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 霞む視界にあるのはいつもの母の顔。


 細く節のある指が俺の首に絡まり、血液と酸素の運搬を邪魔している。


 息が苦しい。


 だんだんと鬱血していくのがわかる。


 霞がかった世界のなかで、声にならない声を絞り出した。



 ──産んでくれて、ありがとう。

 殺してくれて、ありがとう。


 伝わったか伝わらなかったかなんてわからない。

 それでも伝えたかった、感謝の気持ち。


 俺は貴女を恨みません。

 きっとこの気持ちは哀れみなのでしょう それでも、貴女はとても大切な



 大切な────



 意識が暗闇に落ちるのと同時に首への圧迫感が消え去った気がした。




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