第11話 人類皆お友達 普通 ジョン オリビア
オリビアは何事かと、無意識に声のする方を見ながら
「な、なにかあったんでしょうか?」
とジョン問いかける
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オリビアがジョンの方に振り返るとジョンはいない
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怒号の発生元には魔法使いみたいな黒いローブに黒いトンガリ帽子と杖や本を持った3人が5人の男に因縁をふっかけられている
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男達はデカい声で
「お前らみたいな時代遅れな魔法使いもどき共がここにくんじゃねーよ!」
「魔法なんか使ってんじゃねーよ!」
「この過去の遺物共が!」
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3人が睨みつける
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男達は更に近寄り
「なにガン飛ばしてんだ?!なめてんじゃねーぞ?!」
「ただじゃおかねーぞ!」
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ジョンがその場に走ってきた
「はぁはぁ…何事かと思い走ってきました…いや~…疲れました…」
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男がジョンの胸ぐらを掴み威圧するように
「お前だれだ?!邪魔すんなや!」
ジョンはニコニコしながら
「ジョンです!お邪魔してごめんなさい!でもケンカは良くないですよ~!人類皆お友達なのですから仲良くしなきゃ絶対にダメですよ!」
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3人はピクッとした
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ジョンがニコニコしながら3人に声をかける
「あ!この前の魔法使いさん!こんにちは!」
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男は胸ぐらを掴む力を更に入れ
「おあい!なに勝手にしてんだコラ!」
ジョンはニコニコしながら
「ごめんなさい!お友達だったものでご挨拶しちゃいました!」
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男はもう片方の腕を振りかぶり
「顔がちーっとばっかし良いからって調子乗ってんじゃねー!その顔潰してやらぁー!」
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男が殴りかかる
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ジョンは迫り来る拳をいとも簡単に片手で受け止めた
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男が苦悶の表情と苦痛を上げた
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ジョンが申し訳なさそうに
「ごめんなさい!少し強く握ってしまいました!本当に大変申し訳ありません!」
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男達は捨て台詞を吐き逃げていった
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オリビアがジョンの元へ駆け寄る
息を切らしながら
「…ジ…ジョンさん…大丈夫でしたか?」
ジョンはニコニコしながら
「はい!大丈夫です!オリビアさん、置いてきてしまって申し訳ありませんでした」
とオリビアに頭を下げた
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オリビアは汗を拭い
「いえいえ!ジョンさんはなにも悪くないですよ!ジョンさん、ものすごい速さで走ってて…全く追いつかなかったです…」
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ジョンはニコニコしながら少し首を傾げ
「普通ですよ普通!このジョンも普通です!皆さんもこれぐらい普通に走れますよ」
オリビア
「普通じゃないですよ!そんな速く走れる人そうそういませんよ!それにしても殴られそうになってましたけど怖くないんですか?」
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ジョンはキョトンとしながら
「はい。怖くないですよ?同じ人間ですし!人類皆お友達ですから!それに来たパンチは受け止めればいいだけです!簡単な事なので普通ですよ普通」
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オリビアは呆気にとられながら
「いやいや、普通じゃないです…普通は怖いですし、関わりたくないと思う人が大多数かと…パンチ受け止めるのも難しいですよ…」
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ジョンは更に首を傾げ
「そうなんです?普通の事だと思うのですが?ジョンはやりたい事をやるただの普通の人間ですよ」
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ジョンは思い出したかのように
「そういえばお友達の魔法使いさん!」
と言い振り返る
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そこにはあの3人組はそこには居なかった
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続く
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