第123話 2st ライブ① (警察視点)
「あー、2ndライブも落ちたっす」
「まぁ、どっちにしろ、行けなかっただろ?」
「そうですけどねぇ……」
今回の2ndライブ応募数者は、全国から10万人以上が応募。当選したのは、1500人という幸運な少年少女達。
ほとんどが、首都圏や大都市圏の在住でいずれも、品行方正な十代の少年少女達が当選している。
決して、人間は操作していない、人間はである……。
ただ、夜中に大聖霊が、火の壁を弄って当選結果を変更したかもしれないが……。
科学文明が高度に発達し、魔法や魔術が消えた世界で突然、機械が壊れる、電球が切れるという事がある。日米貿易摩擦の時は、S〇NY TIMERと言われ企業の陰謀にもされていた。
実はアレ、邪妖精の仕業なのである。その邪妖精の背後には共産主義者ではなくダンジョンさんがいる。
なぉ、カワイイ女の子が夜に家事や仕事をしていて、眠ってしまった時に物が完成している事もある。それは、ダンジョンさんが邪妖精に働き掛け、お仕事をしてあげていたのだ。
機械や電球を壊し、人々の悪態や苛立ちから成長のエネルギーを得つつ、カワイイ女の子を助け、無垢な心から生まれる感謝の気持ちを糧にする。そうやって、この世界の神であるダンジョンさんは、今の世界に影響力を増してきたのだ。
「それにしても、可愛い子っていうのか?そういう子が多いな」
「今回の当選者は、8割が女の子って公式が発表していましたね」
「よく女の敵は、女って言われるけど、人気なんだなぁ……」
「前にファンの子に聞きましたら、女子としてのレベルが違うそうです」
「あー、犯罪とか喧嘩が同じレベルでしか起こらないのと同じか……」
よくSNSでは、「女の敵は女」と言われる事象が多々起きている。
それは、同じレベルの人間として自分の立ち位置を優位にするために男共に他の女子の悪い噂を流し、自分を良く見せる行為の結果により生まれている。
ただ、そういうのは、自分の流した噂が嘘であると取り巻きの男共にバレない程度に、女として同格の人間相手でしか機能しない。
では、圧倒的に格が違う女の子達に出会った場合はどうするか?
それはもう、低レベルの女さん達はダチョウレベルの速さで集団で逃げるしかない。
だって、取り巻きの男共も女の子達の方に上半身も下半身も夢中になるからである。
ダチョウが逃げた後には人間が残り、多くの女の子達は女の子達に憧れる夢女子になっている。
今日の2ndライブには、そういう夢女子が沢山来ており、いずれも、名家や大企業の御令嬢でお淑やかに振舞っている。
しかし、全員が無料の闇小説サイトで、【シオちゃん、サトちゃんを自分の家にある座敷牢や地下室に閉じ込めて毎晩犯し尽くす小説】を毎日書いているサイトのランキング上位の強者たちである。
ただ、御令嬢として品行方正で、ドスケベ小説を無料で書き多くの人を幸せを与えている為、業値はとても高いので、本日の2ndライブに当選している。
「今日は、何か嫌な気がするんだよ、機動隊に居る友人から擦れっ違った時に【今日は気を着けろ】って言われたんだよ」
「あ、全員が古代ギリシアの重装歩兵みたいな恰好している集団の事っすね……チラッと話を聞いたら次世代型魔導機動隊っていうらしいです」
「なんだその集団は、初めて聞いたが?」
「警部は知らないっすか?俺も初めて聞きました」
次世代型魔導機動隊は、国内で初めて魔導服を採用した機動隊で、魔法の盾と長い槍のような魔法の警棒を持っている。
盾は集団で使うとミサイルの直撃すらダメージを受けず、非殺傷性の槍は盾の隙間から相手を攻撃し行動不能にするという警察が組織として望む戦い方を具現化した物になっている。
「あ、どうやら、最後の入場者が中に入っていたようです!」
「お前ら!気を引き締めていくぞ!全員、指示書に沿って行動しろ!」
「分かりました!」
東京オペラコンサートホール入り口が封鎖され、周辺の警備が厳重になっていく。
まだ、舞台は上がらない。
次回 2ndライブ②観客視点




