第43話 お風呂と情報開示
「わぁ、大きい」
『色んなお風呂が有ってよい所ですわ』
様々な風呂場から湯煙がモクモクと出ている。少女たちは、流石に風呂場では仮面を着けていない。
湯煙で顔は隠れているが、それ以外の所はタオルで隠れている。つまり、顔とタオルの所以外は配信されている状態である。
〝エッチコンロ点火! エチチチ勃〝
〝白い肌、鎖骨堪らない〝
〝絶対に美少女(確信)〝
「サトちゃんのお肌凄い綺麗、何というか触って良いのか心配になる位に繊細」
『いつもは、メイドさんが全て洗ってくれるので、それ以外の方に洗って貰うのは新鮮ですね』
「メイドさんが、躰を洗ってくれるの?」
『私が友達のお家に皆でお泊りに行ったときは、各家庭から専属のメイドさんが来ていましたわ』
サトちゃんことルミとシオちゃんことレイは、互いの躰を洗いっこしている。
レイはサトちゃんの染み一つなく、絹のように艶やかな肌を触ることに躊躇しているようだ。
〝ネットの情報だと超上級家庭ではアラユル穴をメイドさんが掃除するらしい〝
〝メイドによっては、その時の体温から主の生理期間を把握するらしい〝
〝それ大奥の御付の方のwikiやろww御付の方をメイドに替えるのやめww〝
『シオちゃんもお肌もすべすべで触って気持ちいい、タマゴみたい』
「サトちゃんくすぐったいヨ」
サトちゃんはワキワキと両手を動かしながらシオちゃんの色んな所を触っている。
湯煙で顔は隠れ、泡で隠すべき所は隠れているが、サトちゃんの絹の様に白い手でシオちゃんの色んな所を触るシーンは世界中に配信されている。
〝顔も色んな所も見えないけど、それが良い〝
〝ダンジョンさんがBANしないという事は許されている〝
〝ダンジョンさん「男女の乱交は許容しないが女の子同士のお風呂のイチャイチャは許す」って真顔で言ってそうww〝
ダンジョンでの配信システムは、ダンジョンが生まれた時から配信装置を起動すれば自動的に世界中にDチューブに放送されるシステムになっている。
配信は、ダンジョンに常に見張られており、例えばダンジョン内での複数の男女による乱交を配信しようとしたら、BANされるなど判断基準がとても厳しい。
躰を洗い終わると風呂場に向かい、二人が最初に選んだのは檜風呂だ。
檜の良い匂いがする湯船に躰を沈め今日一日の疲れを取る。
『そういえば、今週末の合同バンドの物販情報がちょうど今の時間から各プロのHPで公開されますね』
「うちのスタープロは何を売るんだっけ?」
『何も売りませんわ、今回は来場者全員にダンジョン第五層までの攻略パンフレットを配布予定ですわ。2st,3stでは更に進んだ攻略パンフレットを配布予定ですわ!スタープロは武道館ライブでライブ終了後までは物販はしません!ライブ後に皆さんはお金を凄い使うと思いますので2か月後までに沢山のお金を稼いだ方が良いですわ』
「まだ、武道館ライブ後に何を売るのかは公開できないけど、楽しみにしてね!」
〝武道館ライブの終了後に物販をするだと……〝
〝1st,2nd,3rdライブで各層の攻略パンフレットを来場者特典で配布だと……〝
〝各SNSでチケット落選した冒険者達が悲鳴上げてて草ww〝
『さて、シオちゃん、もう暫くしたら、お風呂を出て夕飯食べて、明日に備えて寝ましょうね』
「そうだね!」
暫くの間、コメント欄を見ながら少女たちはお風呂で温まる。やがて、お風呂から上がり躰を拭くと脱衣室の方に向かっていった。
なお、躰をタオルで拭いてる時は、突然発生した湯気で視聴者には何も見えなかったもよう。




