INCU-BUS
僕は寝ていた。周りで雷がなっていた。どうやら、殺人事件が起こっていたらしい。
ひどい稲妻だ。もう手が届きそうで、それでいて、届かない微妙な位置に、それは見えた。とても煩い。恐怖というよりは、もはや、呆れている。
あまりの煩さに、放心状態となっているのである。ガシャン…ゴロゴロゴロゴロッ。女性の悲鳴が聞こえた。隣の部屋から。きっと、雷の恐怖に怯えているだけだ。
そう思ったが、物音がした。身の毛がよだつ。
今夜、僕は殺されてしまうのではないかと。
そんなことを思っていたら、アパートの隣の部屋からノックする音が聞こえた。
停電が起きた。その後、不可解にも、連続したインターホンがなったり、誰もいないのに歩く音が聞こえた。
一応、気になったので、隣部屋に侵入すると確かに、服が脱いであったが、肉体は存在しなかった。
多分、着信音が女性の悲鳴?とも考えたが違うようだ。
僕は、部屋に戻り、奴の居場所を探した。
お前を殺す。そんな声が何度も何度も繰り返し聞こえて。発狂した俺は、猛ダッシュで家を出る。
急いでバスに乗り、家から離れることを考えた。
でも、その声は追いかけてくるんだ。
そして、バスの後ろに座ると、「お前の後ろだ。死ね。」後ろの壁から人の顔が表れる。言葉がでない。
そこで夢が覚めた。