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【書籍化】高卒、無職、ボッチの俺が、現代ダンジョンで億を稼げたワケ〜会社が倒産して無職になったので、今日から秘密のダンジョンに潜って稼いでいこうと思います〜  作者: 砂糖 多労
第二章 ボッチ男と借金少女

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第38話 これが探索者同士の戦闘か③

「くそ! ちょこまかと!」

「それはこっちのセリフだよ!」


 俺と竜也との戦闘は膠着状態になっていた。

 ミツルの攻撃圏外からヒットアンドアウェイを繰り返す俺と、ミツルという盾を使いながら、奇襲をしてこようとする竜也。

 俺がミツルの方を攻撃しようとすると、竜也が妨害をしてきて、竜也の方を攻撃しようとすると、ミツルが妨害してくる。

 与えたダメージはこっちが優っているが、いつひっくり返されてもおかしくないくらいにしか差はない。

 竜也たちはさっきからポーションを使って何度も回復してるしな。

 ボスキャラが回復をするのは反則だぞ。


 竜也たちの防具もかなりいい物なので、防具越しに攻撃するとほとんどダメージが通らないというのもある。

 こっちは防御が紙だからダメージは結構くらってしまいそうなのに。


「竜也ー。早くあいつの武器をー壊しちゃってよー」

「わかってるよ!」


 それに、俺の武器が貧弱だということもすでにバレてしまっている。

 おかげで、ミツルは防具を使って防御をするようになったので、攻撃を与えにくくなった。

 防具に攻撃を当てると、そのせいでこっちの武器が壊れちゃいそうだからな。


 竜也の攻撃も明らかに俺の武器を狙っているので、結構めんどくさい。

 俺に防御をさせる攻撃とか、避けたのに武器を狙って軌道を変えてきたりとか、武器まで気をつけて避けないといけないからな。


 まあ、武器はまだ何本かあるから、そこまでピンチではないけど。

 武器がなくなると、武器なしのNINJAスタイルで戦わないといけなくなる。

 そうなるとダメージを与えるために、MPを大量に使う忍術を多用することになり、MPがかなり減ってしまうだろう。

 忍術を使えば竜也たちには簡単に勝てるかもしれないが、MPを消費しすぎるのは良くない。


 ……あれ? 本当に良くないか?


(あれ? 別にMPを消費しちゃってもいいんじゃないか?)


 普段のダンジョン探索であれば、戦闘が連続するので、一度の戦闘でMPを使いすぎると、次の戦闘が苦しくなってしまう。

 だが、今回はMPを大量に使っても、別に次の戦闘があるわけじゃない。

 竜也のパーティメンバーの対処もしないといけないし、竜也たちに隠し球とかがあるかもしれないから、完全に使い切ったらまずいかもしれないが、半分くらいは使っても問題ないような気がする。

 いや、竜也とミツルってやつが主力っぽいし、四分の三くらいまでは使って大丈夫か?


(それならやりたいことはたくさんあるんだよな)


 NINJAのランクは結構上がったが、初期に覚えた忍術がコスパが一番いいため、途中から覚えた忍術は全く使っていなかった。

 せっかくだし、この機会に使ってみてもいいだろう。


 竜也たちはDランクダンジョンでは出会えないほどの相手なので、ここを逃せば当分使う機会がやってこない。


 そうと決まれば即実行だ。


 俺は両手をつき、上体を地面スレスレまで落とす。

 クラウチングスタートの姿勢だ。

 この姿勢が一番初速が出やすい。


 クラウチングスタートはスターティングブロックがないと、滑りやすくて、むしろ不利になるって言う話もあるが、忍者の『壁走』のスキルで足が地面に接着してるから、滑る心配はない。


「おやおやー? スタイルチェンジかいー?」

「あぁ。そろそろ決着をつけようと思ってな」

「はっ! ここに来てハッタリかよ」


 竜也もミツルも口では軽口を叩いているが、警戒は全く解いていない。

 むしろ、警戒レベルは一つ上がったように見える。


 まあ、警戒したからって対処できるかどうかはわからないけどな。


「行くぞ!」

「!!」

「! 速い!」


 俺はスタートダッシュを決め、一瞬後にはミツルの懐に滑り込んでいた。


「うらぁ!」

「ぐふっ!」


 俺は全力で両手に持った小太刀をミツルに叩き込み、そのままの勢いでミツルを竜也がいるあたりまで押し込む。


 だが、そこで攻撃に耐えられず、両手に持った小太刀はガラスが割れるような音を残して砕け散り、空気に溶けるように消えていく。


「この!」


 ミツルは横薙ぎを繰り出してきたので、俺はそれを避けるようにしてその場にしゃがむ。


「どうやら、ただの捨て身タックルだっったみたいだな」

「ピンチになったみたいだけどー。この後どうするつもりなのかなー?」


 竜也とミツルは俺を挟むようにたち、それぞれ、短刀と剣を振り下ろしてくる。

 まさに、袋の鼠だ。

 この攻撃を受ければかなり痛いだろう。


 だが、この状況は俺が望んで招いたものだ。

 俺は右手を地面につく。


「『風遁・雷神掌雷ライジンショウライ』!」

「「!!」」


 次の瞬間、雷が倉庫の屋根を突き破り、竜也とミツルの二人を貫いた。

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― 新着の感想 ―
[良い点] お昼の更新お疲れ様です★ サグル側のバトルのほうが読みごたえがある! [気になる点] 風遁? 雷遁じゃなくて? [一言] すごい!もう少しで2/3まで差し掛かる辺り★ 完結まであと少し! …
[良い点] 何故風遁 雷遁じゃねえのか(´・ω・`)?
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