第97話 第十一層攻略①
『「ハーイ、みんな元気している?」』
サトちゃんは某宇宙世紀の朱い彗星の人に似た仮面を被り、シオちゃんは紫マスクのオバサンに似た仮面と紫マスクを被っている。
中の人は、ルミとレイであるが、認識阻害が効いている為、誰だが分からない。
何時もの配信が始まる。
「サトちゃん、今日は、十一層の攻略だね」
『そうだね!配信を見ている視聴者も応援してね!』
〝配信キタ━━━━(゜∀゜)━━━━!!〝
〝応援します!〝
〝今日は前の層に比べて薄い気がする?〝
『良い所に気が付きました!いつもに比べて薄着です』
「だってシオちゃん、暑いもんね」
それもそのはず、今日のダンジョンの十一層はマグマの層。何時もに比べて薄い服を着ているが、少し汗をかき始めている。
「このままだと、汗でべちょべちょになりそう」
パタパタと上着を扇ぐと黒いスポーツブラがチラッと見える。本人は意識していないが、白い肌と黒いブラと少しの汗が配信される。
〝エッチコンロ点火!エチチチチチチチチチw\炎/ 〝
〝シオちゃんの脇汗から塩作って売ってください〝
〝↑この変態wwダンジョンで燃やしたれww〝
『そこでこれを使うのです』
「あ、これって九層で手に入った物だね」
サトちゃんの手に有るのは、凍てつく心のペンダント。
『これを着けると暑さから身を守る事が出来ます』
「分かった着けてみる!」
保管庫から凍てつく心を取り出し首に掛けると青白い光がシオちゃんを包み込む。
「わぁ、涼しい!エアコンをガンガン掛けたデパートみたいな感じ」
『これで汗をかかなくて済みますね!』
〝ダンジョンさんさぁ?分かってないね〝
〝俺たちは、女の子が暑い所でかく汗とブラが観たいの!〝
〝だから、凍てつく心をナーフして下さい!〝
とんでもないコメントが流れているが2人はスルーしている。
『このペンダントは、少し位の弱い炎系モンスターなら倒せます』
目線の先には、黒い瞳が二つある朱い花がある。花の両手は葉っぱで出来ており、意思があるのかウネウネと動いている。
サトちゃんが近づくと花部分から火を噴き、威嚇する。
『これは、火花です』
「あ、知っている、それって掴むと火を出せるようになる花だね!」
『残念ながら、この花はそうなりません』
「やっぱり、現実と虚構は違うんだね……』
火花と聞いてやはり、連想するのは配管工のゲーム。
残念ながら火花を掴んでも手が焼けるだけで火は出せない。
〝絶対に許さないぞ、オレ様をコケにしやがって〝
〝現実「ヤバいぜ、虚構」、虚構「クッ」〝
〝人事を天に任せる堂「ほんま大変やなぁ、あんたら」〝
〝殺してやるぞ、人事を天に任せる堂……〝
『凍てつく心があれば手を出しても大丈夫』
噴いている火に手を翳すが何ともない。
『ちなみに、これが無い状態ですとこうなります』
黒い空間から肉の塊を出し、噴かれている火の前に出す。あっという間に、燃えて黒焦げになり灰になっていく。
火花は、距離を取らないと燃やされたり、根っこが勝手に絡みついてくる。
しかし、ダンジョン攻略では討伐対象ではない。何故なら、距離さえ取って居れば、害は無い為である。
『これの倒し方は、意外に簡単、目を潰すんだよ!』
「やってみるね!」
火花にシオちゃんが近づくと火を噴くが、凍てつく心が有る為、火は無効化される。
近づいていき、両手の親指で火花の瞳を潰す。
プキュっと嫌な音がし、花の瞳が潰れると花は枯れ塵になり朱い魔石と球根、数枚のDコインを残す。
『これは、初級の炎の魔石ですね、この球根は後で使います』
「サトちゃん、火の魔石と炎の魔石ってどの位違うの?」
『そうですね、威力は2倍位違いますし、価値も10倍位違いますね』
「そうなんだ!炎の魔石の方がお金になりそうだね」
高額で買われるには、勿論、理由がある。炎の魔石の方が、火の魔石に比べ10倍長持ちで、魔力伝達力も倍なのだ。
あと、今まで炎の魔石がある十一層まで行ける人が少なかったのだ。
『さて、進みましょう』
「ちょっと待って、サトちゃん!群生している火花回収するね」
火花達の瞳をシオちゃんはプチプチと大量に潰していく。
全部を回収し終えると、2人は灼熱のダンジョンを進み始めた。
次回 第十一層攻略②




