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例え世界が変わっても  作者: パピヨン
第一章 国家転移
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9話 平和な時

今回は平和回です。

ドニラス帝国

それは列強国のひとつであり、最先端の機械化文明であり、ドワーフの国だ。軍事力、国力は神聖レミリア帝国とほぼ同じである。また魔法学も発展しているため、この世界の最強国家でもある。


神聖レミリア帝国 最先端の魔法を持ち、また自由に植物を操る。軍事力も国力も帝国と同じで、この国はエルフの国であるため、長年の対立や戦争により、ドワーフとのいざこざは絶えない。


ハーデンフェル皇国 バハルス帝国に技術提供していた国であり、その技術力は第二次世界大戦並と思われる。

非常に残虐で、強欲な皇帝がトップ。


ハーゲル王国 資源大国であり、広大な穀倉地帯がある農業国。軍事力は第1次世界大戦前のフランスくらいと思われる。


カーネーショ公国 平和主義国家であり、永世中立国となっている。四方を山に囲まれており、天然の要塞となっている。技術力は第一次世界大戦後レベルと思われる。


北に位置する三大陸を支配する世界最大の国ソビエト社会主義共和国連合国 略してソ連はあのソ連と同じ社会主義国であり、面積は転移前の世界にあったソ連の約6倍、人口は推定20億人、軍事力は不明。国交を結んでいる国もない為鎖国状態であった。首都もどこか分からない。人工衛星でいくつかの大都市を見つけるのが精一杯だ。いちばん警戒しなくてはならない国であろう。


「えー、これがこの世界の主な列強国であります。この列強国の下に準列強国があり、その数56ヶ国。判断基準ですが、ある程度の航空戦力と、大量殺人兵器があるかないかで列強国と準列強国との差があります。」


王国からの情報提供と、人工衛星からの写真でこれだけの情報を得た。だが列強国とのコンタクトは1カ国しか取れていないのが現実。

使節団派遣しても1カ国を除いて門前払いされていた。


「して、ドニラス帝国との関係はどうなっている?」


「はい。関係は良好です。どうやら神聖レミリア帝国の味方にさえ無ければ同盟を結んでもいいくらいだそうです。」


「ドニラス帝国の軍事力はどれくらいだ?」


「ドニラス帝国は、数個の機械化師団と空中戦艦を保有しておりさらに浮遊砲台、超遠距離砲台もある、航空戦に特化しています。おそらくレミリア帝国の魔法から逃れるためかと。」


神聖レミリア帝国の魔法は地上戦では無類の強さを発揮する。だが対空攻撃手段が少ないのが欠点である。という話だ。


「空中戦艦ってどこのおとぎ話かね?」


「それが、派遣した外交官が実際に見たものをそのまま報告しているので。」


「魔法による幻覚を見せつけられた可能性がある。魔法についてほとんど分かってないんだろ? たしか、帝大に魔法を扱った者がいるだろ?そいつらを送れば真相が分かるのではないか?名目は、そうだな、友好の証としての研修団、かね。」


この提案により、東大生の研修が決定された。


◇◇◇◇


広島県 呉市呉刑務所から1人の男が解放された。現在日本国内に捕虜収容所はなく、一時的に刑務所を使っていたのだ。その男は、ホルティ。海戦で運良く生き残り、日本に保護され、しばらく捕虜として扱われた。だが、戦争が終わったため、解放された。

ホルティはここに連れてこられてからカルチャーショックを受けていた。


(日本の捕虜収容所は衛生環境はいいし、3食出るし、奴隷みたいな過酷な労働もない。それに壁の材質も普通のとは違う。日本、何という技術を持っているんだ。それに一瞬だけ見えたあの巨大な戦艦、あれはなんだ?)


傍にいた護衛が、

「あんたは今から帰国するが、その前に見ておきたい所はあるか?」


「え?いいのか?」


「ああ。戦争も終わったから捕虜の返還だが、所長が1日くらい自由に観光してもいいと許可を出した。観光したい所が無ければないでいいゾ。」


「では、港でみたあの巨大な船が見たいです!」


「ああ、あの超大型戦艦 呉か。たしか呉は今海軍記念会館の中にあるはずだ。」


「くれと言うんですか!あんな巨大戦艦が何故記念会館に?」


「あの船はな、旧式艦なんだ。それも大戦型。日本海軍の象徴だけど、性能は60年以上前のもの。それに戦艦だ。記念パレードくらいしか使われてない。ここから記念館まで車で20分だ。」


「くるまとはなんですか?」


「そっか。車はな、馬より早く、扱いやすいものだ」


海軍記念会館 ここは第二次世界大戦に活躍した、生き残りの旧式艦が展示されている。大和、呉、赤城、加賀、信濃をはじめに大量の戦艦、空母、軽巡や重巡、駆逐などがある。軍艦の擬人化アニメが放送されていたこともあり、日本の人気スポットのひとつでもある。ちなみにここに展示されている船の数は60隻。他の船は佐世保、横須賀、舞鶴にある。なお1部の駆逐艦は海軍技術局の実験として使われている。


ホルティはそこで呉を見た。呉、それは大戦末期に作られた最後の戦艦であり、大和より大きい超大型戦艦である。全長300mであり、対空砲、対潜装備を大量に配備しており、航空機208機 戦艦5隻軽巡、駆逐艦無数を沈めている、まさに海上の要塞であった。だが速度が遅いという欠点もあり現在では海軍の象徴として扱われている。


(今まで見てきたものの中で1番大きく、そして美しい。あかぎややまとも凄い。第二次世界大戦でこれらの軍艦は戦場にでたのか。どういう発想でこれらのものが作られたのか、調べてみるべきだな)


「あの、」


「なんだ?」


「日本の、歴史書を見せてもらえないでしょうか?」


「わかった。ちょうど近くに図書館がある。呉総合図書館だ。」


呉総合図書館 蔵書量は西日本トップであり、小説、ラノベ、漫画、雑誌、歴史書、海軍公開書類、陸軍公開書類などを扱っているため総合がついてある。

東京革命以後、大戦中にあった日本軍の悪行や善行全てが公開された。ただし軍事機密は除く。


「あの、この本借りれますか?」


と持ってきた本は計16冊 全て日本史関連の物であった。


「16冊か。普通なら貸出上限超えてるけど、ま、ここは海軍特権を使うか。ただし、貸出期限は守ってくださいね。期限は、16冊だから4ヶ月ですね。」


その後ホルティは、輸送船で無事に本国へ帰って行った。

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