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第十一話 魔王様!暗殺のお時間です♪

魔王ルーデルが時折、理由も告げずに姿を消すことが増え、

魔王城では、不安が高まっていた。


そんな中、魔王が休んでいるその隙をついて暗殺を行うことを、

企てるものも多くいた。


結局、魔王ルーデル副官の「ラヴィニア」もその一人であった。

配下の精鋭10人を引き連れて、魔王ルーデルの襲撃を計画していた。


___________________________


戦場に現れてもボムを使用しない、

軟弱なスイーツの悪魔にうつつを抜かす、

ヒュームの「愛」を買おうとする、

全く恐ろしくない存在になり下がったのだ!


計画は、

1,魔王の居室に電撃戦を仕掛ける

2,休んでいる魔王を暗殺する。

このような段取りである。


途中の経路に問題ないこと、

魔王の留守中に魔王の居室の下見をし、

特に何の防備もしていないことも確認済である。


戦場では最強なドラゴンナイトも、

平時では、精鋭の暗殺者の前では、

無力なのである!


城の中で装備をはずした休息時がチャンスなのであった。

魔王ルーデルとアルフォルトに「危機」が迫っていた。


__________________________________


魔王城の深い静寂が支配する深夜、ラヴィニアは自信満々に部下を率いて魔王城の暗がりを進んでいた。


彼らの目的は一つ、


魔王ルーデルとアルフォルトの命を奪うこと!


「今夜がチャンスだ。居室で休むルーデルの命と力を奪うのだ。」

ラヴィニアの計画は完璧に思えた。


情報によると、魔王ルーデルは

「居室にアルフォルトと共に入った後しばらく居室に籠もり、外出しない」

という行動パターンであった。


しばらく前に、二人が部屋に入るのは確認済である。


ラヴィニアと彼の精鋭たちは、静かに居室に入り、迅速に魔王の寝室へと進んだ。

部屋の扉を開け、寝室の無防備な魔王を、

10名の精鋭ヴァンパイア兵が襲った!


__________________



しかしながら、薄暗い明かりが寝室をほんのり照らす中、

ベッドには誰の姿もない。

確かにこの部屋に二人は入っていったはずだった!


驚きとともに、彼らは部屋を捜索し始めたが、

魔王ルーデルの気配は全く感じられなかった。


この瞬間に、自動魔法が発動した。


居室に突入していた精鋭ヴァンパイア兵とラヴィニアは、

「強制転移」の術を喰らったのだ。


「場所」そのものに強力にかけられた極大「転移」魔法は、

レジストが多少困難な代物であった。


_________________


精鋭ヴァンパイア兵とラヴィニアは、突如として無重力の亜空間に放り出された。


「お菓子の世界にようこそ♪」


とアルフォルトの声が響く。


「ラ ヴ ィ ニ ア !

わ た し ゆ る さ な い か ら ぁ !」


アルフォルトは、直接の大規模戦闘には向かないが、

「お菓子」と「空間転移」の魔法では追随を許さない強力な悪魔である。


この亜空間にはありとあらゆるお菓子が浮かんでいた。


「私はアイスクリーム、はい、アイスクリーム!

あなたはユースクリーム!」

と「キケン」な魔法をアルフォルトは発動させる。


ポン!と最初の一体が「アイスクリーム」にされた。


アファハハハファハ!!!


とアルフォルトの声がひびきわたる!


この「お菓子亜空間」では、なすすべもなく、

1体づつ、ヴァンパイアたちはお菓子にされていった。


そしてそれぞれ、

「チョコブラウニー」「カラメルフラッジ」「ストリベリースフレ」「ティラミス」「ストロベリークランブル」「チョコミルフィーユ」「ブラックフォレストケーキ」「ザッハトルテ」

と10名の精鋭がお菓子に変えられた後、


そしてあなたは特別に!

「ブラッディチェリータルト♪」

と最後にラヴィニアはタルトにされていた。


__________________


今日は6日目の「あの日」の到来である。


今日はアルフォルトは、ルーデルに特別なお菓子を献上した。


「ルーデル様、お口に合うかわかりませんが、

「ブラッディチェリータルト」にございます!」


と、本日のスイーツを提示するとともに、先日ルーデルが気絶していたときに配下の「ラヴィニア」が配下を連れてルーデルの寝室に侵入し、アルフォルトが返り討ちにしたことを報告した。


アルフォルトは、ルーデルが気絶している時は、

自分の居室の「亜空間」に転移させて面倒を見ているので、

誰も入り込めないのである。


このタルトは、時が止まった空間に保存しているので、

新鮮なままとっておいた。


ルーデルは、あまりこのケーキを食べたくなかったが、

アルフォルトが今回ルーデルを守ったことは事実だった。


確かに、これまでルーデルは、自分の休息の時の警護なども考えたことはなかったが、空間と転移魔法を駆使するアルフォルトは、拠点防御にはもってこいであった。そして、これまでの彼女の「実績」を考えると、彼女が裏切るとは思えなかった。


魔王ルーデルは初めて少し「安心」したのである。

この魔界にてはじめての「安心」はルーデルを少し変えようとしていた。


ルーデルは、しかたなくこのタルトを少し食べて、

今回は、「安心」しながら失神した。

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