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第7話 パレード
国の中に満ちていた病が、重い雲がはれた。
だから、その日は祝い事が行われる事になった。
国民達に、安心してもらうために、姫は城の外に出る事になった。
私達の姫は、パレードで町を練り歩いていく。
けれど、途中で怪しい奴にナイフを向けられてしまった。
私達は、動けなかった。
とっさの事で、考えてしまったのだ。
あの姫を守って、意味はあるのかと。
でも、ディークは違った。
そいつは、武器も何も持たずにとびだして、ぶっすり刺されるだけの阿呆だったけど、確実に姫を守ったのだ。
あとは、私達が片付けた。
認めざるを得なかったのだ。
ディークは、不器用で馬鹿だけど、きっと私達より心が強い。