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子供達と神々の神楽 ~月の章~  作者: 東 蒼汰
第壱幕 光天の守護者 鳳皇丸
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光天の守護者 鳳皇丸

ホウオウマル、フォールダイブキック!」


  ガッシャーン


 ホウオウマルたい耀ようのこのめいれいどうに、さらこうしょうし、ガイストのどうたいうえほうからりをれた。


ばせない!」

あまいわ!」


 しかしガイストは、身体からだおおきくってホウオウマルばす。


「わっ! スセリ、あぶないからはなれてろ」


 たい耀ようがそううと、しんぱいそうにかえす。


「でも……」


 そんなに、スセリが念話ねんわことつづける。


(「だいじょうよ、それに貴女あなたなにかあったらもともない」)


 そうわれてもなっとくしていない身体からだを、スセリはごういんほうおうまるガイストからとう退かせる。

 いっぽう鳳皇丸ホウオウマルガイストは、たがいをけいかいしながらそらこうしていた。


てんまるちからつよくなってる? だったら……)


 そうかんがえたたい耀ようは、ホウオウマルめいれいをする。


ホウオウマルガイストのつばさねらえ。くぞ、ソーラーカッター!」

なにをするらんが、けてくれよう!」


 てんまるがそうっているあいだに、りょうよくにっこうエネルギーをめたホウオウマルつばさは、こんじきかがやき、ホウオウマルガイストのかたほうつばさけてんでく。


  ガッシャーン


 そしてそのこんじきつばさで、ガイストのかたほうつばさせつだんした。


なんと、つばさが!」


 てんまる真面目まじめおどろかんがえる。


ちからわしちからはらうとは! ……いや流石さすがかんがぎか、とはえ……)


  ホウオウマルくうちゅうでUターン。

 たい耀ようかたほうつばさられた、ガイストの姿すがた確認かくにんしてう。


いぞ ホウオウマル、もういち!」


 そうってたい耀ようはもういちガイストにこうげきけようとするが……


「なめるな、ぞう!」


  ガシャリ

   ドゴーン


 てんまるにそうわれて、こんこうげきガイストにかわされたうえで、さらあしくちばしつかまれ、カウンターでがっこうおくじょうさいホウオウマルたたけられた。

 そのしょうげきで、しょうがっこういちほうかいした。


たい耀ようくん!)


 おどろいたあわててホウオウマルところかい、スセリもおどろいててんまるねんる。


(「やりぎよサルタ!」)



 ★★★★



 どもたちあつまっているグラウンド。

 ホウオウマルらっしょうげきがっこうこわれたのをて、ようほくけっかいってたい耀ようかってう。


「おい、だいじょうか!」

ホウオウマル!」


 さけたりけたわたなべせんせいう。


たりともあぶないからはなれろ!」


 しかしようほくわたなべせんせいことどおり、けっかいからはなれるさら(さら)い。

 6、7、8、9、10びょうってもホウオウマルうご気配はいせず、おもったようはあることかんがほくう。


「もしかしてアイツ、うしなってんじゃ?」

「そんな、どうしよう!」


 ほくがそうことかえしオドオドしていると、わたなべせんせいようほくる。


たりともはなれろと……」


 そうってたりもとにやってわたなべせんせいが、たりけっかいからごういんとおざけようとすると、ようがそれをほどあわてながらう。


いまはそれどころじゃねえ。た……ホウオウマルうしなっているかもんねぇんだ!」

ホウオウマルって、あのあかとりロボットのことだよな?」


 わたなべせんせいはそうって、ようほくともホウオウマルける。

 ホウオウマルガイストからこうげきけられており、そのこうげきからホウオウマルけっかいってまもっていた。


(あのままだと不味まずい、はやところたい耀ようこさねぇと……)

(あのままだとちゃんもあぶない、はやたい耀ようくんこさないと……)


 ようほくはそうおもい、ほぼどうわたなべせんせいう。


「「せんせいつだって!」」


 そうたりどうわれたわたなべせんせいは、おどろいてはんしゃてきしつもんする。


なにをだ?」

ホウオウマルこすのをだよ!」


 ようがそううと、ほくつづけてう。


うしなってるんなら、びかければきるはず!」


 わたなべせんせいすこかんがえたが、ようほくあまりにしんけんかおをしているので、かくめる。


(……はずかしくない、はずかしくない)


 そうこころなかぶんかせたわたなべせんせいは、ホウオウマルかってう。


きろホウオウマル!」


 そのこえはかなりおおきく、せいせんせいたちちゅうもくあつめた。


きろホウオウマル!」

まして!」


 つづけてようほくおおごえさけぶと、それとていたどもたちがざわめきす。


わたなべせんせい()()いったい?」


 ひとせんせいが、わたなべせんせいちかっててそうくと、わたなべせんせいすこずかしそうにこたえる。


せいたのまれまして。あのとりがたロボットうしなってるみたいなので、ますようにと……」


  ざわざわ

   ざわざわ


 わたなべせんせいせつめいで、どもたちさらにざわめいて……



 ★★★★



(……あたまがくらくらする)


