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自分が嫌い

自分が嫌い

作者: 神原夏吉

 私は自分が嫌いだ。大嫌いだ──



 私はよく、敬語(丁寧語)を使って話す。理由は機嫌をとるためである。別に相手が私を嫌っていて、気を遣っているわけではない。ただ、私が「自分は邪魔者だ」と思っているからである。

 しかし、本当にこれで良いのか、心配になることがよくある。敬語は逆効果ではないのかと。だが、私には他にどうすることもできない。


 好きな人に対しても、自分は邪魔な存在なのではないのかと思ってしまう。だから近づくことが怖い。自分が怖い。


 いっそのこと、勉強と小説(書読共に)に溺れたいと思ったこともある。役に立ったと思えても、後から「誰でもできること」という思考が追いかけてくる。ついには「誰かのため」、つまりは何が目的なのか分からなくなっていく。


 私は馬鹿で、臆病で、邪魔な存在だ。

 私が生きている意味とは、存在意義とは何なのだろう。意味なんてないのだろうか……

 そんな思考に、微かな「希望」はブレーキをかけてくれる。


 この気持ちのどこまでが普通で、どこまでが危険なのか、私にはわからない。

 ただ、小学生の自分や、大人の自分が、これを読んで「くだらない」と思えると信じたい。

 後悔はしたくない。

 


 ──私は自分が嫌いだ。だから今尚、私は自分の本当のあるべき姿を探している。




※この物語は、実際の中学生の思いを元に大幅に改変したフィクションです。

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― 新着の感想 ―
[良い点] タイトルに対しての理由を端的に、内容に共感しながら最後まで面白く読ませていただきました。 最後にこれからに言及し、ほんとはそういう自分でいたいわけではない、という文章が胸に響きました。 […
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