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義眼の祖父と孫の風景

作者: TO BE

ほぼ実話です

まだ僕の身体の胸から上は動いていた頃の話


数メートルは自力で移動できたけれど それでも寝室と

朝から夕方まで座る事務席から見える世界が僕の全世界だった


事務席から見える風景の中でも 

父と甥っこが仲良く過ごしている風景は一番好きな風景だった



時々 遊びに来る甥っ子は 父のお気に入りで 寡黙な父が珍しく会話をする 

稀有な存在だった


聞こえてくるのは甥っの小さい子特融の甲高い声ばかりだったけれど 

楽しそうな二人の様子を事務机のこちら側から微笑ましく思いながら眺めていた


その日 父はいつものように孫を膝にのせていて 

孫は膝の上でくつろいだ様子で ()()()()()()()()()していた


ホコリでも入ったのか 父がふと義眼を外した すると 孫が子供らしい響く声で言った


「おじいちゃんになると 眼が取れるんだねえ 歯も取れるんだよねえ」


心底 感心したように言う孫はとても可愛かった



その後 で 父さんと散歩に行って帰って来た彼は すごい発見をしたと 

僕に得意そうに報告してくれた


「きょうねえ かみのけ 売ってた! すごいねえ 髪の毛も売ってるんだね」


歯も目もそして髪でさえ外れる というのは 小さな彼にとって大発見だったようだ



ハザマハーラの旅人は泣き虫 https://ncode.syosetu.com/n7553hi/ のスピンオフです

入れるところが無かったので短編にしました

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