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ネガエバ

前回:ココハドコ?


ピカンでポイされてガサゴソしたらポツポツザーザー

 目の前には大量の水。そして周囲には雫輝く草。水溜まりなど見えない程の草原が陽光を反射し輝くように見える。そこにいる全身を雨に打たれた男が一人。彼は新緑に輝く大地を掘りかえしていた。


 溜めた雨水を飲み水にするには一度加熱すればいいんだっけか。まあ、火を通せば大抵の良くないものは無くなるとかどうとか。これがこっちの世界で通用するかは分かったものじゃないけど。うん、沸騰させて凍てつかせてを繰り返せばあらかたどうにかなるはずだ。何にせよ雨が止むまでは雨水が溜まったり溢れるのを見てることしかできない。なんて考えてたらいつの間にかタライが10個を超えていた。幾つか溢れたところで雨が上がった。問題は燃やす方法と凍らせる方法が無いことだ。火起こしは最悪死ぬ気になればできるかもしれないけど凍らせるのは無理だ。いや、草原でも森でも下手に火気とかしたら大惨事にしかならないだろう。まあ、水は大量にあるから消火は出来るか。だからって火事を起こしていいことにはならない。ならば引火できないようにすればいい。つまり火元に燃えるものがなければいい。というわけで地面をひっくり返している最中だ。犬みたいなことしてたらよく分からない魔法みたいなものが使えるようになった。理屈はよく分からないがボーリングみたいに引っこ抜けたかと思えば逆さまに戻って行く。これって使いたい人いる? そんな誰得能力で更地ができたが、肝心の燃やすものがない。草だけあっても燃えないよ? 両手で握ってる分しかないのだから仮に燃やせてもすぐに無くなるだろう。

『小枝とかなら燃えやすいかな?』

 なんて思ったら空から枝が降ってくる。どういう原理だよ。木一本分どころじゃない山積みの木枝が出来上がっている。俺はこれを今から燃やせということなのだろうか。衣食住が何も整っていない状態で水と小枝が大量にある。日曜大工すらした事無い。というかどんなプロでも小枝で人間が住める家を作れる人間なんていないだろう。まあ、家があったところで何もできない孤独の壁になるだろうから今はいらないか。というかせめてぼっちになるには街に行かないといけないのか。

『どこか手頃なところに街の一つや二つ無いかな?』

 とか思ったら大変なことに、、、なった。ーーー、影が、降ってくる? いや、どうやら街が降ってきている気がする。こんなのどう避ければいいんだよ。走ってどうにかなるわけでもあるまいし、ましてや『すり抜け』られるわけでもあるまい。...あ...、。

 あーあ、やっぱすり抜けちゃったよ。変なこと考えたら変なことがそのまま起こるって意味が分からない。俺チートスキルどころかゴミスキルも渡されてないんだけど。これどういう仕組み? この世界ではこれが普通なのかな? 何の説明もなしにこんなことになったんだから全責任はあの(自称神の)おっさんが悪い。あのおっさんは絶対俺のせいにするだろう。責任転嫁しそうな性格してたもんな。

(―――――)街が降ってきたはずなのに静かだ。てか、子供どころか老人、男も女の一人も見つからない。死にそうな思いして廃街が降ってきたのか? 建物全然廃れてないけど。ツンツンしたら崩れたりしないよな? どれも新築に見えるくらいだ。そう簡単に崩れるはず無いだろう。もしかして人のこと考えてなかったから街だけが来たのか? てことは『街人』! ...何も変わらない。人は呼びだせないのか? いや、これってぽっと出だったけど作られたのかな? さっきできたからどの建物も新築同然なのか?

 そいや『食べ物』とか出せるのかな? ...うん、この世界で見た茸と木の実が出てきた。他の者は一向に出てこない。ステーキとか言っても出てこない。水で雨が降ったり容器でタライが降ってきたのは何だったんだよ! 中途半端なものが中途半端な形でしか出せないのか? こんなんでどうすりゃいいんだよ。


   |§|§|§|§|§|§|


「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、」


 どうして、なんで、こんなことに。あたしはただ、みんなと一緒に...。

 森を駆けていると何故かたくさんの建物が浮いていた。というか、落ちてる?


「なに? あれ」


   |§|§|§|§|§|§|


「みんな無事?」


 土壁で声が反響する。


「5人回復中!」

「3人戦闘不能!」

計15人(はんすう)ダウン!」

「前衛全滅!」

「後衛半壊!」


 なんでこんな事に。私たちが何したって言うの⁈

 これからどうすれば...。


   |§|§|§|§|§|§|


 さて、家は適当に選ぶとしてもだ、流石にこんな大量の建物は管理しきれない。せめて『クラスのやつらが居れば』適当に売り払えたのかもしれないけどさ。...うん、人はさすがに呼び出せないみたい。創造なのか召喚なのか未だにわからないのはどうにかしたい。てかそもそもどれだけ建物があるのか分からない。空を『飛べたら』いいのに。

 え、あ、ちょ、体が宙に浮く。飛ぶとかはできるのか。こりゃ便利だ。歩くとか走るみたいに疲れないし、適当に走るよりも圧倒的に早いし垂直移動もできる。

 飛んで街を見渡せたのよかったが、これ何世帯すめるんだ? 森の外まで続いてそうだし。全部を家にするなら何万世帯は入りそうだけど。今日は適当なところで夜を明かすか。もうすぐ夕暮れになりそうだし。嫌い嫌いの茸とよく分からん木の実は出せそうだし問題ないか。

Character

・ ? ? ? :孤独?

・ ? ? ? :???

・ ? ? ? :???

・ ? ? ? :???

・ ? ? ? :???

・ ? ? ? :???

・ ? ? ? :???

・ ? ? ? :???


次回:タスケテ

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