「悪役令嬢にざまぁできて、皇太子の夫とも復縁しました!」〜自己啓発本に、皇女が「ざまぁ」した話を載せたら〜
ネタで書いたのでどんな評価が来るか気になってます (^ ^)
ポイントを残していただけると幸いです
※この内容はフィクションです。
「人生を変えたければ、勇者雇え! 〜誰でもできる勇者への投資」の読者の声より
ファミリア 32歳(皇太子ユリウスの妻)
この本に出会ったのは、私が家を追い出されたときのことです。
夫のユリウスが幼馴染に浮気してしまいました。彼の魔がさしてしまったものだと諦めるつもりでした。
そして彼と幼馴染とで関係を断てばいい。そううまくはいきませんでした。
幼馴染のほうから、
「私のユリウスをとらないで!あんたにあいつの何が分かるの。金輪際ユリウスと関わらないでよね」
といわれました。
本当は私が言いたいのに。強烈な一言が、私の運命を狂わせました。
彼女の名前はアリアといい、貴族の中でも発言権が強い家柄の女でした。
もともと私は平民出身なので、遥か上の位にある彼女の命令には逆らえませんでしたね。仕方なく条件をのみました。
それからの生活は大変でした。皇妃の雰囲気はなくなっていました。明日の食事すらわからない日もありました。
しばらく経ち、理不尽だと嘆いて、身なりも汚くなって来た頃。
道端に落ちていたのがこの本だったのです。
勇者を雇うだけで人生が変わる。そんな甘い話はない。最初は否定的に捉えていました。
ですが、家を追放されてしまった当時、心の中で頼れるものを無意識に求めていたんです。
半信半疑のまま頁をめくっていくと、そこには私を驚かせるような言葉が次々と出てきたのです。
〝人生をやり直したいと不満を言う暇があるなら、すぐに行動を起こせ”
〝勇者を雇うだけでは終わりではありません。勇者と共に心身を鍛え上げてはじめて、意味があります”
〝できるだけ高い勇者を雇え。投資額が高いほうが、リターンは大きい。そのときに思い切るか切らないかだ”
気付かされました。理不尽に追い出されたことを嘆いていただけで、自分は何もしていなかったのだと。
ふと、隠し財産を街の大樹に埋めたことを思いだしすぐに掘り起こしました。生きていくには十分な資金が、そこにはありました。
それから、私は勇者を雇うことに。
本に書いてあったマイナーな店を選びました。
最高級の勇者を雇うのに、だいぶ有り金を持っていかれましたが、今となってはそれは正解だったのだと確信できます。
勇者を雇ったあと、こう頼みました。
「恨みのある人物がいるから、あなたに命を取ってもらいたい。そうしたら幸せが戻ってくるの」
勇者を雇おうと決心できたのは、アリアを酷い目にあわせてやりたかったから。
「人に頼って人を見返すというのは本質が違うのではないでしょうか、そんなことをするために雇ってのなら、今すぐにでもやめさせてもらいます」
一方的な要求は駄目だとも、この本に書かれていました。彼がこういったのにも、自分の認識の甘さに気づかされる原因となりました。
もう一度考え直し、出た結論はそう。
私が強くなって、アリアを見返せばいいと。
その旨を伝えると、勇者は、私が疲れ果てて倒れてしまうほど剣術や体術を教え込んでくれました。
鍛錬を愚直におこなって数年。
ある日、たまたま街で買い物をしていたアリアとすれ違いました。
アリアに声をかけたものの、数年前とは変わり果てた体だったので別人と思われてしまいました。
なのでこういいました。
「あなた、私のこと覚えてる?」
知らないといった彼女に、私の正体を明かしました。
「私の夫をとったあなたがよくいえるわね。ファミリアよ。あなたが追放したファミリアよ」
アリアは、しばらく固まってしまいました。
「あなた、本当にファミリアなの……?」
可愛らしく着飾ることも、「女性らしく」もやめていました。昔の面影など、ありません。
「ええ。私と戦いたくないんだったら、いい加減私のユリウスから離れてくれないかしら???」
肩を回し、拳をならして寄ってくる姿は、大層怖かったでしょう。
彼女が周りも気にせず悲鳴を上げながら逃げていく姿は、まさに「ざまぁ」でしたね。
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それから、私と夫は復縁しました。彼はずっと私のことを密かに探してくれていたようです。
ユリウスによると、自らアリアに寄っていったのではなく、半ば強引に付き合わされているようでした。
二年という月日は経ってしまったものの、彼と復縁できたうえ誤解も解けました。武術も身につきました。
昔は夫に従う妻でしたが、今では夫を尻に敷いています。
私の人生を正しい方向へと導いてくれた本書に感謝しています!
そして、雇わせてもらった一等級の勇者Sにも、この場を借りてありがとう、といわせてください。
人生やり直したい?
勇者を雇って、価値観を変えた先に、明るい未来が待っていますよ!!
※あくまで個人の感想です。結果には個人差があります。
感想お待ちしてます。
現在書籍化目指して奮闘しています。その記録となるエッセイを連載中です。興味があれば寄っていってくださいな( ´ ▽ ` )
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