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いざ戦国時代へ 2

「虎王様?虎王様が目を覚まされました!」

そこは知らない天井ではなく、知らない女、、いや、さっき作ったエイシェトか。

「近いわ、エイシェト。」

起き上がれない。ヘッドバットしてしまう。というか鼻と鼻だな。

「よっ、目が覚めたか。ケーニヒス。」

ケーニヒスはV&Bでの俺の名前だ。このゴツイ男はアモンだ。

「なんでその名を?」

「ああ、こっちの方が呼び慣れてるからな。」

「んん?知ってる、というか覚えてるのか?」

「当り前だろ何言ってるんだ?」

「いやここは戦国、、あ、フレーバーテキストか?」

「フレーバーテキストが何か知らんが、俺がお前の事を忘れる訳がないじゃないか、無理やり契約された相手だからな。」

待てそこまで書き込んだ覚えはないぞ?

「どこまで覚えてる?最初に5人で踏破したダンジョンは?」

「ああ?最初?(むくろ)の王のダンジョ、ン、、は最初に入ったやつか。」

「最初に踏破したのなら、星のダンジョンよ。そこでアナタが真祖化したのよ。」

「正解だ、ルーハー。」

というかなんでそこまで覚えている?

「というかここはどこなのかしら?」

戦国時代のはずだが、どこかおかしい。UIが出てないぞ。

「てかいつまでやってんだ。」

目の前というか僅か数センチにあるエイシェトの顔を掴んでどかす。

「山小屋か?」

「多分な?」

「外に出てみたのか?」

「いや、まだだ。」

「よし、出てみようか。」

「大丈夫かしら?」

「知らん。」


 それでも近いエイシェトの肩を掴んで立ち上がる。まっすぐ立ち上がれないんだよ近すぎて。

「嬉しそうな顔すんなよ。」

「至福ですわ、虎王様。(うっとり)」

「カッコうっとりじゃねえんだよ。」


 ずっと引っ付いてくるエイシェトを振り払いながら、入り口に向かう。離そうとして組み付かれるを繰り返しながら。なんかクンフーの組手みたいだな。

 到着。引き戸だ。あけ放つ。

「かくして運命は扉を叩く。」

「もう既に開けてますわ。」


「どこだこれ?」


 まあ想像してた通り森の中だった。まあどう見てもここは山小屋だからな。生活感もないし、納屋とも違う。

 日中だけど鬱蒼とした森の中。山中か?まあここがあの戦国ゲームなら飛騨の山中のはずだな。飛騨って何県だっけ?富山?岐阜?長野だったかもしれん。

 まあ飛騨は飛騨だ。それでいいか。


「山の中ですわね。空気から標高の高さを感じますわ。」

「分かるのか?エイシェト。」

「ええ、何となくは。どのくらい高いのかまでは分かりませんが。」

組手はもう飽きたのでされるがままに組み付かせている。体術(グラッップリング)の能力に振ったのはアモンのはずなのだが。


 エイシェトにはそういう能力や特技の設定もしていない。体術じゃなくて嗅覚とか高低差感覚みたいなやつの方な。フレーバーテキストにも書いてないはずだ。というかどういうことだ?ジョブ特性か?いやあれはV&Bの設定だ。

「ゲーム内とは到底思えん。」

「虎王様、ゲーム内とはどういう意味かしら?」

イシュタルか。まあそれはそうだな。分かるわけがないか。

「いや、それは後で説明する。」

全員外に出てきたので誰からともなくなんとなしに歩き出す。


「ん?くせえな。」

アモンが何かに気付く。

「そうね、囲まれそうですわね。」

イシュタルも気付いていたらしい。

「なんかいるのか?」

「ええ、野犬、いえ狼かしら。」

「狼ですわね。」

エイシェトも肯定する。

「面倒だわ、この姿だから舐められているのかしら。」

エイシェトがやれやれといった感じで肩をすくめる。

「かもしれんな。てか数が多い。手伝え。」

「仕方ありませんわ。」


 そう言ってエイシェトが俺の前に立つ。

 他の3人も少し離れて俺の四方に陣取った。


 さすがに俺にも風上から獣臭が届いたし、肉眼でも狼が視認できた。木立の間にいるな。


 周囲の4人は余裕の構えだ。構えと言うか構えてすらいない。

「さてやるか。」

俺の背後に回ったアモンはそういうと少し前傾になる。獣化が始まるモーションだ。

「おー、そんな風になるんだな。」

「いつもやってるだろ?何言ってんだ。」

モニターの中の話だしな。3Dとはいえ。肉眼で生で見るのとは訳が違う。


 身長は俺より少し高い180センチに設定したはず。今は猫背気味なのに2メートル近くになってる。唯一露出していた腕も毛むくじゃらだ。背中を向けてるので分からないけど、口吻も伸びて顔も狼化してるに違いない。耳も移動してケモミミ化してるしな。


