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例え世界が変わっても  作者: パピヨン
第二章 皇国編
89/91

59話 スバル作戦

ソ連 最前線の都市 ハーツォン


ここは半年前まではただの村であった。だがここは現在、巨大軍事基地となった。

鉄道線を増やし、各地に補給基地を作り、空港を作り、食料弾薬その他を建てたことによりモスコ南からここまで一大軍事基地と言ってもいいくらいとなっていた。それも大量の兵を置くためである。


ソ連軍 歩兵 1200個師団

機甲師団 890個師団

生体兵器 2万人


戦闘機 30万機

超大型戦略爆撃機 8万機

その他航空機 25万機


航空魔導士 5万人


ここに整備兵なども含めればとてつもない人員となる。

これほどの大兵力をソ連は作り出した。


このスバル作戦の責任者でもあるガーツェック大将は語る。


「雪は溶けた。5ヶ月の準備期間があったからこそこれが実現した。さぁ、スバル作戦を発令しよう」


赤い津波が動き出した


-----------

オルタナ村


ソ連軍の包囲を解き、物資を運んでいた日本軍。


突然敵航空機出現のアラームが鳴る。


「敵襲!敵襲!」


「敵戦闘機、およそ、4万!直ぐに司令部へ送らないと!」


ーーー


オルテニア


ソ連軍の大規模攻勢をきき、緊急作戦会議が開かれた。


「先程、ソ連軍の大規模攻勢が始まった。敵航空兵力およそ60万 現在オルタナにきているだけみても戦闘機4万ちょっと。」


ここしばらくなかった敵の大規模攻勢。


「圧倒的に不利だな」


弾の数が足りない。いや、あるのだが使いすぎるとこの後の作戦に影響が出てしまう。


「戦闘機200機投入して、いやこの大陸にある航空機、中国やフィリピンなどの戦闘機千機投入して。いや足りない...」


「なら我々が手をかそうか」


黒い服を纏った、隻眼のアトランティアスの陸軍軍人 軍神エイザー

アトランティアス五英傑の一人で数々の戦術を生み出し勝利に導いたとか。


「なにか策が?」


「ああ。あるさ」


ーーーーーーーー

オルタナ村上空


「レッゼ隊長、これほどの航空兵力あれば余裕で前線越えれますね。」


ソ連空軍第4556戦闘機部隊 ゼーノ少尉はいう。


「ゼーノ、ここからは敵地だ。油断はできないぞ。にしてもここまで航空兵力を整えるとは。余程手を抜いて戦争していたのだろうな。」


実は後続に10万の護衛戦闘機と5万の戦略爆撃機が控えている。

俺たちの任務は、後続が安心していけるよう敵航空基地を叩くことだ。

敵航空基地は合計で6つ。スバル作戦の最終目標は日本、アトランティアス、ハーデンフェル、ロッゼ公国、ユグドラシルの5カ国の首都を焼き払う事だ。ドニラスの首都は地下にあるために空爆ができない。しかし本国の狙いは敵首都に大ダメージを与え講和を結ぶつもりらしい。

途中から護衛戦闘機もなくなり半ば特攻となってしまう戦略爆撃機。これだけで敵首都を焼き払うなんて無理だと思うが党の幹部達はなにか秘策があるらしい。

噂では1発で都市を滅ぼせるとかリャザンの噂を思い出す。

リャザン 敵の爆弾により消滅した都市。現在は敵に占領されたがあの都市から生きて帰った人はほとんど居ない。


「怖いなぁ。敵も味方も」


「隊長!敵の迎撃機が来ます!さらに航空基地発見!」


目標地点に来たのと同時に敵の迎撃機と戦闘が始まった。


「隊長、既に80機...いや100機落とされました」


「想定内だ。敵機の弾切れを待て!陽動部隊はそのまま敵機と戦闘を続行。我々は敵基地を叩く!目的は敵基地のレーダーなどの施設の破壊と飛行場を使えなくすることだ。それを達成次第次の作戦を実行する」


「は!」


無数の戦闘機が日本の航空基地を襲った


多勢に無勢。やがて航空基地はあちこちから煙をあげ滑走路は穴だらけになりソ連航空機はそこから南へいった。


連合軍死者数 60人

航空基地 使用不可

燃料切れ、不時着等による航空機の被害 46機


ソ連航空機 286機撃墜


こうしてスバルの戦いー オルタナ航空戦は日本の敗北となった。

オルタナ航空戦


スバル作戦を発動したソ連の最初の戦闘

ソ連空軍の圧倒的な量に耐えきれず連合軍は敗北した。これまでの航空戦で初めて連合軍が敗北した事もあり衝撃は大きい。さらに滑走路が破壊されたこともあり連合軍の反撃が遅れた原因となった。

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