2話
次の日も屋上で弁当を食べることにした。クラスに居場所がないからね!
ただあのアホみたいなやり取りをする先輩たちがまた来るのかなぁと思いつつ弁当を食べていると、本当に昨日の二人が現れた。
(いやほんとにくるのかよ。)
『先輩、私と付き合ってください!』
(いや昨日と全く同じ文言かよ!そこはちょっとくらい考えようぜ…)
「ごめんなさい。」
(いやこっちも全く同じか…つーか断るのにわかってるんだから屋上までこなくてよくない?)
『なんですか!私の顔が先輩の好みじゃないからですか!』
(いや理由は変わるのか。ただ顔のことはっきり言わないだろ…)
「ああそうだ。お前の顔は俺の好みじゃない。」
(いやはっきり言うんかい!やっぱりこの先輩アホでは?)
『なんですか、私の顔は不細工で見るに値しないっていうんですか!』
(あんたの頭はあれだけどその顔で不細工だと人類のほとんどが不細工になるわ。)
「いやそうは言っていない。俺はな美人系の顔が好みなんだ。お前の顔は可愛い系の顔だろ、だからタイプじゃないっていうか…なんというか…」
(歯切れの悪い女子みてーな断り方すんじゃねーよ!熊みたいな体型しやがってその断り方はなんだよ!)
『先輩は3年のマドンナさんみたいなのが好みだって言うんですか!美人で身長高くておっぱいが大きな女性が好みだって言うんですか!』
(いや断り方はひどいけどそこまでは言ってねーよ、あとその条件が嫌いな男なんてほとんどいねーよ。)
「あぁ、まあ、うん…」
(歯切れわっるいなぁ!はっきり言えよ!)
『牛乳飲んで先輩好みの女になってやるー!』
と言いながら先輩は出ていった。
(こんなこという男ほっとけばいいのに…あと方法が古典的すぎないか?)
「いやね、俺もね、一人の男だからね、好みの一つや二つくらいあるからね…」
(いつまでもうじうじ言い訳してんじゃねーよ!あと早くどっかいけ!)
そんな一人で言い訳してる先輩を横目に見ながら弁当の続きを頬張った。