク冒険者たちは“クロ”――どこぞのマフィアか犯罪組織に手を染めていた者たちで、殺人鬼騒動の犯人の一人だろう。

 

「そうして危機感を得た奴等の矛先は何処へ向く?それはここ。独立し中立を保つ、最も不確定要素の大きいこのギルド。近い未来にどこかの組織が煽動して一時的に手を組み、このギルドを潰しに来るだろう。」


 そして煽動している組織は潰しあいをしている間に漁夫の利を狙って他の組織を取り壊そうとする。

 要はちょっとした戦争がこの街の影の部分で行われている状況と言っても過言ではない。


「故にここはこの現状に乗ってやろう。具体的にはこの街の三割がたの組織を潰す算段でいる。一気に他の勢力を削ぎ落とす。」


「どうして削ぎ落とす必要がある?別に火の粉を払うだけでもいいじゃないか?“ヨウ”の旦那」


 ここで初めて疑問が上がった。

 疑問を呈したソイツは眠そうな目でこちらを見ていた。

 今いるメンツの中で俺と同じ人間であるその男は、鍔の深いくたびれた帽子をかぶりダークブラウンの髪を無造作に伸ばし、ダボダボのシャツの上から革のジャケットを着て、貧困街の浮浪者のような容姿をしている。


「理由は二つある。一つはこちらには動かせる人員がほとんどいないため守りに徹すればジリ貧となるのが必須であること。必然的にこちらから撃って出ることになり、一定以上の損害を出さなければ徐々にこちらが追い込まれていくだろう。ならば徹底的に叩く。このメンバーならいけるだろう。二つ目はもっと単純な理由だ。いい加減邪魔されるのも鬱陶しい。事ある度に潰しに来られるも面倒だし、大体潰せると思い込んでいる奴らの身の程を分からせてやるにはいい機会だろう?なあ、ハマル。」


 殺しに来るのならば、相応の対応をさせてもらう。

 目には目を歯には歯を。

 死には死をもって。


「成程ね。だがよお旦那。流石にそれは働き過ぎってもんじゃねえのか?一人二人を殺すならともかく組織を相手だって立ち回るっつーのは骨が折れるぜ?少なくとも個人で受ける仕事としては割に合わねえよ。」


 確かに尤もなことだ。

 ただ、そこで不可能だと断じない辺りがこいつ等の異常さの片鱗を知らされるわけだが。


「そうだな。いつものような暗殺と同程度の報酬では釣り合わないだろうから、この辺りで先に報酬を示しておこう。」


 そう言って俺は腰に付けているポーチを探り、とあるアイテムを取り出し、ハマルに投げつけた。

 ハマルは片手でそれを受け取りまじまじと観察して、そのアイテムがなんだか判った時点で目を見開いた。


「……こいつぁ、『生命の霊石』かよ。Aランク冒険者でもまず手に入れることの出来ねえ代物じゃねーか。売れば一生遊んで暮らせるし、自分に使えば即死の大怪我からも再生する生命力を得るっつー馬鹿に非常識の安売り品だぜ。……こんなもんどこで手に入れたんだよ。ドラゴンの巣から盗んででも来たのかよ。」


 とある森の奥深くで見た目十四歳程度の少女から貰い受けたと話したところで信じてはくれないだろうがな。


「不満か?」


「まさか。寧ろ、恐ろしくなったね。ますますもって“ヨウ”旦那が何もんだかわからねーよ。」


 ハマルは肩を竦めて諦めたかのようにそう言った。


「ならば我には何を寄こすつもりだ?“ヨウ”殿。」


「刀を作れる鍛冶屋を紹介してやろう。」


「ぬ?この辺りにそんな鍛冶屋があったのか?」


「此処じゃないがな。小さな村の鍛冶屋だ。腕は保証する。俺の行きつけだ。」


 ソウガはそれを聞いてにんまりとした笑みを浮かべた。

 

