第八話 驚愕
あれから真琴は、不安感にさいなまれつつ二週間を過ごしていた。だが、そんな真琴とは裏腹に、奈央は普通に過ごしていた。だからこそ不安になるのだが・・・・。とくに翔にべたべたするわけでもなければ、とくに接しているわけでもない。
それが余計に気になってしまう。本当はなにを企んでいるんだろうかと・・・・。
「・・・・・と・・・・こ・・と・・・・真琴?」
「え・・・は・・・はい!?」
「どうかしたのか?」
「い・・・いえ・・・別に・・・・・そうか?なんか最近元気ないけど・・・。」
「そうですか?でも、大丈夫ですよ!!」
大丈夫なわけないけど、でも心配かけたくないんだ・・・・
現在夜の11時を回ったころ。真琴にとっての寝る間際なこの時間、翔と二人きりの至福の時間。といってもリビングでただ話してるだけなのだが・・・。さっきから翔は真琴の髪の毛を指でもてあそんでいる。が、それさえも真琴にってはうれしいものだった。頭をなでられるとほんわかした気分になる。それが翔によってならなおさらであるが・・・。くるんくるんされてるだけなのになぁ・・・・。
「あ・・・それで、なんでしたっけ・・・。」
「やっぱ話聞いてなかったのかぁー?」
「ご・・・ごめんなさ・・・・・。」
「なーんてな、冗談。別に大したことじゃないから気にすんなよ」
「そうですか・・・。」
「真琴。」
「なんですか?」
「此処こいよ。」
此処というのは翔の膝の上だ。
「う・・・・・・・。」
対面するように真琴は翔の上にまたがった。
「あ、今日はこうなんだ。」
「だ・・・だめですか・・・・・?」
「いや、俺はこっちでも好き。」
ぎゅっと真琴は翔にそのまま抱きしめられる。真琴も、翔の服にしがみつく。
「・・・・・・・・・・あの・・・ほんとにいいんですか?あれから結構たつのに・・・その・・・ここから先とか・・・その・・・・。」
「しないのかって?」
こくんと真琴はうなずいた。
「だって、真琴まだ嫌だろ?」
「いやっていうか・・・怖いというか・・・・。」
「だからまだしない。俺そこまで鬼畜じゃないもんな。護なら速攻で手出してるだろうけど。」
「あはは・・・今日もよ遊びしてますもんね。」
「そうそう。俺はそんなんじゃないからな。いつまでも待つから安心しろって。」
「は・・・はい。」
「それに俺、こうしてるだけで幸せだし。やっぱ真琴、抱き心地いいや。」
「そうなんですか?僕は分かんないんですけど。」
「うん、最高。」
そこまで言われると、なんか心に引っかかってた不安が取り除かれるようになる。
それから少したった後・・・・
「じゃ、おやすみなさい。」
「ああ、おやすみ。」
真琴は寝るために自分の部屋へと戻った。翔はまだ起きてるらしい。なんかやることあるからだそうだ。真琴は自分の部屋へつき、さぁ寝ようとしたその時、携帯をリビングに置き忘れたことを思い出した。もう電池の残量が少ないから、寝る前に充電しようとして、机の上に出しっぱなしだった。真琴はあわててリビングに戻った。リビングに入ろうとしたとき、異変を覚えた。さっきしっかり閉めたはずのドアが開いている。恐る恐るその隙間からのぞく。
そこから見えたのは
ソファーに座る翔にまたがり
唇を奪っている奈央の姿だった。
真琴は思わず、己の目を疑った
うそだ
うそだ
なんで?
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