最悪の面会
こんにちは、こんばんは、初めまして。
読書 writeです。
青春異世界系小説をかきました。
よろしくお願いします>ー<
‥‥‥‥最悪だ。
暦の上では3月の初め。例年とは違いまだ少しだけ風が強く肌寒く感じた。
とは言え肌寒く感じるのは風のせいだけなのか。きっと違うのだろう。
「‥‥‥最悪だ。」
鼻水が出てきたので首元のマフラーを上げ、スンと鼻をすすった。鉄みたいな味がして、生きているなぁと感じた。
溜め息も出た。
俺がこんなにナイーブになってる理由がまさにこの三者面談にあった。
担任と俺と母親。
本来なら全員が同等の力関係同士でこのイベントは行われているはずだが今回はちょっと違う感じになってしまっている。
俺を取り囲む2人の顔は険しく、見るからに不穏なムードが教室に溢れている。
「あの‥‥。なんで俺だけみんなと面談の時間違うんすか‥‥?」
本当にふとした些細な小さな疑問だった。
毎回毎回やれ点数が悪いだのやれ提出物を出せだので呼び出される俺ではない。
ーーーそれに。
今回は確たる自身があった。
期末テストということで全体的な教科の数が上がることにより周囲の奴らのやる気も下がる、それに加え、勉強面では比較的得意科目と言える世界史にのみターゲットを絞ることで点数の相乗的な上昇を見込んでみた。
冷静な分析と堅実な勉強方法。
真剣に学年1位まである。
一テストごときでここまでしてやったのは高校受験のとき以来だ。ここまでして「学年最下位でした笑」みたいなことを言われたら訴訟まである。まさに訴訟不可避。
「‥‥大変残念なことなんですが‥‥。」
担任が重い口を開いた。
何が残念なんだ。俺という偏差値万年40台の男が遂にそのベールを脱ぎ捨ててしまったことが残念なのか。脱いでやったんだぞ、喜べ。
しかし、喜ばれてしまったらそれはそれで「実は担任がホモでした!」とかいう今世紀最大に要らないレベルの情報を得てしまうのでそこは余り気にせずに質問を投げかけた。
「残念って先生の性癖とかが残念だったみたいな‥‥」
「先生の性癖はノーマルです。しかし‥‥、」
母親が口を開いた。
「うちの子の性癖が残念だ、と。」
「違う。性癖の話はしてない。」
俺の性癖はいたってノーマル、少しロリコン寄りのシスコンだ。
「残念なのは、巡君の期末テストの結果でして、、、」
‥‥‥やっぱりな、俺がベールを脱いだことによりホモという自分の性癖が露呈してしまったことが残念だったのか。
落ち込む事はない。俺だってシスコンだと妹にバレたときは焦ったがその後は文字通り涙ぐましい必死の努力でなんとか会話が許されるレベルまでには復帰できた。
そんな記憶を思い出してるとなんだか涼しくなってきた。
あぁ、涙が流れてるからかな?
すると担任がバン!と勢いよく机に体を乗り出してきた。
熱血かな?
「本当に残念な結果です。覚悟して聞いてください。」
引退ライブかなんかかよ、とか思いながらふと担任と母親を見ると2人は鬼気迫ったような表情をしていた。
こうなると流石に俺もこの教室の雰囲気に飲まれてきた。
緊張するのも悪くは無いな。
なんせ結果は見えているのだから。
さぁ来い!
「俺の今回の学年順位は‥‥!」
「巡くんの今回の学年順位は‥‥。」
こんにちは、こんばんは、初めまして!
読書 writeと名乗るものです^^
今回は僕の処女作である「低偏差値と異世界ゼミナール⁉︎」をお読みくださいまして本当にありがとうございました!
文を書くのは好きだったのですが、こうして1つの作品を書き上げるのは初めてなので感慨深いです。
できるだけ高頻度での投稿、そして魅力ある作品にしていきたいと思っておりますので応援頂けたらとても嬉しいですo(`ω´ )o