表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/27

第一話 二人の騎士(後)

 家に着くと、私を部屋まで運んでくれた純白の彼はベッドの上に降ろしてくれ、手当までしてくれた。


「はい、これで終わり」


 最後に通常より大きな絆創膏を貼られケガの手当ては終わる。

 消毒の痛さに慣れていないだけだと自分に言い聞かせながらも耐えていた。


「ありがとう」

「どういたしまして」


 私のお礼にニコッと笑い返してから立ち上がると、近くの棚まで行き「これはここに置いとくね」と救急セットが置かれた。

 こちらに戻り歩き、私の横に腰を降ろすと彼は顔を傾ける。


「君は僕たちのこと、怖いと思う? 」


 急な質問をされた。それも確信した言い方。

 頬を緩ませ、何でもないかのような彼を凝視し、なんて答えたらいいのか思考を巡らす。

 助けて貰った上にここまで運んでもらった。その上、傷の手当てまで。


 最初のうちは怖いという気持ちしかなかった。だけどこのヒトの笑みに安心していた自分がいたんだ。

 でも、もし人ではないなら何なのか。そう思うと怖いという気持ちが蘇ってくる。

 考えた結果、首を横に振った。


「そっか」


 怖くないというのは少し嘘も入っていたかもしれない。

 だからこれ以上この話には触れなかった。

 静まり返った部屋。


「あの、あなたたちって……何者?」


 失礼を承知の上、訊ねてみた。

 これを知れれば、私を襲ってきたあの者の正体も分かるかもしれないから。


「その事については順を追って話すよ」


 まるでこの言葉を待っていたかのように、彼は微笑んだ。


「僕の名前はレオ。で、そっちはルカ 」


 説明してくれている純白の彼がレオ、漆黒の彼がルカ。

 名を覚え、純白の彼……レオの視線をたどると、いつの間にかルカが私の勉強机に座っていた。それとともに別の物が視界に映る。


(あ……持ってきてくれたんだ)


 机に上にあったのはさっきまで私が持っていた学校の鞄。

 あの得体のしれない者に襲われた時、落としてしまったんだ。それで今の今まで鞄の存在を忘れていた。

 たぶん漆黒の彼……ルカが持ってきてくれたんだろう。

 お礼を言いたいけどルカの周りには見えない壁があって言える雰囲気じゃない。


「僕たちは、君を守るために現れた」

「私を……守る? 」


 ルカにやっていた視線をレオに戻すと真剣な眼差しで私を見つめていた。

 だが、いきなりそんな事を言われても困る。

 首を傾げ、確認すると穏やかな笑みで「そう」とレオが頷く。


「私が二人のことを知らないように、レオたちも私のこと何も知らないよね。

それなのにどうして?」


 守られるほどあんな者から襲われたりしていない。

 今日が初めてだった、あんな者に襲われるなんて。それも目が欲しいとか訳の分からない事を言われたのも。

 もしかしてこれからもあんなことが起きるとか。だから「守る」なんて言われているのかな。

 そうだとしても守られる義理なんて何もない。ましてや面識がない相手なんかに。


「確か、リオちゃんだよね」

「え……」


 驚きで言葉がでなくなった。

 どうして私の名前を知っているんだろう。まだ何も言っていないのに。

 もしかしてそういう能力を持っているとか?……そんなわけないよね。


「とある人に君を守るように言われたんだ」

「とある人って、誰?」

「君と関わりのある人なんだけど……。この話はまた今度ね 」


 なんだか上手くかわされたような気がするのは気のせいだろうか。

 詳しい話はその人のところに行ってから、と、この話は終わらせられ。


「それで僕たちのことなんだけど、妖怪と言われるものの類。って言われれば、わかるかな? 」


 控えめに言われた『妖怪』という単語。


「妖怪……」


 聞いたことはあるけど、現実にいるなんて思ったことは一度もなかった。


「人よりも永く生きれる生き物。今はそこまでわかっていればいいよ 」


 レオたちが妖怪なんて信じれない話だけど、真剣に話しをされているから本当なのかもしれないと思う自分がいる。


「もう分かってると思うけど、君を襲ってきたのも妖怪。普通の人間に見えない者は全て、妖怪」


 普通の人には見えない者。

 前までは見えていなかった者。

 心の中で復唱し、そこで閃く。


「どうして私は見えるようになってしまったの? 前までは見えなかったんだよ?

