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迷宮遺物の鑑定士

ちょっとゲームやってて、鑑定にはまってきたので、

こんなの書いてみました。

石積みの街並み、だが石工が切り出した石ではなく古の石、

そう、これは古代文明の生み出した深淵が紡ぐ迷宮を支える石、

今ではこの町、リッガルの一部となって、深淵迷宮は切り開かれ、

リッガルの第三新町である地底街アンダーリッガルが広がる。


人々は深淵迷宮の産物で生計を立てるようになっていた!


「これよろしくね」


迷宮の石で作られた街並みはいくらでも大きくなり続ける、

迷宮が無限に続いているならば、リッガルの地底のアンダーリッガルは、

その地底にアンダーアンダーリッガル、さらに地底にアンダーアンダーアンダーリッガル、

永遠に続いていくことだろうと考えられる、

もちろん彼女に依頼された数多くの産物も無限に増えていくのだろう。


「ありがとうございます、ミサエさまのタグで管理しておきます」

「あ、それ個人名のタグで管理してるのねえ、助かるわあ」


リッガルの人間は何も石だけで生きているにあらず、

迷宮から産出される遺物、装身具、武具、金品から、

魔法具、呪文書、巻物があれば、生き物の遺骸、果てはフンまで、

なんでもござれである。


要するにリッガルの全ては迷宮の資源で出来ているのだ!

そして彼女も!


「ししょ~、鑑定するものがまた増えましたねえ」

「そうだねえ、リッグ」


彼女とそのお師匠とヘルメットを被り安全靴にマスクにゴーグルをした、

作業員たちがちらほらと、うずたかく積み上げられた遺物の数々を、

仕分けしている。


「じゃ、私も装備品の分類に戻りますねえ」

「よろしくだよリッグ、わっしは現場監督するので忙しんだわ」


お師匠というよりお姉さんといった具合の風貌であるが、

年季の入った作業着と数々の鑑定キットを身につけている具合、

特に鑑定の肝となる虫メガネや数々の試薬に焦点具とよばれる、

水晶玉など、もはや専用器具が装飾品のように全身につけられ、

さながらコルセットスカートドレスのように着ぶくれしてるが、

きちんと古式のブルマースタイルを大きな安全靴ともなるブーツでまとめて、

リッグのお師匠、ほんとこの御姿を描く人間は苦労するだろうだろうと、

そう確信する。


「まあ、鑑定にそんなに物は必要ないんだけどね」


お師匠が見られるたび、道具を指さされるたびに相手に発してきたセリフが、

今では何故かリッグの口癖になっている次第、

さあ、鑑定にうつろうか。


「装備品の鑑定は主に、重さとサイズが先にあるのだよ、

 重さである程度、材質の判別が出来るし、サイズと重さのつり合いまで、

 考えられたらいち早い材質の特定につながるから、

 メジャーとこのはかりでがんがん計っていってね」


「さすが、リッグさま、コナセお師匠のお弟子さんだけあります、

 ってリッグさまはこの方法で鑑定なさらないのですか?

 わたしたちだけで大丈夫なのでありますか?」


アルバイトの一般作業員さんには分からないかもしれないけれど、


「あのねえ、持ち歩いてるだけで自然と鑑定できるであろう、

 重さとサイズからの材質特定は、基本中の基本だから、

 口を動かさずに次々と分別しないと、

 ノルマをこなせないよ? 」


「はっ! はいー!!! 」


 かくして作業員さんたちが、装備品の材質特定から次々と分別していく、

鉄製の鎧、粗悪な鉄製の篭手、鋼で出来た大剣、ミスリルの弓矢から、

水晶の杖、木の種類ごと違った杖など、さまざまだが、

何よりもLサイズからLLサイズ、XLサイズ、Mサイズ、Sサイズ、

ミニチュアサイズなど装備品のサイズごと分類と、

明らかオーダー品である装備などを特別にタグ付けして分けること、

手馴れた様子でベテランさんたちがこなしていくのを、

怒られながら新人バイトが励むという具合、

これで鑑定の基礎が身につくので、実力のない冒険者たちの、

格好の金策手段になってるというのはこのリッガルの街ならではであるが、

徐々に世界的に主力の職種になりつつあるのは確かだろう。


「さて、私は特級遺物の鑑定ですの! 」


 リッグが特別に個室を与えられて鑑定してるものは、

鑑定器具が必要というより、そのものの性質を、

直接理解するために鉱石に擦り付けて傷がつくか試したり、

あるいは特殊な溶液にひたして、かけられた魔術の特性、

呪いがあるか、祝福を受けているかを判断する、

そういった具合なので、常に純度の高い蒸留水が、

バルブを通って蛇口から供給されているという具合になる。


「指輪に、ネックレスに首輪に耳飾り、髪飾り、

 ここら辺は実を言うと価格も上がりやすいし、

 質も何もかも桁違いなので、

 新人君には任せられないのよ、持ち逃げされるからね、

 さあ、あなたも出てった出てった!

 わたしは忙しいんだからね! 」


 こうしてリッグさんに追い出されてしまったが、

彼女たちが毎日、鑑定する品々は10トンほどだというから、

もはやここは作業所であるが大工場の風格を持っているといっても、

過言ではない、地底町アンダーリッガルの日々を支える、

冒険者にとっての頼みの綱、鑑定が今や重工業に並んで、

人々に大量の鑑定済み商品を供給している具合、

しばらくはこの深淵迷宮から抜け出せそうに無いと、

思ったのである。 まる。

僕のやってるゲームだと、

自然鑑定というスキルがあってこのスキルで鑑定できるのは、

装備品に限られているものの、材質から呪いがあるか奇跡ともいえる出来栄えか、

それとも神がかりの一品かという具合で判別されたりもするとなると、

鑑定を鍛えまくりたい、鑑定スキルをマスターしたいって具合に、

なってまいりました。


とっても有名なフリーのローグライクゲームなので、

みなさまも興味があったら検索してぜひ鑑定ライフを、

お過ごしください。


ではではー!

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