黒い子猫がくれたもの2
字が間違っているところもあるかもしれませんが、そこは大目に見てもらいたいと思います。
5、誘拐事件
私は、お母さんに電話しようとした、その時…。
バッ
後ろに気配を感じて後ろを振り向こうとしたとき、いきなり鼻と口をおさえられ、そのまま気を失った。
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
「?」
私はあまり力が入らない体を起こし、うっすらと目を開けた。
そこには、誰かが大きい椅子に腰をどっしりとかけている。
「おきたか。口をとってやれ。」
見知らぬ男が誰かに命令した。
すると、何人かいる中の一人が私の口についていたひもを取った。
「なんなのよ。一体何がしたくて、私にこんなことしたの?!」
私はひもが取れた瞬間思い切り言い放った。
「悪かったね。君にこんなめにあわせたのは他でもない。あの地影という男に復習するためなんだよ。あいつにはこの傷のかりがあるからね。」
男はいきなり右肩を出し、私に痛々しい傷を見せてきた。
やけどのような跡。
「何…それ。」
「あいつに負わされた傷さ。なんて残酷なんだろうね。」
「で?私に何をしろと?」
「何もしなくていいさ。俺がする。」
男は怖い笑みで私に言い放ってきたと思ったら、私のスカートのポケットから、携帯を取り出し、地影に電話をした。
「巳緒か?!今どこにいるんだ?!おい!!!」
「俺は巳緒じゃない。巳緒という女は俺が預かった。この女がほしければ一人で00倉庫に来い。」
ブチッ
男はそう言って電話を切った。
「随分卑怯なことするのね?!」
「威勢がいいな?お前なんてどうなってもいいんだぞ?あいつがくれば。」
私は思いっきり強い力であごをつかまれた。
「自分からどうどうと行けないなんて、意気地なしね。」
「こいつー!!!…
その時だった。
「そいつにふれんじゃねえよ!!!!!」
聞き覚えのある声。
「地影!!!!」
私はそう叫んだ。
「待ってろ今そっちに行くから。」
地影はそう言うとものずごい勢いで走り出した。
「お前らーやっちまえ!!!!」
男がそう言うといきなり何人も影から出てきた。
「おらー!!!!」
大戦争の始まりになってしまった。
「一人でなんて卑怯よ!!!!!!」
私は隣でその光景を楽しんでいる男に叫んだ。
「何とでも言え。あいつは向かってくるぜ。お前のことが好きなんだから。」
私は最後の一言にびっくりした。
ーお前のことが好きなんだからー
ある分けないそんなの。
「……」
私はなぜか、泣いていた。
傷だらけになりながら私のことを守ってくれる地影を見て。
「やめて。もういい。いやだよ。」
私は泣きながらずっとつぶやいていた。
その時だった。
グッ
髪の毛を男につかまれた。
「ほら、こいつがどうなってもいいのか?」
男は笑いながら殴られたり蹴られたりしてる地影にそう言い放った。
「はな…せ。」
地影は力なさげに言い放った。
「不様だな。」
「やめてーーーーーーーー!!!!!!!!!!!」
私はものすごい大声で叫んだ。
「いい加減にしてよ。どこまで、やれば気が済むわけ?もういいでしょ?どうして来たのよ。地影。」
「お前をほおって行けるわけないだろ。」
「どうして?」
「お前が好きだからだよ。こんなかたちで告白なんてしたくなかったけどね。」
地影は傷だらけの顔を笑顔に変えた。
「地影。私はあなたを傷つける道具になるなら。私はあなたといたくない。って、今思った。でも、やっぱり、好きなんだ。」
「巳緒…」
「二人の世界にはいんなよ。」
バン
私はコンクリートの地面に頭を振り落とされた。
「おい!!!!!!!!!!!!」
地影はすごい怖い顔になって叫んだ。
「こういう女、大っ嫌い。前の女もそう言って、結局違う男を作りやがった。」
「心を閉ざした哀れな野獣。っていったところ?」
私は鼻で笑いながら言った。
「てめえー!!!!」
男は真っ赤になりながら怒りだした。
「バカね。」
「いい加減にしろー!!!!!!!」
男はいきなり金属の棒を取り出してきて私の頭をなぐろうとしたその瞬間。
バシッ
「地影。」
そこには棒をつかんでいる地影の姿があった。
私は思わずつぶやいてしまった。
「俺の女に何しようとしてんだコノヤロー!!!!!!!」
地影は反撃しだした。
そして、あっという間に何人もの人を倒した。
「はあ、はあ、はあ、大丈夫か?」
地影はにそう優しくつぶやいて、私の繋がれていたひもをほどいてくれた。
「地影。ありがとう。」
私は泣きながら、地影に抱きついた。
「俺のせいでごめんなこんなめにあわせちまって。」
「地影、私とずっと一緒にいて。もうこんなになってほしくないよ。」
「ああ、ずっと一緒にいてやるよ。こんな…不良でもいいなら…な。」
フラッ
バタンッ
「地影?地影、どうしたの?地影?!地影ーーーーー!!!!!!…」
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
病院…
「?ここは?」
「気がついた?ここは病院だよ。」
「あ、俺あれから倒れたんだ。」
「そうだよ。びっくりしちゃった。倒れた理由は、疲労の一種だって。疲れがたまっちゃって、倒れただけだって、安静にしてればすぐに治るって。よかったね。」
「そうなんだ。てゅーかずっとついててくれたのか?」
「え?うん。そうだけど。何で。」
「いや、ありがとうな。今度またそういうことが起こったら絶対俺が助けに行くからな。」
「うん。ありがとう。」
「おし、はやいとこ治さないとな。」
「うん。はやく元気になってね。」
私は地影に笑顔で行った。
そうして、時間が過ぎていった。
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
6、思い出の場所
地影は二日で退院した。
そして、今、病院からの帰り道で歩きながら帰っている。
「こんなとこあったんだね。」
私が見つけたのは、川が近くに流れている小さな公園だった。
「綺麗だね。」
夕焼けで赤く染まった公園はすごく綺麗で切ない感じだった。
「ちょっとよっていこうよ。」
「いいよ。」
私達は公園に入っていった。
「なんか、見たことあるような気がする。」
私には何故か見覚えがあった。
「何か懐かしい感じがするな。」
地影も何かを思い出すかのようにつぶやいた。
「地影もそう思う?」
「ああ。」
何かが頭の中でフル回転している。
どんどん、思い出がよみがえってくる。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
[あーん、あーん。]
小さい頃の私が大泣きしている。
さっきの公園だ。
スタスタスタ…
私と同じくらいの小さい男の子が歩いてきた。
[どうして泣いてるの?]
小さい男の子が私に尋ねている。
[猫ちゃんが…]
小さい頃の私の隣には倒れてるココアに似た黒猫がいた。
でも、大人の黒猫だ。
[泣かないで。]
男の子が小さい頃の私の涙を拭ってくれた。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ここ、私の記憶にある。
どういうこと?
私達ここで一度逢ってるの?
「私達ここであったことがあるの?」
私はボソッとつぶやいた。
「そうなのか?」
「そうだよ。」
いきなり後ろから声がした。
「え?」
「ココア?何でここに?」
「それは僕が聞きたいよ。」
「どうなってるの?」
「どうもこうもこの三人はここで一回あった事があるんだもの。」
「どういうことだ?」
「俺は君達に縁があるらしい。じゃあ、わからないなら教えてあげる。全部ね。」
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
次に続く…
最後まで読んでいただきありがとうございます。
次回を楽しみにしていただけると嬉しいです。