「お、全員獣化してるじゃないか。おっさんの変身シーンばっかり見ちゃったじゃないか。」

「こんなものいつでも見せますわ。」

俺にくっつくようにして立ってるエイシェトは既に胸の下から蜘蛛の胸部と腹部になってる。その胸部から足が3対6本。身長?体高っていえばいいのかこういうときは?が2メートルを一気に超えた。長い足が大きな体を持ち上げたからだろうな。多分、3メートルくらいありそうだ。

「なんで俺を抱えてるんだ?」

「安全の為ですわ。虎王様。(うっとり)」

「だからカッコうっとりじゃねえって。てか俺これでも真祖なんだが?」


 エイシェトにだっこされながら少し高くなった視界では、半蛇と化したルーハー。逆側に虎人間になったイシュタルがいる。ウェアタイガーだな。イシュタルってばいわば猫化なんだけど兎に角ゴツイ。だってアモンより更にでかいもの。こうなんていうのかな猫又とかみたいなさ、萌えキャラ要素無しなんだよ。多分240センチくらいあってムキムキだぜ?

 ちなみにルーハーは地を這うように低姿勢なので分からないけど、5メートルくらいはゆうにありそうだ。

 みんな生で見るとすげえな。オラワクワクしてきたぞ。


 だけど現実は悲しいことに、獣化したみんなに驚き狼たちはさっさと逃げていった。

 まあ過剰戦力だわな。オーバーキルになるのが目に見えてる。分かってて獣化したのかもしれんな。

「見てくださいまし、逃げ遅れた2頭を捕まえましたわ!褒めてください虎王様!」

いつの間にか糸で捕縛された狼が目の前にほおり出される。


「臭いわ。狂犬病かしら?さっさと始末しますね。」

と言ってルーハーがハンマーパンチを振り下ろす。鉄槌ってやつだな。右手でゴンゴンと2回。それだけで狼2頭は圧殺?された。ビルを壊してるあのクレーンで吊り下げた鉄球が落ちてきたみたいな感じじゃねこれ。

 てかこんな強い力が掛ったらルーハーも飛ぶか浮くかするんじゃねえの?物理演算エンジンどうなってんだ?体重がかなり重いのか?

 まああのゲームでもそんな感じになってたけどさ。山賊とか投石器のでかい岩に当たったみたいな潰れ方してしな。


 と言うわけで、早速チュートリアルでの初戦闘が終了ってことかな。


「ドロップしないわね。」

ルーハーが不思議そうに潰れた狼を見ている。

「ああ、ここはそういう世界なんだわ。ちゃんと解体しないと素材が取れないんだ。だから鹿を狩るときは潰さないでくれよ。」

あのゲームでは肉を集めるときには鹿を狩ってたからな。どんな殺し方をしてもドロップした戦利品は変わらない。ランダムで多少差があるだけだ。

 だけどこの戦国ゲームはリアル志向だ。ちゃんと解体しないと素材は入手できないらしい。あの子も解体を気持ち悪がってたしな。

 にしてはリアルすぎないか?


 というかいい加減認めるか。これはゲームじゃない。リアルだ。戦国時代なのか飛騨なのかまでは分からないにしてもここは間違いなく現実世界だ。

 

イシュタル いしゅたる 

ウェアタイガー 女

主人公が猫娘感を期待して手懐けた。

バフ魔法、デバフ魔法を駆使するサポーターでパワーファイター。

人間体165センチ。半獣人体240センチ。完全獣化時は3メートル。

人間体の時は総金属製の槍を使って普通に戦うがその時でも人間を遥かに凌ぐ腕力やスピードを発揮する。

性格は前向きで努力家。特に明るくもなく暗くもなく。無個性と言うなかれ。これでも正ヒロインなのだ。

銀髪銀瞳の正統派美少女。エイシェトに対抗する為か背伸びして冷静に振る舞おうとするし、少し大人っぽい話し方をする。

エイシェトに強く嫉妬しているが主人公によって決められた役割の為、それ自体は不満に思っていない。たまたまであるが主人公の名前と自分の種族が同じなため、実は強く運命を感じている。内心はかなりのロマンチスト。割と天然。



