第50話 帰還
今回で二章・完です
ミリシア様は良い子すぎた。善人すぎる者は人間だろうが天使だろうがはたまた神であっても常に疎まれる。この世は善人や正直者が生きづらい様にできている。いつも最終的に得をするのは悪人や嘘つきばかり。それはこの世の摂理であり分かりきったことだ。
思えばネオリス様の館に行く途中に起きた襲撃。あの時からもっと気を付けておけば何か違う結末を迎えられたのかもしれない。
私がミリシア様の側に常にいればミリシア様を守りきることができたはずだ。思い返す度に後悔、悲しみ、怒りが湧いてくる。
「ネオリス様……」
私は決意し、ネオリス様の方を見る。
「天使君、僕から言えることは一つだよ。ミリシアちゃんを殺させたやつに復讐しても終わりじゃないよ。頑張ってね」
ネオリス様がそう言うと、視界が歪み始めて現実に引き戻される。
ーーーーーーーーーーー帰還ーーーーーーーーーーー
私は「妖の世界」に戻って来た。目の前には私が殺した男が転がっている。なんと言う名前の男だったか思い出せない。
「……これからどうしよう」
このまま情報もない状態で神界に戻って復讐をするか、この世界から情報を探るか……
「……お主は連なのか?」
悩んでいると不意に懐かしい声がする。
「……葛葉、俺だ。連であってる。」
この世界の"連"の口調で喋る。
「おぉっ、そうであったか姿が大分変わったのう」
確かに今の私は背中からは白い翼が生え、白くて長い神が生え、頭上には回転する輪が浮いている。明らかに葛葉が知っている姿ではないだろう。
「もう戦は終わったのか?」
そこに転がっている男とどの程度戦っていたか覚えていない。
「戦はわらわ達の圧勝じゃ。こちらは多少負傷者もおるが誰も死んどらん。相手の幹部の掌陰とやら以外は全員倒したのじゃ。皆、お主の帰還を待っておる。早く行くぞ。」
良いのかもしれない。まだ何も終わっていないが、この世界で情報を待つのも良いのかもしれない。本当は今すぐにでもミリシア様を殺させた神を見つけ出して殺したい。だが、少し待ってみよう。
「わかった、葛葉。」
私……俺は皆が待っている方へ葛葉と共に向かうのだった。
レベリオ
種族⋮天使
レベル⋮第2位階
年齢⋮???
属性⋮聖
能力⋮反逆者
スキル⋮聖光・狙貫、連弾、裂爆(x)、飛行(x)、聖盾(x)、




