54話 ナルバ撤退戦
忙しくて先週更新できませんでした。
来週は多分だせるはず。
お父さん、お母さん、私は今、ソ連のナルバにいます。
昔テレビでシベリアの大地では冬には鼻水も凍るなんてやってましたがあれって本当の事だったんですね。
それと涙って凍らないんですね。
あぁ、「なんでこのくそ寒い中、私たちが殿をしなければならないんだ!」
「声に出てますよかおる中佐。」
雪のど真ん中で叫ぶ浅田かおる中佐と横にいるのは副官だ。
なぜここにいるのかその理由は、かおるの第42駐屯師団が今回のナルバ撤退戦の殿として選ばれてしまったからである。
ナルバ。ソ連中部にある都市というより田舎町で2週間前までは前線から10km後方だった。だが今や最前線。
ここからモスコまでかなり距離があるのだが、予定より撤退が遅れている。その理由は吹雪。
この吹雪のせいで遭難が相次ぎさらに車両はスリップして動かない。さらにソ連軍が追撃してくるため被害は増えるばかり。そこで殿のプロである第42駐屯師団にこの作戦を命じたわけだ。
「わかってるわよ。確かにこの部隊は冬季行軍もやったわよ。でもね、戦闘はした事ないし寒さに強い部隊でも無い。まぁ命令だからやるけどさ」
かおる中佐はやる気がない。だが命令だ。命令には従わねばならないのだ。
「よし、横田中尉、今すぐ作戦を説明するから皆を集めろ。」
「はい!」
ーーーーーーーーーーーーー
駐屯師団全員がこのボロっちい仮設施設に集まったところでかおる中佐は周辺地図をホワイトボードに貼っていく。
「みな集まったな。今回の作戦をいう。今作戦の本質は殿だ。友軍が撤退する中私たちはここで敵を食い止めねばならん。オマケに数倍以上の戦力差がある中でだ。喜べ。1人10殺どころか100殺はせねばならん。みんなシモ・ヘイへになれる絶好の機会だな。さらに今回使用するこの狙撃銃だが、新型の狙撃銃だ。射程距離はおよそ1kmだが冬仕様なのと対物ライフルなため重いが君たちなら簡単に持ち運びできるだろう?重量は12kgだ。威力は装甲車や軽戦車程度なら貫通するぞ。これでわかったと思うが今回は狙撃戦だ。二三発撃ったら別のところに移動せよ。絶対敵に姿を見せるな。それが分かったら作戦開始だ!」
ーーーーーーーーーーーーー
午後14時。一日の中で1番暑い時間帯だが、あいにく曇りのため寒い。気温は氷点下12度。これでも一昨日よりはましだ。
吹雪はないためよく見える。それにこっちは山側に潜んでいる。
ここはナルバ郊外のムッチャという地域だ。ナルバに行くためにはここを通る必要がありさらにここから小高い山が続く。山といっても木は1本も生えておらず雪と岩で支配された場所だ。
「私はあまり地質に詳しくはないがどうやらここはツンドラ気候とかいうやつっぽいな。」
「ええ。恐らく夏はこの辺コケで覆われるでしょうね。」
「木が1本も生えてないのは違和感があるがおかげで敵に隠れられる場所はほとんどない。狙撃し放題だ」
こちらも隠れる場所が少ないため場所がバレると危ないが。
「かおる中佐、あれを」
と副官が指を指した方向を見てみるとそこには黒い集団がいる。
しかもかなりの数。
「うわ。うじゃうじゃいやがる。1匹見つければ30匹はいると思えか。副官、殺虫剤が欲しいよ。出来ればマスタードガスをトン単位で。」
「残念ながら天候の問題で航空機は飛ばせません。代わりにゴキブリホイホイでも設置しときます?」
「それいいな。だが肝心の地雷が今ない。」
かおる中佐は無線を取り出し各隊員に知らせる。
「さぁ敵さんが来たぞ。あいにく殺虫剤とゴキブリホイホイは無いがその代わり弾ならいくらでもある。各員、確実に処理していけ。ただし、中には巨大なゴキブリまで混じってやがる。こいつは対戦車ライフル部隊に任せるぞ!」
予め的には戦車がいる可能性を考慮し1部の力持ちの隊員に09式対戦車ライフルを渡した。
この対戦車ライフルは対物ライフルとは違う。これは現代戦車でも十分装甲を抜けるようにつくられたライフルだ。全長3m、重さ20k越えという規格外までデカく、さらに特殊な弾丸を使用。
その分反動も大きいが威力は本物だ。人に当たればかすっただけでも確実に死ぬ。
だが生産コストが高くさらに反動が並の対物ライフルとは別格なため扱える兵士はほんのひと握りということで珍兵器扱いすらされているこの兵器。
だが正しく使えば最強だ。
ここにソ連軍と日本軍との戦闘が始まるのであった。
ナウペディア百科事典
02式狙撃銃
日本の軍需会社、アルタイル社が設計した01式狙撃銃(試作品)を改良したもの。
銃身長は620mm、装弾数は10発、口径は7.62mm。
他の狙撃銃と比べ非常に丈夫に作られており砂漠や豪雪地帯でも活躍できるようになっておりメンテナンスも比較的簡単。
だがコストが高いという欠点もある。
09式対戦車ライフル
海軍研究所が作ったゲテモノ。
威力、重さ、長さ共に世界一でその威力ゆえに持ち運び、コストに難ありと採用されなかった。(だが超長距離狙撃や壁貫通に向いているため暗殺などに使用されることが多い。)
ちなみに海軍がこれを作った理由は、船から戦車を潰したかったからだとか。(発想がぶっ飛んでる)




