入学式②
入学仕立ての自分たち。きっと新鮮な雰囲気なんだろうなぁ。
そんな思いでクラスのドアを開ける。
「おおおおお、オ〇ニーしてあえぇ!!」
「タバコ!タバコ!ニコチン足りねええぞ!」
「は!馬鹿め、てめーの学力でニコチンっていう学名使ってんじゃねー」
「わかってねーなー、いいか?高校生ってのは大人なんだぜ?哲学の一つや二つくらい余裕」
「そういえば、エロ本見てたら出てくる精〇とかザー〇ンいろいろ呼び方あるけどどっちが学名なんだ?」
「その疑問に気づくなんて天才かオメェー」
圧倒的邪悪しか感じられない。
「席着こうか葉月」
「うん……そういえば不良多いんだもんね、ここ」
チャイムが鳴り出す。しかしこのクラスいや、学校には意味がない。
自分とちえみの席は教室の真ん中辺りだ。自分が後ろ、ちえみが前。そして、隣は誰だろうと左側を見てみる。釣りの彼だった。
「やったじゃん葉月」
「ななななんのこと?かな?」
意識するからやめてちえみ!どーせ彼は自分のことなんて覚えてないんだから!
「こらーお前ら着席しろー」
クラスがざわつく。
スーツ姿、背が高く綺麗な黒髪をポニーテールでしばってる若い女性が教室に入ってきた。
「もももももしかして担任?」とクラスの男子がスーツの女性に問う。
「ああそうだ」と腕を組ながら答える。
「ベッピン‼らっしゃあああああ!」
「ヤッベ、授業興奮して起きてられるわ」
「でも成績下がりそう、あのおっぱいに集中して!」
「逆に違う部分が起きるわ!」
「いいから座れ、もう高校生だろ?」と先生が言うと……
「「「はーーーい座りまーす」」」
男って本当に単純。
皆が席につき、このクラス初めてのホームルームが行われる。
「このクラスの担任を受持つことになった村井沙希。担当する教科は国語だ」
「なんだよー保健体育じゃねーのかよ」
「メールちょうだい」
「歳は?」と生徒の質問に……
「22だ。ついこの間まで学生をしてた」
「「「いける!」」」
「詳しい自己紹介は入学式が終わってからだ。それで私も貴様らのことを知ろうと思う」
「「「是非知ってください!」」」