1話
『』が女性の先輩
「」が男性の先輩
()が主人公の考えていることです
俺はこの高校に入学してきてそろそろ1ヶ月になるが全く持って馴染めていない。
主な原因としては派手な金髪と持ち前の目つきの悪さだと思う。折角校則の緩い学校に入ったんだからと張り切って金髪にしたらクラスでも浮いてしまった。
そんなこともあり教室に居づらくなり、居場所を探した際に屋上に誰もいなかったためそこで昼ご飯を食べることにした。
入り口からは見えないところで空が青いなぁ、友達ほしいなぁなんて思いながらお弁当を食べていると、屋上に小柄な女性と大柄な男性が入ってきた。
ネクタイの色から女性が2年で男性が3年かなとか考えていると二人が向き合って女性の方が
『先輩、私と付き合ってください!』
と告白をしたのである。
男女二人で入ってきた時点でそういうこともあるかもと思っていたが本当にそうだったのでちょっとむせた。
それに対して男性側が
「ごめんなさい」
と断りの返事を入れていた。
そこで気になったので顔を見ると女性は小柄で可愛い感じだったのであんな人でも振られるんだなぁと思っていた。
ただおかしいのはここからだった。
『私が年下だからいけないんですか!』
(それ先生とかに告白した時に言うやつじゃね?いや男の方は大柄で確かに老け顔だけど流石に学生同士じゃそれ理由になんねーよ。)
「ああそうだ俺はお前より年上だ。だから断らせてもらった。」
(いやほんとに断る理由それなのかよ!好みじゃなくてわけわからん理由付けしてるとしか思えないぞ…)
『私は先輩のことが好きなんです!年齢差なんて大した問題じゃないですよ!』
(それは本当にその通りだけど…そんなこと理由にされてる時点で気がないって気が付けよ…)
「いや俺はお前より年上だ。もし結婚して将来俺が先に死んでお前が取り残されることが耐えられない。」
(まじでこの人年齢差を理由に断ろうとしてたのか…つーか学生の年齢差なんてあんたが言ってるような理由になんねーよ!)
「だからすまないがお前と付き合うことはできない…」
『そんな…』
(よくこんな理由で衝撃受けたような顔できるな…)
『先輩のこと私あきらめませんからね!また明日も告白しますからね!』
と女の先輩が屋上から走って出ていった。
(いやこんな理由で振られてまた明日も告白すんのかよ…こんなわけわかんない振り方してくる男なんてあきらめろよ…)
「何度告白されても俺の気持ちは変わらないんだがなぁ。」
(一瞬気が付かなかったがこのやり取り何回かやってんのかよ!)
そう呟いて屋上から出ていく先輩の姿を見ながら、あいつらもしかしてとてつもないアホなんじゃないかと思いつつ弁当の続きを食べることにした。
文章書くのって難しいですね