雛鳥を飛ばす方法
囀り鳴く小指サイズの小鳥は
掌の上で踊らされ生かされて
彼にとっては広過ぎる世界の上で
ただ羽があっても飛べるわけでもなく
真似する親も居なければ
餌無しに生き続けるその小鳥を
私は何と名付けるべきだろうか
鳥という種族から離れたものに
鳥という名前を付けることはできず
生命活動の片鱗が抜け落ちたものを
生命と見做すことができないまま
私はそれに雛鳥と名付けて
掌の上で身を丸くして眠っているそれを
ただ静かに飛ばせてあげた
囀り鳴く小指サイズの小鳥は
掌の上で踊らされ生かされて
彼にとっては広過ぎる世界の上で
ただ羽があっても飛べるわけでもなく
真似する親も居なければ
餌無しに生き続けるその小鳥を
私は何と名付けるべきだろうか
鳥という種族から離れたものに
鳥という名前を付けることはできず
生命活動の片鱗が抜け落ちたものを
生命と見做すことができないまま
私はそれに雛鳥と名付けて
掌の上で身を丸くして眠っているそれを
ただ静かに飛ばせてあげた
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