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例え世界が変わっても  作者: パピヨン
第二章 皇国編
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27話 高速回転式洗濯機を作る

帝都大学

私九条院彩子は今、部長の新しいものを作ったという事でその実験に付き合っています。

その新しい物とは、


「パンジャンドラム」


キングオブ珍兵器と言われるやつだ。まぁこれは兵器ではなく、


「これぞ新型の洗濯機だ!」


とさけぶ西園寺。

パンジャンドラム

人の身長くらいある巨大ボビンを想像して欲しい。そのボビンの中心に洗濯物と洗剤を入れた円い筒。

端にはロケットがついた車輪。

これはロケットの力で車輪が動き、魔法により少し浮いている。

その為空中で高速回転するという仕組みだ。

なお魔法の無駄遣いとかは言わないお約束だ。


というわけでそれの実験。

場所は大学内の多目的グラウンド。

一応教師や消防士も来ている。なぜなら、魔法学部の定評(部室を吹き飛ばした)があるからだ。

今回はグラウンドが吹き飛びそう。そう思ってしまう九条院だった。


「さぁこの高性能、高速回転式洗濯機、パンジャンドラム1号の実験を始める」


とウキウキの西園寺。


今回使用する魔法、というか付与魔法はフライだ。紙に魔法を付与して貼る。あとは起動させるだけ。


「フライ!」


と言うとパンジャンドラムは浮いた。1センチほど。

予定通りロケットに魔法で点火させた。

するとパンジャンドラムは空中で徐々に回転数を増していった。


九条院「これ、砂埃とか考えてる?」


西園寺「そんなもん考えてない。」


九条院「あ。」


凄い勢いで巻き上がっていく砂埃。もう砂嵐のレベルだ、目が痛い。


「さぁ次は脱水だ!」


この状態で脱水。それって水が飛び散るって事だ。


「水が飛んでくるぞ!逃げろ」


「あぁ、フライの効果が無くなった」


「は?」


重力に従ったパンジャンドラムはどうなるか?

高性能回転しているのだ。

暴走したパンジャンドラムがグラウンドを駆け巡る。


もう誰にも止められない。


「ちょ、西園寺。どうすんのよこれ!緊急停止機能とかないの?」


「実験に失敗は付き物だ。それに緊急停止機能とか、ダサいから付けなかった」


「九条院先輩、あのパンジャンドラム、教室に向かって突き進んでるんですけど」


パンジャンドラムは1年の教室に向かって突っ込んだ。それはもうものすごい勢いで階段を上り壁を超え教室の中で倒れた。

幸い教室には誰もいなかったからよかったもの。


その後校長室に呼ばれ説教されたものの、どうやら西園寺はそんな事どうでもいいという感じで聞き流した上にどう改善すべきか考えていた。

翌日、新聞部のトップ記事に

「また魔法学部が学校を破壊!今回は1年の教室。次は何処だ?」


とか書かれた。


その五日後、パンジャンドラム2号を作り案の定暴走し校長室に衝突。

生徒からよくぞ校長室を吹き飛ばしてくれた。と他の生徒から褒められる珍事があった。

なお西園寺はパンジャンドラムをまだ作り続けるようだ

九条院「ねぇ、このパンジャンドラムの部品とかロケットとかどこで入手してるの?」


西園寺「ふふふ。部品はね近くの工場で特注で作って貰った。ロケットは花火屋で特注で作って貰った。」


九条院「費用はどこから?」


西園寺「俺を誰だと思ってる?数学オリンピックとかああいう賞金が出てくる大会で優勝してるからだ」



九条院「そう言えばあんた学内トップの天才だよね。」

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