それなのにどうして……」


 レオなら何か分かるんじゃないか。問い詰めるように訊いてしまう。

 そんな私を見据え、人差し指を向けてきた。


「それは君の目に入った氷力石のせい」

「ひょうりょくせき? 」


 妖怪は聞いたことがあったが、『ひょうりょくせき』なんて聞いたこともない。

 向けられている人差し指を寄り目になりそうになりながらも見つめ、首を傾げる。


「氷の力と書いて『氷力』、最後が『石』

それで『氷力石』

簡単に言えば氷のように透明で力の持った石、ということ」


 私の目に入ったのは氷力石。

 氷のように透明で力の……。

 あ、もしかして。


「あのガラスの破片?」


 大事な事を思い出したかのように声を上げた。

 ーーガラスの破片

 目に入った直後は痛かったのにいつの間にかその痛みはなくなっていたんだ。


「そういえばあの時もそう言ってたね」


 真剣な話をしているはずなのに、レオはクスクスと笑う。

 何か笑われるようなことを言ったんだろうか。


「あの時、レオたちはあの場所にいたの?」


 どうして笑われているのかと不思議に思いつつも『あの時』に引っかかっていた。

 森の中に入った時の事。

 若葉が井戸の中を確認してから背を向けて私の方へ歩いてこようとした時だった。

 後ろに勢いのある風が通ったんだ。

 何か飛んできたのかなと思ったけど、そんなことはなくて。

 怖くなって一気に森の中から駆け抜けてきた後、若葉は何か嫌な予感がしたと言っていた。


「そうだよ。あの時風を起こしたのはルカとネコミミくん……じゃなくて、氷力石を狙う妖怪をルカが相手していたからなんだ」

「そう、なんだ」


 机にいるルカを見る。いつの間にか突っ伏して寝ていた。


「ずっと見守っていたからたぶん疲れちゃったんだね」


 僕もねむい……と欠伸をするレオ。

 あの時からレオたちは、わたしを見守ってくれていたんだ。

 こんなにも眠そうにしているんだからもしかして、夜も寝なかったとか。

 なんだか悪い事をした気分になる。


「ごめん、なんか」

「僕は大丈夫だよ。君のほうこそいきなりで驚いちゃったでしょ?  だからお互い様」


 申し訳なさで下げていた視線をあげると、優しいレオの笑みがあった。


「もっと、ちゃんとした説明は明日でいいかな? 少し寝かせて」

「え……寝るってどこで? 」


 まさか、ここ、とか言わないよね。


「ココって言ったら、迷惑? 」


 予想的中。伺うように見られ、なんて答えればいいのか悩む。

 レオたちは私のせいで睡眠を取れていなかったのと同じ。それに助けてもらった。そんなレオたちに迷惑だなんて。

 でも、妖怪と言われてもどう見ても人間の男の人だから、抵抗感があるというか意識してしまうというか……。

 ついにはなにも答られず、黙り込んでしまった。


「無理しなくていいんだよ。嫌だったらイヤだって言ってくれればルカを起こして出て行くから」


 気を遣ってこう言ってくれているんだよね。

 レオは立ち上がり、ルカを起こそうと彼の元へ歩いて行く。

 その背中をどうすればいいのかと困惑しながら見つめる。

 守ってくれたんだよ?

 明日、説明してくれるんだよ?

 レオたちは疲れているんだよ?

