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安井さん  作者: みぶ真也
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後編

 とにかく、安井さん、管理人としてのお願いです。

 安井さんのような陰陽師がアパートに住んでるということで、苦情が絶えないんですよ。

 本当に申し訳ないとは思うんですが、3月末までにここから越していっていただきたいんです。

 式神や魑魅魍魎がうろうろするアパートには怖くて住んでられないと、投書もありましてね。

 オーナーからもきつく言われて、私も頭が痛いんです。

 本当に痛くて、昨夜も眠れませんでした。

 え?

 なんです、その藁人形は?

 え?

 ヒトガタ?

 ヒトガタって?

 人間の身代わり、ですか。

 で、それは…

 私のヒトガタ?

 私のヒトガタをどうするおつもりで?

 まさか、丑の刻参りで五寸釘を打ち付けるんじゃ…

 じゃなくて?

 え、両手でそのような印を結ぶんですか。

 はあ、やってみます。こうですね。

 で、そのお祓いするやつ、オオヌサっていうんですか、で祓ってくださるわけ?

 あ、すっきりしました。一瞬で頭痛がなくなりました。

 そのヒトガタの頭のところが黒くなってますが、頭痛がそっちへ移ったんですか。いや、凄い効き目ですね。

 え?

 私に陰陽師の素質があるから早く効いたって?

 いや、そうですか、なんかちょっと嬉しいな。

 あ、そこに吊るしてる半紙にロウソクの火が燃え移りました。

 え、水の印?こ、こうですか?

 それをこうやって…

 あ、火が消えた。

 私、そんなに才能、あります?

 わかりました、今日限り管理人を辞めて、安井さんの弟子になります。

 よろしくお願いします!




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