第65話 亀裂
大蛇がニヤリと笑うと大蛇の背中から純白の翼が生えてくる。どうやら考えは的中していたらしい。まさか……まさか、生きていたとは。
「まさか生きていたとはな……」
俺の言葉といきなり翼を生やした大蛇に葛葉は驚き呆気にとられている。
「……なんとか言ったらどうだ?」
「……ナハシュリエル。」
その名を口にした瞬間、大蛇はあの見慣れた姿に変わる。
ナハシュリエル、ここに来る前に確かにこの手で殺した旧友。
「なんだ、わかっていたのですか……。」
「いや、気付いたのはついさっきだ。」
「ど、どういうことじゃ?連の知り合いなのか?」
そういえばナハの姿を見たのは結局俺だけだった。葛葉が知らないのは当然か……
「こないだ殺したって言ってた旧友の天使だ」
葛葉は少し間を開け、ナハの姿を見る。
「つまり、こやつが抹消を司る天使というこじゃな……」
「ああ、そうだ。」
なんとなく死んでいない気はしたが、本当に生きているとは……俺も正直驚いている。
「それにしてもレベリオ、なぜ私だと分かったんですか?」
「不自然だったんだよ、俺達に襲いかかってきた妖達は暴走している訳でもなく、無理矢理従わせているわけでもない。だとすると原因はもっと根本的な事のはずだ。」
「どういうことじゃ?」
これはあくまで俺の憶測に過ぎない。
「あいつの権能、抹消が原因だ。」
「良く分かりかましたね、流石はレベリオです。」
恐らくナハは妖達の「意思」や「反抗心」を抹消した。そして妖達に俺達を襲う様に命令したのだろう。
「こないだも言いましたが私も負けられないんですよレベリオ。だからお願いします、死んでください……」
「葛葉離れろ!」
ナハは早速こちらに抹消弾を数発放ってくる。
俺は葛葉が離れたのを確認し、ナハの方に向き直る。
「消失世界」
俺も知らない技だ。良く見るとナハの周囲の空気にひびが入っている。
「この技は世界その物を破壊する技……」
「そ、そんなことをしたらお前も……」
「いいんですよ。主人を守るために友を殺すような私には丁度いい死に方だ。」
ビキッ…ビキビキッ
どんどん亀裂が広がっていく。このままだとこの世界が……あいつらが消える。
「そんなの……」
「そんなのいいわけねぇだろ!」
俺は聖光を構えて亀裂の中心にいるナハめがけて突っ込む。
レベリオ
種族⋮天使
レベル⋮第2位階(智天使)
年齢⋮???
属性⋮聖
能力⋮反逆者
スキル⋮聖光・狙貫、連弾、裂爆(x)、飛行(x)、聖盾(x)、




