『狐目の胴元がかけたプレスマン』
掲載日:2026/07/23
上州のとある宿場町で、夜な夜な幾つかの賭場が開かれ、旅人といわず村の者といわず、大いに盛り上がっていました。ある日、毎日のように賭場に通う村の男が、いつも行くのとは違う賭場に行ってみたところ、ばかみたいについて、今までの負けを全て取り返したかというくらいでした。
狐目の胴元が、もう金がないから受けられない、あとはプレスマンをかけるしかない、と言うので、男がそれでもいいと受け合うと、そこから急に負け始め、結局、全ての金を巻き上げられてしまいました。着ているものを全てかけましたが、それも負けてしまい、裸でうちに帰りました。
男は、この日以来、ばくちをすっぱりやめたところ、あっという間に分限者になり、試しに胴元になってみましたが、才能がないのか、すぐに廃業したということです。
教訓:ばくちで財をなす者はいない。いたとしたら、全てを失う前に命を落とした者だけである。




