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例え世界が変わっても  作者: パピヨン
第二章 皇国編
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38話 全てを破壊する光

ソ連本土 東部 リャザン州 州都リャザン

リアス式海岸にある都市であり、

人口100万もの都市で東部海軍の本拠地、

東部海軍最大の造船所だ。


だがこの都市の実体は、ほとんどが人体錬成によって出来た人が住む都市だ。

人体錬成の難点は寿命が短い。

そして実在する人物のコピーしか出来ないのだが、この都市にはコピー兵がおおい。

さらに工場にいる人の殆どがコピー人間だ。

そして造船所にいる人の大半は錬金術師のコピー人間。

彼らが造船しているのだ。24時間で作業してるため大量生産に適している。


東部海軍本部

フリッツ中佐は頭を抱えていた。

それは党からの指示書だ。内容は、「アトランティアス攻略用の軍艦をつくれ」という曖昧すぎるものだ。

党はアトランティアスを攻略するために大量の艦隊を使うがその時に囮を使う。そのデコイをつくれとは聞いていたが、どんな軍艦をどれだけつくれというものがない。

そして1番厄介なのが、指示書に反したらもれなく粛清。よくて極寒の地で木を数える仕事に転職だ。


最悪だ最悪。

「なぁ、フレディック中佐、どうしたらいいと思う?」


フレディック中佐も同じく頭を抱えていた。

「駆逐艦と戦艦を沢山作るしか無いでしょう。沢山つくっても問題は無いから。」


「何隻つくればいいんだよ?」

「週に駆逐艦50、戦艦10くらいじゃないですか?この造船所フル稼働させればそれくらいはいける。」


「やっぱりそれくらいになるか。フレディック中佐、俺は今からロストフにいく。そこにある党の支部にこのことを伝えてくる」

「伝える程の事でもないような?」

「ホウレンソウは大切だぞ。それに何かあったとしても責任は支部になるからな。」

「それが狙いじゃ...」


保険だ保険。俺はまだ死にたくないからな。


荷物をまとめて俺はこの街を出た。行先はソ連東部のロストフ・ナ・ドヌ州 州都ロストフ。

ここに行くまで電車2回乗り換えないといけない。

乗り換えはいいのだが、電車が酷く揺れるのはどうにかして欲しい。


「電車の乗り心地が良くなるのは何時になるのやら。少なくともこの戦争が終わる方が早いな。」




バッゼ駅

どこにでもある普通の駅。ここで俺は乗り換える。

「12時40分発、ロストフ行の電車はーー」


現在時刻は11時20分。しばらく待たないといけないのか。お昼でも食べておくか。

この駅は少し高いところにあり、リャザン全体を見ることができるいいスポットであり、海に浮かぶ軍艦も見れる絶景スポットだ。

「ここでご飯を食べるのもいいな。」


俺は背負っていたカバンからパンを取り出し食べようとしたらリャザン上空になにかが見えた。


「なんか、あるな。戦闘機でも飛んでいるのか?でもここを飛行するっていう事は聞いてないが。」


その時、突然光が襲った。それと同時に空気が震える程の爆音。音だけで窓ガラスが割れるくらいだ。さらに遅れて爆風。

手に持っていたパンはどこかに飛んでいってしまった。


目を開けるとリャザン、だったものが見えた。

あれだけの建物が、思い出が、繁栄した街が瓦礫と炎に覆われている。

建物は、何も無い。建物の残骸があった。


「う、う、う、うそ、だろ?何、なのだ、これは?悪夢か?これは」


その日、リャザンに落ちた日本の原子爆弾は一瞬で58万のコピー人間が消えた。

さらにリャザンのインフラが全て壊滅、さらに大規模な火災が発生し東部海軍は壊滅した。



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