 心の中で言い聞かせ、自分自身を説得しようとする。


「あの、待って」


 ルカのことを起こそうと名前を呼ぶレオは、肩をポンポンッと叩くのをやめ、こちらに振り返る。

 呼び止めたはいいけど、まだ言うことをちゃんと決めてない。

 ぐっと気まずくなり、俯く。


「その人、ぐっすり寝てるから起こしたら可哀想……えっと、よく分からないけど、私の目に氷力石がある以上レオたちは私を守ってくれるみたいで。

だったらその……一緒にいたほうがいいというか」


 なんて回りくどい言い方なんだろうか。どうして、ここで寝ても良いよとはっきり言えないんだろう。

 自分の気持ちを伝えるのは難しいということを改めて知った。


「ありがとう」


 少しの間してからレオの顔を伺うと、彼はふっと微笑んだ。

 その笑みに、心が舞い上がるような感覚を覚える。しかし、言って良かったという思いは消え、不安な気持ちがでてくる。

 二人はあくまでも妖怪。

 でも、姿は人間の男性。

 そんな二人がいて、ちゃんと寝れるんだろうか。寝不足になるかもしれない。


「ルカ、少しだけ起きて」


 なぜかルカを起こそうとするレオ。ここで寝ていいと言ったのに、何か違う目的があるんだろうか。

 ぐっすり寝ているのに起こしてしまうなんて、なんだかかわいそう。止めることもできずにただ見ていると「ん……」とルカが起きる。


「あの姿になるよ」

「あの姿? 」


 眠そうにしながらも、レオの話に耳を傾けるルカ。何の話をしているのか、ルカの反応にわたしも同感。

 あの姿って、なに?


「チビになんなきゃ」


……チ……チビ?


「ああアレか。なんであの姿になんなきゃいけないんだ」


 レオの言葉になんのことなのか全く想像がつかず目をパチクリさせる私とは対象的に、納得するルカは不機嫌そうに答える。

 アレ、って何?

 もうなんのことかさっぱり。

 お二人さん。どちらか、私に何のお話をしているのか教えてください。

 遠くで二人を眺めながら、仲間外れにされている気分になった。


「なってから説明するよ。とにかく、早く寝たかったらなること」

「……分かった」


 ルカはめんどくさそうにしながらも了承した。その後、ポンっと二人の周りに煙が上がり、一瞬だけ見えなくなる。


「レオ? ルカ? 」


 二人共いなくなってしまった。イスに座っていたルカの姿もない。


「二人とも、どこ」


 辺りを見回すがどこにもおらず、探すのを諦めようとしたとき。


「僕はココにいるよ」

「え? 」


 左斜め下を見る。小さな動物がピョンっとベッドに乗ってきた。

 私の目に映るものが喋ったとしたら、これはレオ?


「レオ、早く教えろ」


 今度は右斜め下。こちらもピョンッと同じような形をした小さな物体がベッドに飛んできた。

 全く状況整理ができない。


「そんなに焦らないで。ちゃんと説明するから」


 え……えーと、私の目がおかしいのかな、二人が動物に見えるよ。

 それとももしかして、いろんなことがありすぎて頭がどうかしちゃっているとか。


「僕たち、結構妖力が強いから他の妖怪たちに気づかれ易いでしょ? それじゃあこの子を守るどころか逆に危険な目に合わせる。だけどこの姿なら妖怪の姿の時より、妖力が激減する。だからだよ」

「そういうことか」


 思考を巡らしすぎて頭がぐるぐるしてきたところ、レオがルカ相手に説明したものを聞いて、さらに分からなくなった。

 というかこの光景、私には動物が喋っているようにしか見えないんだが。

 小さな物体が二つ。

 左側に白い兎。右側に黒い兎。

 対面し合っている二匹……?