「うむ、それならばいいだろう。そろそろもう一振欲しいと思っていたところだ。」


「代金も材料も俺が用意しよう。それで釣り合うだろう?」


「多すぎるぐらいだが、受け取っておこう。」


 男共は基本物的報酬で解決するので楽でいい。


「“ヨウ”にい、ナルは――」

「“ヨウ”にい、クルは――」


「お前らにはフルコースを奢ってやる。デザートつきのな。」


 犬姉妹の要望は全く聞かずに決めつけた。


「えー、ナルはお洋服がいい。」「クルは指輪がほしい。」「あークルずるい!じゃあ、ナルは首輪がいい!!」「首輪なんてつけてどうするの?」「シテン姉がね、首輪を付ければ“ヨウ”兄が一生一緒にいてもいいよっていう証になるってい言ってた。」 「なにそれ!じゃあ、クルも首輪がいい。」


「……却下だ。」


『えー!!』


 声を揃えて文句を垂れる姉妹を放っておき残り二人の様子をうかがう。

 後でシテンとじっくり話し合う必要があるかもしれない。


「お前らはどうする?」


 タフラもミラも本当に欲しい報酬を貰えないと分かってはいる。

 だからと言って、断るわけにもいかない。

 ここで断るというのはプライドが許せないだろうし、何よりもシテンに優位に立たれるわけなのだから。

 シテンもタフラもミラも、それにナルとクルもどうして俺に拘るのかはよく分からないけれど、彼女たちにとっては重要なことなのだろう。


「……私は、金……でいい。」


 ミラがぼそりと呟いた。


「ただ……、仕事のあと、私と……その……デートして」


「うな!?ミラ、お主!」


「いいだろう。それぐらいなら構わない。」


「“ヨウ”!!」


 安いくらいだ。その程度ならば。


「ぐぬぬ、ならば儂もデートを所望する!」


「タフラ、お前は基本外に出れないだろう?」


「ぬっ!じゃ、じゃがそれはミラも同じで。」


「ミラは基本察知されない。どこにいようと気付かれない。」


「で、では街中に出なければよかろう?森の中とか――」


「それの何処がデートだ。まあ、それでいいのなら構わないが。」


「う、うう……。儂だって一緒に買い物したり、デザートを二人で食べたいのじゃ!」


「森の中では無理だな。」


 ムードも何もない。


「あ、あんまりじゃあ……」


 さてと、


「今取り決めたのはあくまでも働きに応じた臨時報酬だ。依頼の成功・失敗に関わらず前金として小金貨一枚を支給しよう。だが、個人の依頼と違い今回はギルドに所属する一員としての義務である緊急依頼だ。当然失敗はギルドの法に基づき“追放”となる。」


 そして追放されればどうなるのか。

 ギルドの内情を知っている暗殺者を易々と逃がすわけがない。

 更に言えばこいつらは全員が全員社会的底辺の奴等でもあり犯罪者で尚且つこのギルド以外の組織からも疎まれているためこの居場所を失った時点で食い扶持を無くなり完全に詰む。


 冒険者とは違う。

 仕事の重み。

 居場所の重み。

 

 それはまあ当たり前だ。

 人の命を奪うのが基本的な仕事なのだから。

 冒険するような心構えでやっていたら簡単に破産する。


「――手付金は各小銀貨一枚。詳細は各々この後説明するが、受注するかどうかは今ここで決めろ。」



 そう言って俺は自分のグラスを前に差し出した。



 誰も何も言わない。

 

 戸惑いか、困惑か、不信か、躊躇か、迷走か、はたまた意味もない様子見か。


 結果は沈黙でしかない。


 それでも、静寂ではない。


 最初の音はハマルだった。


 ハマルの投げた小銀貨はほぼ直線で弧をほとんど描かず俺の差し出したグラスの縁の内側に当たり、一度弾かれてカランと高い音を上げて真上に弾かれた後、何度か回転しながらまだ中身が残るグラスの中へ落ちていった。


