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通勤電車へ急ぐスーツの横をユニクロのパーカーが自転車で素通りする。盆栽園につけば遠くからその電車の音がさりげなく聞こえてくる。


朝の盆栽は前夜の静けさや空気の冷たさをそのまま教えてくれる。それはまるで夜の寒さを可視化しているようで、おかげで4月の朝は予報温度以上の肌寒さを感じる。


木にはそれぞれの中に強弱を持つ。新芽の吹くのが早かったり、葉が大きかったりする部分はその木の中でも成長力が強い部分にあたり、逆に枝がやや下を向いてたり芽吹くのが遅い部位はその木の中でも成長が弱い部位となる。それは捉え方を変えると、木自身がどういう成長を遂げたいのかを意思表示している。その意思をいかに読み取り、ハサミを入れてあげるかが木とコミュニケーションを取る上でとても重要である。


言葉を喋らない、ジェスチャーもポーカーフェイスもしない木の将来を、木と一緒に思い描く旅に出る…4月の盆栽にはそんな魅力がある事に気付き始めた私であった。

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