第51話 サトちゃんのお願い
『ダンジョンさん、お願いがあります』
【お願いを聞けるかどうかは分かりませんが聞きます」
サトちゃんことルミちゃんが、ダンジョンさんにお願いしたのは以下の感じだ。
・ダンジョンの配信と音楽の仕事が被りそうな時が多い。
また、ダンジョンでは上層と下層の時間の流れがかなり違っている。
将来的に配信の時間が取れなくなり、このままだと配信が出来なくなる。だから、ダンジョンの24時間をリアルの1時間に統一して欲しい。
・あと、ダンジョン内のスマホの電波状況が悪いので改善して欲しい。日々の仕事や事務所との連絡が取り辛い。
・最後に、ダンジョン攻略ランキングみたいな物が欲しい。
ランキングにより、多くの人達や国家が頑張ってダンジョンを攻略する。人間って生き物は、ランキングを見るのも参加するのも大好きです。
【確かに、人間は短い寿命の忙しい生き物だね!ダンジョンの24時間を外の世界の1時間にして、スマホの電波の改善を今日中に設定するよ!】
【ランキングは色々と数値が必要だから流石の私でも2カ月欲しいな、だから人間はその間に頑張ってダンジョンに参加してね!】
『あと、もう少しだけあります』
【ん-、聞くだけだよ?何でも聞けるわけじゃないよ】
サトちゃんが、追加でお願いしたのはこんな感じだ。
・業値がマイナスや一万以下の人達もDコインを使って、Dマーケットを使えるようにして欲しい。
このままでは、業値がマイナスの人達や一万以下の人達がDマーケットの商品を他人から奪ったりして、更に業値がマイナスになる可能性がある。
【貴女は、凄いやさしいね。さすが、最も聖人候補に近い人間】
【ん~仕方が無いな。業値がマイナスや一万以下の人が買う時のDコインは、業値が一万以上の人の二倍で効果は二分の一にするよ!】
この声を聞き世界中の業値がマイナスや一万以下でもDマーケットを使いたい人たちが喜びの声を上げることになる。
『ありがとうございます、これでより多くの人達が安全にダンジョンに挑めます』
【その替わり、大聖霊と契約した人たちは業値が国民全体で低い国への渡航が出来なくするよ!何かを得るという事は何かを失うというころだからね!】
ダンジョンさんが示した業値が低い国は……。
・ルーシア
・お隣の特定アジアの三国
・アフリカ・中東の全域
・欧州の一部と紛争地域全般
まぁ、内向的な日本人なら一生行かない東側地域が主なので問題ない感じである。
〝ルーシアと特定アジアの国々が発狂してて草ww〝
〝さては、ダンジョン攻略して貰おうと思っていたなww〝
〝Dマーケットが使えるようになったからね……等価交換やからww〝
各国の偉いさん達は自国がまだ渡航禁止が出ていない事にホッとしていた。
していたである。
過去形である。
【あ、追加で業値が国全体で低くなったら、追加するからね。そういう事だよ、安心した?人間さん】
っというダンジョンさんの言葉と共に胃がキリキリする日々が始まることになる。
『さて、今日は良い所まで配信できたね!』
「凄い事が色々と決まった気がするけど無事に配信終わった!」
『「それでは、今日はお疲れさまでした」』
10億人が配信を見ている中で挨拶をしながら配信を終えるのであった。