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第59話  勝ち取った30分①


「みっちゃん、ソルシュガ凄いね!」

「さっちゃん、凄いね!」


 投票数を見た少年、少女達も同じように言い合っている。いずれも、連番チケットで来たお友達や彼氏彼女のカップルが多い。


 カップル以外では、何故か百合百合している女の子達が多く、幾人かの少女達は恋人繋ぎをしながら応援している。


 百合百合してる少女達は、白峰女子の様にお嬢様系列の学校が多い。実に不思議であるが、厳正なる抽選の結果である。


『みんな、残りの30分楽しんでいってね!』

「次は、この間のサトちゃんとお風呂に入って思いついた曲だよ!」


 魔導マギウスシステムにより会場の風景が変わり、温泉が会場の至る所から湧き湯煙を上げる。

 観客は最初は慌てて、湧き出るお湯から避けようとするがお湯が観客を透過し、これが幻影だと観客は思い出す。


 観客が再び二人を見るとステージの二人はいつの間にか浴衣になっている。


「これは、DコインでDマーケットから浴衣を買ってステータスの【装備欄】から【着替え項目】に設定するといつでも着替えることができるんだぜ」

『ただ、Dマーケットで売っている服しか着替え項目に入れられないからね!』

「これについては、今日のパンフレットに書かれているから後で見てね!」


 突如として、【お手軽着替え】方法について紹介がされる。


「次の曲名は!」

『「湯けむりクレイジー・ハート」』


(サトちゃん–)

熱い湯けむり 迷宮ダンジョンの奥

ふたり肩並べ 湯に溶けてく

静かなライトが 蒸気に揺れて

君の肌だけが ぼんやり浮かぶ


(シオちゃん)

そっと触れたら 消えてしまいそうな

雪みたいな 繊細な白さ

こんなにも 壊れそうで

どうして心を 焦がすの?


(シオちゃん)

いつか誰かが君を奪う?

その白さも 遠くなるの?

そんな未来 ぶっ壊したい!

このままでいたいのに!


(サトシオ混声)

CRAZY HEART!

こんな気持ちヤバすぎる!

CRAZY LOVE!

声にならない叫びが

CRAZY WORLD!

迷宮ダンジョンより迷いそうでどうしたらいいの?

もう壊れそう!


(シオちゃん)

「ずっと一緒だよ」って 何気なく笑う

その言葉さえも 胸を締めつける

未来は誰にも 止められないから

触れることさえ 怖くなるんだ


(サトちゃん)

戦う時は ふたり無敵で

ブレード振るえば 何も怖くない

だけど今日は 逃げ場がなくて

この気持ち もうごまかせない


(サトシオ混声)

恋じゃない なんて嘘をついても

心は熱く燃え上がる

いっそ伝えたら 楽になれる?

でも終わるのが 怖すぎる!


(サトシオ混声)

CRAZY HEART!

こんな気持ちヤバすぎる!

CRAZY LOVE!

君を奪いたくなるよ

CRAZY WORLD!

迷宮ダンジョンより迷いそうでどうしたらいいの?

もう壊れそう!


(サトちゃん)

湯気の中 そっと手を伸ばす


(シオちゃん)

触れたら もう戻れない


(サトシオ混声)

CRAZY HEART!

ふたりだけのこの時間

CRAZY LOVE!

永遠に閉じ込めたい

CRAZY WORLD!

迷宮ダンジョンより迷いそうでどうしたらいいの?

もう壊れそう!


 歌と共にサトちゃんとシオちゃんの温泉での映像が巨大ディスプレイで流される。

 それを見ながら、聞いていた観客は「シオちゃんのサトちゃんへの想い」が歌われている事を理解し更に盛り上がる。


 しかも、二人は一生懸命歌っている為に浴衣が着崩れて二人の鎖骨とかが見えてエロい事になっている。

 観客は黄色い歓声を上げながら、二人の歌に全身で応援をしている。


「歌っていて少し恥ずかしかたっけど、歌ってよかったぜ」

『もう、シオちゃんてば、こっちも恥ずかしかったよー』

「もう一曲、寝ている時の歌を恥ずかしいけど行くぜ!」

『「眠れない夜:「SLEEPLESS DUNGEON NIGHT」」』


 今度は温泉からホテルの部屋に風景が変わり二人が歌い始める。


次回 勝ち取った30分②

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