第62話 大蛇
カタカタ…カタカタ…カタカタカタカタ
だめだ……明らかにこっちに来ている。
「歓迎……されてないようじゃな」
「……みたいだな」
カタカタカタカタ……カタカタ
頭だけだと思っていた鹿の胴体がこちらに近づくにつれ、霧を抜け出し見えてくる。
首が異様に長く胴体は胴体は普通の熊程の大きさ。葛葉の話通りならこいつも"主"と同等かそれ以上の強さのはずだ。
「連よ、こちらから先制を仕掛けるんじゃ!」
「分かった!」
俺が聖光を放とうと手を鹿に向けて構えると鹿は目を見開いて大きく口を開けた。
…カタカタカタカタ……クアァァァッ
すると周りに生えている巨木が蛇の様にうねり始め、その一部がこちらに向かって突っ込んでくる。
「……牙王の"森ノ主"みたいな能力か?」
俺は迫り来る木々の猛攻を躱しながら考える。相手の能力は植物や木を操る能力?それとも牙王の様に森全体を操る能力?もう少し様子見してみないと分からないな。
「土行術・土隆」
葛葉が仙術を使って地面を隆起させ、一時的に木々の攻撃から守る壁を作る。
「……どうするんじゃ?」
「一旦本体を叩いてみる。葛葉は火行術で木の相手をしてくれ。」
「了解じゃ」
土の壁が木の攻撃によって崩れる。その瞬間、俺と葛葉は飛び出す。俺は鹿本体を、葛葉は進行を邪魔する木を。
「火行術・火遁」
葛葉が攻撃をしてくる木々に口から炎を吐き、次々に燃やしていく。
葛葉の放った炎は次々と他の木へ燃え移っていき鹿の周りの木は全て燃えて無くなる。
「これで何もできないな」
鹿は首を立てて首をかしげる。
「お前の負けだ」
俺がそう言うと鹿の首が急に震え出す。
「な、なんだ……?」
鹿の皮は破れ、中から大蛇が出てくる。
「へ、蛇…?」
蛇は完全に全ての皮を破いて出てくる。そして、こちらを見て口を開く。
「……いかにも。私は大蛇の禍津。貴様らが妖狐と天使とやらだな?」
「そうじゃが……」
呆気にとられている俺の変わりに葛葉が答える。
「……そうか、ならば話は早い。私の仲間を助けてくれんか?」
俺はまたもや呆気にとられる。さっきまで鹿と戦っていたかと思ったら中から大蛇が出てきて、助けてくれと言っている。情報量が多すぎて頭が大渋滞を起こしている。
レベリオ
種族⋮天使
レベル⋮第2位階(智天使)
年齢⋮???
属性⋮聖
能力⋮反逆者
スキル⋮聖光・狙貫、連弾、裂爆(x)、飛行(x)、聖盾(x)、