アモン あもん

ウェアウルフ 男

人間体180センチ。半獣人体200センチ、完全獣化時は2メートル。

ジョブは戦士。

人間時は長剣を使って戦う。一般的には両手を使う剣を片手で装備しているが空いた左手に盾は装備していない。たまに戦術的に必要になりタンクとしてラージシールドを装備することもあるが、基本はスピードファイター。グラップリングも得意。

体格の関係から一番弱そうだが、他の4人とは実力はほぼ拮抗している。

テイムじゃなくイベントでのモンスター召喚で呼び出された。従わせるにはバトルで勝つ必要があり、主人公にワンパンで撃破され契約。その後経験値を稼ぎ最強クラスに育てた。

金髪碧眼、少し老け気味の若者。決しておっさんではない。



エイシェト えいしぇと

アラクネ 女

人間体155センチ、半獣人体3メートル、完全蜘蛛化はしない。

ジョブはレンジャー。

基本は主人公の横に侍り、糸を操り罠を張ったり、斬糸として切りつけたり、矢のように糸を飛ばして遠距離攻撃をしたり、投網の様に使って捕縛したりする。単純な力も強く、戦闘時の移動は初速からトップスピードで移動できる為、瞬間移動の様に見える。

護衛も兼ねていて、人間体では弓や短剣で戦う。獣化時、雑魚敵を相手にする場合は足で突き刺したり跳ね飛ばしたりも普通にする。雑魚相手に変身することは少ないが。

「虎王を護る為、常に傍に侍っている。」とフレーバーテキストに書き込んだせいか、受肉後は主人公に密着し甘え、甘やかし、変質的な愛情で過剰なまで保護しようとする性格になってしまった。

ルビーのような瞳、燃えるような赤髪ロングの妖艶な美女。



ルーハー るーはー

ゴルゴン 女

ジョブはアサシン兼ヒーラー

人間体150センチ、半獣人体6メートル。完全蛇化はしない。下半身が蛇になり頭髪も蛇にはならない。

背後や頭上に回り込んで奇襲を行うことを得意としている。回復魔法も得意としている。種族特性で邪眼を持つ。ルーハーは石化ではなく魅了。

人間体の際には僧形で錫杖と言う名の総金属製金砕棒で戦う。単純な腕力は仲間の中ではずば抜けていて、人間体の時点でも単純な金砕棒による殴打で人間を粉砕する。獣化時は素手でそれを行う。アサシンだが種族特性で気配を消すため、スピード自体はアモンやエイシェトにはかなわない。

どうしても萌え要素が欲しくてルーハーをテイムした。

オリエンタルな黒髪ショートやや褐色な美少女。

明るい性格のはずなのだが蛇故にか陰キャ娘が健気に振る舞ってるような雰囲気に仕上がっている。



虎王 こおう (虎王丸 とらおうまる)

主人公 元人間で真祖ヴァンパイア 男

ジョブは魔法使い 攻撃魔法、召喚魔法が得意

召喚魔法は戦闘時に使うとしばらく動けなくなるため、戦場では攻城戦以外基本使わない。

アモンをテイムするためにも使った。

武器は基本使わない。杖なども使わず、たまに手に入れた剣を使ってみたりするがすぐに素手に戻る。その方がヴァンパイアぽいからである。

ヴァンパイアとなってからは空も飛べるし腕力も強くなり、常時強力なリジェネ―ト効果もかかっており、ほぼ不死となった。

真祖になったことによって得た強力な魔力によるレジストと、種族特性のリジェネート効果により、太陽光の中でも全く負担なく活動可能。徹夜明けの朝日程度。

影に潜り、蝙蝠に姿を変え、霧になることも出来る。変身後、能力はほぼ使えなくなる。つまり状況に合わせた移動用のスキルである。

亜空間にほぼ無限容量のアイテムボックスを持つ。ゲーム時に手に入れたものはそこにすべて入っている。これはV&Bの標準仕様ではなく、クエストによって得た魔法である。

普段は普通の人間として過ごしているが、交渉時や戦闘時などはヴァンパイア的なロールプレイもする。

自分と仲間の名前は適当。ゲーム時は虎王と書いてケーニヒスティーガーとフリガナをつけていた。なぜドイツ語なのかなどは考えていない。重度の厨二病を罹患している。

後に恥ずかしくて戦国時代現地民と交流するときに、日本人風に虎王丸(とらおうまる)を名乗る。



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