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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

やっぱり、

作者: N_K

「イヒーっ‼︎ イヒヒヒッヒーーーーーーッッ‼︎‼︎」

目の前の肉塊が、汚い吐息と奇声だけを吐き続ける。垂れ流しの涎、イってしまってる充血した目、醜くぶくぶくと太った身体。醜悪なその姿に、ただただ怯える事しか出来ない。

怖い。汚い。 穢れる。嫌だ、 嫌だ、嫌だ! こんな豚の様な男に、犯されるなんて………。

どーして? どーして私がこんな目に?


回想。


私は貴族の娘。 ココ、ドイツで暮らしています。 ココでは誰もが笑って過ごしています。 とても、とてもいいところです。ですが、夜になると悪夢が町を歩くそうです。 馬鹿馬鹿しい、そんなの迷信でしょう?

そういえば近頃、ココの周辺に海外から移住して来た方がいるとの事です。

私、少し海外に興味があります。 しかしまだ14のこの身では親が許してくれるはずもなく、お屋敷と庭と広場しか知りません。

本だとこの世界には砂だけが広がる場所。一面が海の場所。 木で出来た家がある場所。 雪が一度も溶けたことがない場所。火のように暑い場所があるそうです。

そんな場所があるとゆうのに、何故お母様は反対なさるのかしら?

「あら?」

窓から外を眺めていると、異国風の格好をした男の子がキョロキョロしてます。

どうやら近頃移住してきた子のようですね。

助けてあげますわ!


お屋敷から出て、すぐにあの子のもとに行きました。

あの子は驚いたようですね。目を大きく開けています。よくよく見るとなかなかいい顔立ちしてますね、 整ったその顔に少しそばかすがあります。 可愛いですね!

「貴方、ココに移住してきた方ですか?」

男の子は少し考え、口を開きました。

「は、はい。 日本から来ました、☆☆です。 宜しくお願いします」

あら、とても礼儀正しい子でした。 其れに英語も訛りなく話せてますね。

負けていられませんわ。

「@@侯爵の娘、○○です。どうぞお見知り置きを」

スカートを少し持って、軽く会釈します。

そして気になっていたことがありました。

「あの、日本はどういう国ですか⁉︎」

詰め寄る様に聞くと、☆☆は少し引いてます。

ちょっとやり過ぎましたかしら?

「に、日本は神により護られた国です。 とてもいい国ですよ」

「セントウというところでは、男女ともに裸なんですか⁉︎」

「そ、そうですが?」

「そうなんですかそうなんですか! 家の屋根がカワラとゆうものなんですよね⁉︎」

「は、はい」

「そうなんですかそうなんですか‼︎」

私はこの後、2時間程問い続けてしまいました。 やり過ぎたと、反省しましたわ。

質問がひと段落すると、☆☆と私は仲良くなっていました。

どちらも自分の国が自慢で、話しが尽きません。

こんなに楽しいとは思ってませんでした。

夕刻になってしまったので、 また明日。 ココで会う約束をしましょう。

「いいですよ。 また明日、ココで」

「はい、また会いましょう」

帰り道を教えてあげて、別れました。 すると、

「○○さん、僕以外にも引っ越して来た方がいるんですか?」

と言いました。

そういえば、片田舎から誰かが引っ越してきてたような。

「では、また明日」

☆☆は帰って行きましたし、少し田舎からきた方でも見ていきましょうか?

………やっぱりやめましょう。 もう遅くなります。

そう思いながら歩いていると、何処からか、粘りつくような視線を感じます。

私は怖くなって、走って帰りました。

そういえば、ココの近くでしたね。 片田舎からきた方の家は…………。


翌日、私は☆☆に、会いに行きました。

其れはもう話しても話してもキリがないほど、自慢の国について話しました。

夕刻を過ぎ、夜になってしまいました。 悪夢が歩くのでしたっけ? この時間。

確かに灯りがともされないこの町では、 恐怖が湧いてしまうものですが、私は怖くなんてないのです。


1人、帰り道につくと粘りつく様な視線を感じます。 いや、舐めてくる様な視線かもしれません。

スゴイ不快感を感じ、視線を感じた方を向きます。 そこには誰もいません。 ほら見なさい。 悪夢なんて、歩いてる訳がないのです。

そう思い前を向くと、巨大な男性が立ってました。

その人の視線は、舐めてくる様な視線でした。

一瞬で鳥肌がたち、その場からすぐに逃げようとします。

しかし腕を掴まれ、壁に押さえつけられました。

「は、放しなさいっ! その穢らわしい手を放しなさいっ‼︎」

私の声が届かないのか、男はただ私の身体だけを見ていました。 舐めるように、粘つく視線で。

本能が爆発した様に危険だと鳴り響きます。 ですが、どんなに力を入れてもビクともしません。

「誰かぁ! 誰かぁああああああ‼︎」

叫んでも、叫んでも。 誰も来ません。 助けてくれません。 絶望しながらも叫び続けていましたが、その口を男の口で塞がれました。

キスなんて生易しいものではありません。 口の中に異物が入り込み、むせ返ったのに強引に抑え込まれ。とても、とても気持ちが悪かった………。

涙が流れ、ただただやられたい放題。 男はニンマリと嗤っていました。 私の絶望を悦んでるようです。

「イヒーっ‼︎ イヒヒヒッヒーーーーーーッ‼︎ うますうます、イヒャーーッハッハーーーーーーッッ‼︎‼︎」

男はそこから、涎を垂らし続けて汚ならしい顔を近づけます。 汚い。醜い。怖い恐い怖い恐い怖い恐い怖い恐い怖い恐い怖い恐い怖い恐い怖い恐い怖い恐い怖い恐い怖い恐い怖い恐い怖い恐い怖い恐い怖い恐い怖い恐い怖いっ‼︎‼︎

「はぁはぁはぁ………‼︎ もう、ヤル………ヨ……‼︎‼︎ っヒャーーーー‼︎‼︎‼︎‼︎」

奇声が響き、 その醜い身体を私に押し付け。 欲望の赴くまま、私を傷物にした。

悪夢が町を歩く? だったらどれだけ良かったんでしょうか。 夢なら、こんなに犯されても、覚めればそれで終わりなのに。嘘で済むとゆうのに‼︎



それから何時間されたのでしょう?

もはや考えたくもありません。

過ぎ行く時の中、☆☆の顔が思い浮かびました。 まだ会ったばかりだけど、どうやら好きになってしまったのかもしれません。

一目惚れの初恋、でしたね。

ああ、今日はなんて、


なんて最悪な日なんでしょう………。



………………寒い。 眩しい。

日が昇り始めた頃、私は目を覚ましました。

男はもういません。 しかし、いたという事だけ残っていました。

ボロボロの服。 痛む身体。 涙の跡。



ああ、疲れてしまいました。

どうかこのまま、☆☆に会わずに、


死んでしまえたら、よかったんですが………。



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