第4話
当たり前の日々に退屈していますか?突然、当たり前ではない日常に放り込まれたら、貴方は何をしているでしょうか?
「とりあえず光が差してる方向を目指すか。」
ボクは光を頼りに歩き始めた。
(そもそも、ボクは穴に落ちたんだよな。
なんで森の中にいるんだ?
ここはどこだ?
今何時なんだ?)
歩いていると次々と疑問が湧いてきたが、答えは一向に出てこなかった。
歩いて暫く経った頃、水の音が微かに聞こえた。
ボクは思わず走り始めて、水の音がする方向へ急いで向かった。
「……川があった!」
森の中から抜け出せたボクは一筋の光がを見つけたが、同時に熊に襲われそうになっている人を側で見つけた。
「えぇぇーっ、んっ、熊ちっちゃくない?人も。」
幼稚園児くらいのお爺さんと若者、同じくらいの大きさでぬいぐるみの様な熊。
頭の整理はつかなかったが、襲われそうになっている事は間違い無い。
そう思ったボクは熊に向かって突進した。
「わぁぁぁぁー!」
熊はボクの見た目か声かわからないが驚いて一目散に走って行った。
「ぁぁああ……行ってくれて良かった……」
一息付くと応戦したお爺さんがこちらに歩いてきた。
今日も1日無事過ごせて良かった。