「あ、あの」


 小さな声で尋ねると、白い兎がヒョコっとこちらを向く。かわいい……と頬を緩ませそうになる。


「もしかして、頭がついていってない? 」

「うん」


 くりっとした瞳に見つめられながら素直に頷いた。


「見ての通り白い兎が僕で、そっちの黒い兎がルカだよ」


 そう言われ、黒い兎を見るが、どうしてもルカに見えない。


「ルカ? 」


 小さなかわいい姿をしたルカが私を見据える。思わず固まってしまう。

 そんな私を心配したのか、レオまで見つめてくる。

 二人が……二匹が左右から覗く。

 本物の兎と変わらない大きさ。本物より愛くるしい姿。


 動物が喋っている。夢のような出来事。

 この兎があの二人だということを忘れてしまう。それに、くりっくりっとした小さな目が何かを求めているように見える。

 実際、違うとは思うけどそう見えてしまう。


「かわいいね」


 なんとか抱きしめたい衝動を抑え、正直に言った。他に言うことがなかったということもある。

 なぜだかルカは顔を顰め、じーっと見つめてくる。


「好きでなっている訳じゃない」

「あ……」


 吐き捨てるように言うとプイっと背を向け、ベッドから降り、小さな歩幅で歩いていく。

 かわいいと言われた事が気に食わなかったのだろうか。

 どこに向かっているんだろうと小さな黒兎もとい、ルカを見続ける。ピョンっと飛び乗った所はさっきまで座っていたイス。


「気にしなくていいよ。ルカはいつもああだから」


 レオの気遣いの言葉を耳にいれながらも、ルカの着地したイスの背をずっと見る。

 特に変化がないところをみると、たぶん寝てしまったんだろう。


「僕ももう寝るね」


 ルカと同じようにベッドから降りるレオ。


「どこで寝るの?」

「ん~、床?」

「床!? 」


 レオの驚きの発言に目を見開く。


「慣れてるから平気だよ」

「いや、平気って言われても……」


 いくらなんでも、今の姿が兎だとしても、冷たくて硬い床に寝かせるなんてことはしたくない。レオの事を考えて眠られなくなるかもしれないし。


「そんなに私に気を遣ってくれなくても大丈夫だよ。ベッドの上で寝ていいから」

「え? 」


 振り返り、驚いているような瞳を向けてくる。まるで、信じられないとでも言うような。

 そんなレオの反応と、ぎゅーっとしたくなる白兎のかわいさに頬が緩む。


「その姿なら大丈夫だから」

「そっか……、じゃあ遠慮なく寝かせてもらうね」


 またピョンっとベッドの上に飛び乗ると、枕元で縮まった。

 それを眺める。

 こうしてみると、やっぱりただの動物にしか見えない。


「おやすみ」


 少し時間が経った後、布団をかけながら言ってみた。けれどもう寝てしまったのか返事が帰ってくることはなく。

 今度はルカの様子を見に行くと、こちらもまた縮まっていた。

 今にも消えてしまいそうなルカのことが心配になり、タンスから出した毛布をかけてから一階へと降りて行った。






 翌朝。

 目が覚めた時にはもうルカが起きていた。

 人間の姿で昨日と同じ勉強机の椅子に座っているのがぼやけた視界で見える。

 上半身を起き上がらせ、まだ眠い目をこする。その時、兎の姿のレオが横を通りすぎ、ベッドからピョンっと飛ぶ。

 昨日と同じようにレオのことを煙が包み、人間の姿になった。


「それじゃあ行こうか」

「行くってどこに? 」

「とある人の場所」


 あ……そっか、教えてもらうんだった。

 今日は土曜日。

 学校が休みでちょうど良かった。

 横にはレオとルカ。

 二人とも歩幅を合わせてくれている。

 周りには木々、下は砂利。


 ザクザクと不規則な音を鳴らせ、並木道を歩いていく。

 木漏れ日が眩しく輝いていて綺麗。

 この道には見覚えがある。

 おじいの神社へと続く道だ。

