とある魔法薬師の手記
5月の初め。
例のヤバそうな4人組と行動を共にして2日経ちました。
彼女たちの探し物は未だ見つからないようです。
何を探しているのか聞いても答えてくれません。何でも僕に話してしまうと良い結果にならないと言うのですから、怪しさは加速しますよね。
僕の持っている物に関係していて、それを僕に教えることはできないってどう考えても碌なことではないです。
今日は魔法薬作りのための材料探しとして、森に行きました。
青髪の方とおっさんは僕の家で留守番し、リリベルさんとヒューゴさんは僕に付いて来ると言っていたのですが、なぜか結局、全員が僕の薬草探しに付いて来ることになりました。
気付け薬の材料である、ヘスネアとヨウリンテをシャツネの群生地近くで入手しました。
傷薬の材料である、モズリの葉を道中でいくつか入手しました。
4人は戦いに覚えのある方たちなので、途中小さな魔物を仕留めてもらいました。僕なら1匹狩るために1日使ってしまうところを、おっさんの力で一気に10匹以上も狩ってもらいました。
日記なんて今まで書いたことは無かったのですが、どこで何を採取したか簡易的な地図として書いていきページを埋めていくことが意外と楽しいです。
ヒューゴさんと青髪の方とおっさんは、最近何だか物凄く疲れることがあったみたいで、目の下のクマがとても酷かったです。
そのため、ほんのお礼の気持ちとしてお三方に滋養薬をあげたら、なぜか泣いて喜んでいられました。4人が普段どのような仕事をされているのかは分かりませんが、程々に休めばいいのにと思います。
明日も材料探しに行く予定でしたが、4人のおかげで必要な材料をたくさん採取することができて、その必要も無くなりました。
それに町の占い師が明日は雨だと言っていたので、雨の中森に入るのも嫌なので今日はとても幸運だったと言えますね。
5月の初め。
今日は占い師の言った通り、雨でした。しかもかなり強い雨でした。
これではお店にお客さんも中々来ることは無いので、魔法薬の作製に集中しやすいですね。
魔法薬の作製に取り組んでいると、リリベルさんが手伝ってくれました。
リリベルさんは小さなお嬢さんですが、魔法薬の知識にすごく長けていました。僕が知っている作製方法とは別の方法を知っていて、それは他の安価な材料で作ることができたのです。
また、魔法薬作製に必要な魔力石をリリベルさんから貰いました。より高品質の魔力石を持っていて、たくさん僕にくれたのです。
怪しい人たちですが、優しい方たちですね。
でも、魔力石を貰った後に、リリベルさんが僕に見返りを要求してきた時はびっくりしました。今まで無償でくれていたので、これでいきなり大金を請求されたらどうしようかと思ってびくびくしました。
でも、リリベルさんは僕の想像していたものとは全く別のものを要求してきました。
リリベルさんは■■■■■■■■■■■■ヨウリンテを欲しいと言ったのです。
僕は、■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■商売道具のような物なので渡せないと言ったのですが、リリベルさんはどうしても■■■■■■■です。
4人のことを細かに■■■■■こともあって、■■れたら恥ずかしいので、■■■■■■■と言いました。さすがにお金を要求すれば払う訳は無いと思って、どうしても■■■■■■■■薬草が欲しいならお金をくださいと言ったら、何と金貨を10枚も出してきたのです。
驚きますよね。
リリベルさんの気迫に押されて僕は、■■して■■■■■ました。いえ、渡しませんでした。
短い間ですが、4人には僕にとってとても有意義なことを教えてもらいましたし、手伝ってもらいました。
だから、お礼としてこの日は腕によりをかけて夕食を作り、召し上がってもらいました。
得意料理のきのこのスープを、皆さんとても美味しいと言ってくれたので、とても嬉しかったです。
リリベルさんは■■■■■■■■■■■■■ですが、■■■■■■■■防毒魔法を自身に詠唱していなかったと言いました。
追記。
僕としたことが間違えて魔法薬の材料となる毒キノコをスープの具材にしてしまいました。
すぐに解毒薬を飲ませましたが、ヒューゴさんと青髪の方とおっさんはしばらく嘔吐が止まらなくなってしまいました。
リリベルさんは■■■■■■■■■■■■■■■。
違う違う違う違う違う。
訂正。
リリベルさんも嘔吐が止まらなくなりました。
4人は下手をすれば明日も寝込んでしまうでしょう。
次回は3月13日更新予定です。




