二人で帰る家があるってこと
今日の投稿第二弾です。
短いので、空き時間などにでも...(^。^)
「う〜ん、今回は中々豊作だな。良いもんがたくさんとれた。今夜のおかずになりそうなものも幾つかあるし、これで充分だろ」
ぐいーっと大きく伸びをしながら師匠が満足げにいう。わたしも自分の籠を覗いて頷いた。
「そうですね、フィリンツィーの薬草がたくさんとれたのは嬉しいですよね。風邪にもきくし肩こりにもきくし、色々なものにきく万能薬が出来ますもんね!」
師匠が嬉しそうに笑う。
師匠の笑い方は豪快だけど、どこか心地よい日だまりのようなものを感じさせる。わたしは彼の笑い方が好きだった。
「さぁて、帰るか。アメリア、その籠持つわ」
「え、良いですよ。わたしは自分の持ちますから」
「いや、アメリアに持たせるわけにはいかないだろ」
「え?! な、何でですか? もうさすがに落としたりしませんよ」
まさか、信用されていないのだろうかとしょんぼりしてしまう。これまで八年間、積み上げてきた信頼があったと思ったのに、それはわたしだけのようだ。
落ち込んでいるわたしを見て、師匠が何故か慌て始める。
「違う違う! 俺の方が力があるんだから、俺が持つって意味だよ!」
「え?! あ、そう言う意味だったんですね? 全然気づきませんでした」
なるほど、と頷きつつはて、と首を傾げてしまった。
(でも、今までは自分のものは自分で持っていたような? 何で急にそんなことを言い出したんだろう、師匠)
不思議だなと思いつつも、じゃあお願いしますと籠を預けた。
「うむ、素直でよろしい」
茶目っ気たっぷりの言い方に、あははっと笑い出してしまう。
「何ですか、そのキャラ」
「良いだろ? 俺も師匠っぽいとこ見せなきゃと思ってな」
「あはは、今更ですよ、今更!」
思わず吹き出す。わたしの言い草に、師匠はそんな言い方ないだろ〜! とふてくされていたが、やがてわたしの笑い声につられたのか、わたしよりも大きな声で笑い始めた。
二人して笑いがようやく止まった頃、顔を見合わせる。
「ふっ、帰るか」
「あははっ、そうですね!」
二人で帰る家があるって良いな。
そんなことを思いながら、安全な道を先に進んでくれている師匠の背中を追ったのだった。
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