 たい耀ようきそうおもうと、ホウオウマルけっかいまもられていて、さらはなれたところからこえこえている。

 それは、大人おとなどもじったこえ


きて!」

たたかえ!」

「ガンバって!」


 おもったたい耀ようは、スセリにく。


「スセリ、いったいなにきたんだ?」

かった……いて、い?」


 そのこえは、ほんとうしんぱいそう。


しないってったのは、スセリだけど?」


 そうかえしたたい耀ように、スセリはすこうれしそうにかえす。


「ゴメンなさい、そうだったわね…… ホウオウマル()()貴方あなたへのおうえんよ」


 たい耀ようはそうわれ、うれしさがげてる。


がっこうこわやつなんてやっつけろ!」

とりさんガンバレ!」

わるやつけんな!」


 がっこうみんなせいえんに耳をかたむけながら、スセリはおもう。


(サルタがげんしっぱいしたときほんとうしんぱいしたけど、ほうころんだみたいね)

みんな貴方あなたけるとはおもってはいないわよ?」


 スセリにそうわれ、たい耀ようしんまん(まん)う。


たりまえさ、まぁててくれ」

(とはえ、どうする…… つばさかたほうとされてもんでるってことは、ほんたいをバラバラにでもしないとうごきはめられない。でもさっきみたいにカウンターをらったら………… そうだくらまし!)


 たい耀ようあたまなかに、しょうねんまんのあるわざうかがり、たい耀ようホウオウマルめいれいする。


ホウオウマル。スセリのけっかいえたら、ガイストのくびにソーラーカッター。ただしこうげきまえきょうりょくひかりくらまし。それから……」


 そこまでってたい耀ようは、こんかってはずかしそうにう。

 

「さっきはあぶないからはなれてろなんて、えらそうなことってゴメン。ありがとうスセリ、こんこそあぶないから退いてくれ」


 たい耀よういまことが、ぶんけたモノだとかいしたは、たい耀ようえるよううなずきそのはなれる。

 いっぽうホウオウマルへのくらましのめいれいは、てんまるにもこえていたためてんまるかんがえている。


ほどくらましをけてもふせいでもあいうしなう。そろそろきわだな……)


 ホウオウマルたいせいなおし、けっかいくとどうに、ガイストにんでく。

 つぎしゅんかんいっしゅんガイストはひかりにつつまれた。


「くっ、彼奴あいつ何所どこに!」


 ひかりがえると、あわてふためいたさまてんまるがそうい、つぎしゅんかんガイストのくびは、ホウオウマルのソーラーカッターによりほんたいはなされる。


  ガッシャーン


 そのくびを、りょうあしんだホウオウマルおくじょうぐちちかくにる、もとへとはこんだ。

 おくじょうガイストのくびくと、たい耀ようう。


「スセリ、こうちょうせんせいを!」


 たい耀ようことあと、スセリはねんう。


(「わたしじゅもんとなえて」)


「オーリゴー、アニムス、アエテルヌス、プラエタリタ、レディーレ!」


 がスセリのじゅもんつづけてとなえると、ガイストのくびこうちょうせんせいへともどってく。


かった、あとは……」


 そうたい耀ようって、いたホウオウマルかいやく40メートルほどさきにはガイストがる。


「これでわりだてんまる!」


 たい耀ようがそううと、てんまることかえす。


ひとじちくなったからてると……――」


 しかしてんまることし、たい耀ようホウオウマルめいれいする。


もくひょうガイスト。ホウオウマル、サンライトレイ!」


 たい耀ようことともに、ガイストはしゅうやくされたたいようこうひかりのはしらつつまれた。

 こうしゃのサンライトレイのたっているぶんは、ミシミシおとてながらこわれてく。


「ぬっわぁぁぁ!」


 てんまるひかりにかれながら、そうさけおもう。


しゅうかくじょう(じょう)か。げんあやまったことびようしょうねん


 サンライトレイがえると、ガイストの姿すがたい。


ったのか?」


 かけるいにこたえるように、しずめまもりけっかいえていき、こわれたこうしゃもともどってく。

 スセリはたい耀ようう。


ホウオウマルしょうしゃりをげなさい。おうえんしてくれたみんなためにも」


 そうわれたたい耀ようは、スセリのことおもうが、てんまることおもなっとくした。


ホウオウマルみんなまえくぞ!」


 ホウオウマルたい耀ようことくと、グラウンドじょうくうどうし、こうとしてせいせんせいたちちかく。

 せいせんせいたちは、こわれたがっこうもともどったのでおどろいている。

 たい耀ようは、なるべくこわいろえてう。


「ありがとうみんなてんまるぼくがやっつけた。もうしんぱいしなくてもいい」


 それをいたせいせんせいたち一斉いっせいよろこぶ。


  わー

   わー


 たい耀ようさらつづける。


ぶん、アイツはまたあらわれるだろう。……でもあんしんしてくれ、ぼくきみたちかならまもってせる」

とりさん、まえは?」


 ひとおんなホウオウマルにそうくと、たい耀ようすこかんがえてう。


ぼくまえこうてんしゅしゃホウオウマル!」


 そうわると、ホウオウマルひかりのたまり、そのままえていった。




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