 この長い道のりを歩いて、毎日のように行っていた。

 いつからか行かなくなっちゃったんだけど、どうしてだろう。一人暮らしに慣れて、寂しくなくなったからかな。


「この道、見覚えない? 」


 物思いにふけっていると、左側にいるレオが話しかけてきた。

 何を思って訊いてきたんだろうか。一応答える。


「小さい頃、お世話になったおじいのいる神社へ続く道と同じ」


 数十分後ーー……


「おじいとレオたちって知り合いだったんだ」

「だから小さい頃に話したじゃろ。昔に兎を助けたと。それは人の姿に化けれる妖怪だってことも」

「それって、作り物の話なのかと思ってた」


〝とある人〟はおじいの事だった。

 何も分からず神社の中に入ると、部屋で待っていたおじいの前には三枚の座布団が敷かれていた。おじいと向かい合うように真ん中に座ると、自然的に私の左にはレオ、右にルカが座って。

 それで今この状況。


「だからそれも言ったじゃないか。これはわしの体験した事実の話じゃと」

「そんなに細かいこと言われても、小さい頃の話だからあまり憶えてないし」


 神社へと来ていた月日は、幼稚園の頃から小学三年生の時まで。

 大事な話をされていたとしても、大体は忘れてしまっている。

 私はもう中学生なのだから。

 それよりもおじいが妖怪の見える人だなんて思っていなかった。

 若い頃は妖祓いもやっていたらしい。

 そんなこと一度も聞いたことがなかったから驚くばかりで。

 知らないことがまだいっぱいあるんじゃないかって、自分が無知に見えてきて内容が途中から頭に入ってこなくなった。


「本題に入ろう。里桜、お前は氷力石を目に宿してしまったそうだな」


 急に真剣さを漂わすおじいに釣られ、緊張感を出そうと姿勢を正す。


「知っておるか、氷力石の恐ろしさを」


そう説明を始めたおじいは、私の知るおじいではなかった。


『妖怪が食べると強力な力を手にいれるという。それはこの世にいる妖怪を破滅させるぐらいのーー』


 力欲しさに氷力石を狙う妖怪が多いらしく。


『だからお前はレオたちに頼んで、守ってもらうことにしたんだ』


 レオたちは、おじいに恩があるという。だから私を守れと頼まれて素直に受け入れたと。


「氷力石って……なんなんだろう」


 神社の帰り道。俯きながら呟く。


「ハウラという妖怪が持っている力の欠片、かな」

「ハウラ?」

「強力な力を持つ、妖怪の中で一番強いと言われる妖のこと」


 妖怪に詳しくない私にでも分かるようにと、レオは考えながらに説明してくれる。


「力欲しさにハウラを狙う奴らはけっこういる。だけどハウラの姿を見た者はいない」

「どうして? 」


 首を傾げ、答えを導く。


「身を隠してるんだよ。でもそれが見つかって、自分の持つ危険な力を悪意に使われるんじゃないか……そう思ったハウラは、同じ怪に与えないようにと力の欠片を散りばめた。それが氷力石ーーと、まあ、ここは推測を入れてみたんだけど」


 氷力石はハウラという妖怪の一部。

 自分と同じ妖怪に狙われて危険な力を悪用されるんじゃないかと心配したハウラが、自分の力となるものを散りばめた。

 それであの井戸にあったんだ。


「これだけは言える。君の目に入った氷力石はハウラ自身でないと取れない」


 誰も姿を見たことがない妖怪を探さなければいけないんだ。

 そうしなければ、私の目にある氷力石は一生取れない。


「別の方法として、リオちゃんのその目が食べられてしまえば無くなるけどね」

「えっ」


 それって……。

 驚愕して、家に帰ろうと歩んでいた足を止めてしまう。

 ぎょっとする私を見て含み笑いをするレオ。もしかしてからかわれた?


「冗談だよ。僕たちはそうさせないためにいるんだから」

「……お世話になります」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