30話 ゴッサの戦い2
ゴッサ平野
ソ連軍陣地
ソ連軍指揮官 ウラジミール ラーニン少将はニホン軍の陣地をみて、
「なるほど。敵の陣地も、配置も情報通りだ。存外情報部も役に立つじゃねぇか。にしてもこんな中途半端な所にスナイパーを置くとかよく分からねぇな。それにしても敵に戦車なし、対戦車砲なしとか余裕だな。所詮そんな程度か。ヤツらなど戦車で引き潰してやる。全軍に突撃命令!敵陣中央を突破しろ!」
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かおるは敵機甲師団の進軍を見ていた。
「敵戦車はおよそ400くらいか。あれくらいの重戦車なら地雷で吹き飛ばせる。さらにこっちにはRPGといった携帯形対戦車兵器もあるんだ。さぁいくぞごらぁ」
一番最初に仕掛けてきたのはソ連機甲師団。
日本陸軍の作った地雷原に突っ込んできた。
ソ連軍には日本軍の配置を伝えてあるのだ
結城中佐を通して情報をかおるは流した。
だが全ての情報を流した訳では無い。
地雷原や兵器については書いてないや嘘の情報を混ぜたのだ。
嘘は真実の中に混ぜればバレることはない。
地雷原に突っ込んだ戦車は見事吹き飛んだ。
それも一斉に。
「絶景だな。まず敵の厄介な戦車を撃破と。なんと楽しぃことか」
この爆発の中に変な音や煙が混ざっていた。
「上手く催涙ガス、爆竹が機能したな!」
この女、偽物の地雷に催涙ガスや爆竹を仕込んでいたのだ。
鬼畜すぎる。
「さて、敵の戦車はこれで潰れた。次はどう来るかねソ連軍。技術はこちらが上。情報戦もこちらが優勢だ。負ける気がしねぇな」
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「クソが!何が敵の防衛は薄いだこのクソ情報部が!あの地雷はなんだ?我が軍が誇る主力重戦車が1発で吹き飛んだぞ!」
と荒れるラーニン少将。
そばにいたサーカス中佐が、
「なら、ここは人海戦術でどうでしょうか?いくら敵の地雷が強力でも数で押せば突破できます。責任は私が受けましょう」
と助言した。
「よし、それでいこう。人海戦術だ。全軍に進軍命令を!
一気にこの地雷原を突破する。指揮はサーカス中佐に任せる」
「承りましました。では全軍、進軍せよ。歩兵は走れ!戦車は全速力でかけよ!」
ソ連軍全軍による総攻撃が始まった。
これをみたかおるは、
「予定通り。さすが結城中佐だ。」
と呟き、
「伝令、狙撃部隊に命令、4号を発令せよと」
「了解しました」
4号、地雷原に突っ込んでくる敵を狙撃せよという暗号だ。
「伝令、砲兵隊に8号を発令せよ。」
8号、地雷原に突っ込まなかった敵に対し砲撃せよと言う暗号だ。
「伝令、歩兵に対戦装備と機関銃の用意せよ。さぁこの防衛をどう突破するソ連軍!」