 二人目はソウガ。


 彼は俺と席が近いためか投げることはせず自身の手を伸ばし小銀貨を落とした。


 三人目はミラ。


 彼女は距離が遠いため小銀貨を高く投げて大きく弧を描かせグラスに全く触れることなくトポンと音をたてせて入れた。


 四人目と五人目はナルとクルの姉妹。


 二人は直接入れることはせず、テーブルを滑らせて小銀貨を俺の目の前に二枚寄こした。

 俺は二枚を掴んで雑多に捨てるようにグラスに入れる。


 六人目の彼女は分かりやすく悩んでいた。


 それでも流石にミラや隣りに座るナルとクルが先に小銀貨を入れるのを見て焦燥感を感じたのか袖口から小銀貨を取り出してグラスの近くに下手で放った。


 グラスに当たってテーブルを転がるタフラの小銀貨を右手の人差し指と中指で挟んだ俺はつまんだハンカチを落とすかのように無造作にそれをグラスに入れる。


 七人目と八人目はほぼ同時。


 俺がタフラの小銀貨を入れる動作のまま右手に握っていた自身の小銀貨を離したそのとき、俺の背後から音もなく飛んできた一枚の小銀貨が俺の落とした自分の小銀貨とぶつかりながら入って行った。


 そうして、最後に花瓶の花に止まっていた一匹の蝶がふわふわとした緩慢な飛び方で液面の上昇したグラスの縁にそっと止まる。


 俺は合わせて8万Mcの硬貨と一匹の蝶がいるグラスを手に取って一口飲む。


「――ギルドのしきたりに則り諸君らを仲間と信頼し、この度の依頼に関して虚偽や反故の無いことを誓おう。」


 この世に信頼以上に虚しい言葉もない。

 誰もが縋りつきたくなる言葉だからこそ、誰もが真面に受け取らない。


 では、これならばどうだろう。


 信頼しなければ殺されますよ。


 つまりはそういうこと。

 

 死は平等で分かりやすい。


 そして死人には口がない。



「またこの度の依頼で情報の虚偽や報酬の不正があればしきたりに基づきギルドマスターを辞任しよう。」


 不文律だが、ここのギルドマスターは一人として殉職以外で辞めた者はいないそうだ。


























「それでは早速各々に依頼を説明しようと思うが、その前に一つ見せておきたいものがある。」


 俺は今俺から見て直ぐ左手前の席に座るシテンがとってきたアレを椅子から立ち上がって見せびらかすように晒した。


「今巷を騒ぎ立てている殺人鬼。そいつらの一匹であり今回の依頼の標的でもある。」


 人型をしているそれは手を鉄製の枷で拘束され顔を袋で覆われた状態で直立していた。


 体型からして恐らく人間族(ヒューマン)の成人女性であろう。


 俺はその顔を隠している袋を取った。







「これはその殺人鬼の正体の一つ、生憎殺す相手じゃない。これは――」


 そこには顔がなかった。


 この表現では正鵠を得てはいないか。


 分かりやすく端的に言うならば剥ぎ落されていた。


 耳と鼻はない。

 綺麗にもがれている。

 頬も皺もない。

 ただ無骨に、皮をはがしたような中身が見える。

 目はある。

 目蓋はなくギラリと光る眼球が奥で動いている。

 口は猿轡をされているが、唇がなくただぽっかりと穴が開いているのを視認できる。







「――死人。ただ、復活させたのではなくもともと生きている奴の顔と自由意志を奪った文字通りの生きる屍(アンデット)だ。」




 ほんとに厄介だよ。


 






 死人に口なし。

この話、ギルドメンバー総勢八名がテーブルを囲んでいるわけですが、果たして席順はどうなっているでしょうか?


まあ、明確に表現していないのでどうとでもいえますけど。

補足すると、男性陣とタフラは向かい合う形で座っている。

双子の姉妹は姉がよりヨウに近い。

ミラはタフラとほぼ対角。

シテンはタフラの隣りです。


分かった方は教えていただければ次話までには返答します。


また昔、募集した新しいキャラクターの一人をこの回に登場させました。

漸くですけれど。

応募して下さった皆様には本当に感謝です。

更新が遅くて申し訳ありません。

お粗末さまでした。

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