女子高生の会話
女子高生の会話の習作として書いてみました。
女子高生の会話
あたしの名前は、堀口明日香。県立○○女子高校に通う、高校1年生。テニス部に入って毎日の朝練、放課後の部活と青春をテニスにかけている。
「フォーティー、ラブ!」
「フォーティー、フィフティーン!」
「ゲームセット、セットカウント6-3 静香」
今日も、部活の仕上げに中学からの同級生の鶴井静香と1セットマッチを戦い、また負けてしまった。
本来1年生は、部活中は素振りや球拾いで、コートに入って練習試合などできないらしい。先輩部員によると、今年の新入部員が、あたしと静香の二人しかいなかったため、特別待遇なのだそうだ。
「お疲れ様でしたー!」「お疲れ様でしたー!」
部活が終わり、みんなで元気に挨拶。新人の私たち二人は後片付け。さすがに、そこは特別待遇はないらしい。コートの周りに転がったテニスボールを集め終わり、ネットのワイヤーを緩めながら、コートブラシを引っ張ってコートを均している静香に話しかける。
「ねえー、静香。」
「なに、明日香?」
「もうすぐ期末だけど勉強してる?」
「まだ、全然。部活の後、家に帰ってご飯食べてお風呂に入ったらすぐ寝てる。宿題だけよ。何とかやってるのは」
「あたしも全然。静香の話聞いて安心した」
「わたしを見習っちゃだめだよ。アハハハ」「アハハハ」
箸が転んでも嬉しい年ごろである。
「後片付けにずいぶん時間かかっちゃったね!」
「二人だときついね」
「その分ボールも打たせててもらえてるし、痛し痒しなんじゃない。シャワー浴びて早く帰ろ」
「ねえー、静香」
「なに、明日香?」
「どうしてシャワールームの個室のドアの下の方が開いてると思う?」
「さあ、どうしてだろ」
「あたし思うんだけどね。これって、……だからじゃない?」
「ごめん、明日香、シャワーの音で聴こえなかった。どうしてなの?」
「静香のシャワーの音に合わせてほんとは喋ってないの。あたしもなんでかわかんなーい」
「明日香ひどーい アハハハ」「アハハハ」
箸が転んでも嬉しい年ごろである。
「そろそろ出よっか」「うん」
……
「ねえー、静香」
「なに、明日香?」
「帰りに角のコンビニによってジュース買ってかない? あたし今はまってるジュースが有るの」
「へー、どんなジュース?」
「ええとね、『おしるこ風味のレモンジュース・スッキリ!』て名前なの」
「なにそれー、そんなのあるんだー」
「冗談。そんなのあるわけないよー。アハハハ」「アハハハ」
箸が転んでも嬉しい年ごろである。
「そろそろ帰ろ」「うん」